マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
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レビュー : 178
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310141

作品紹介・あらすじ

なぜ私なの?-賭博師シェルの奸計により少女娼婦バロットは爆炎にのまれた。瀕死の彼女を救ったのは、委任事件担当官にして万能兵器のネズミ、ウフコックだった。法的に禁止された科学技術の使用が許可されるスクランブル‐09。この緊急法令で蘇ったバロットはシェルの犯罪を追うが、そこに敵の担当官ボイルドが立ち塞がる。それはかつてウフコックを濫用し、殺戮の限りを尽くした男だった。代表作の完全改稿版、始動。

感想・レビュー・書評

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  • カジノ・シーンの白熱ぶりが面白い。
    キャラクターが、魅惑的。

  • 冲方丁作品は先に『天地明察』、『光圀伝』を先に読んでいて、どちらも素晴らしかったので、元々SFが本業だということに驚いた。

    『マルドゥック・スクランブル』は3冊組で、①はいかにもSFという感じの戦闘モノの色が強い。著者の言葉選びは面白いと思う一方で、ちょっと中2感がすぎるなと感じる時もあって、その辺はちょいと寒いかなと。
    ただ②、③は戦闘より、ギャンブルのシーンが長く、ここがとにかく面白い。SFらしく特殊能力を使っているものの、それを凌駕するほど強いディーラーとの戦い。


    “撃ったら引く(ヒット・アンド・ラン)。プレイヤーいつも不利な条件だから。自分よりも強い相手と戦うための戦法。”

  • マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

  • 小説

  • やたらと褒める人が多いがそこまでじゃない、カジノのシーンは引き込まれるがクドい、ほかは特になし、ラノベ基準でいいならかなり文章はうまいでしょう

  • まだ読書歴が浅いものの今までの中で一番時間がかかった本だった。 冲方丁さんは「天地明察」を読み、自分には歴史ものとしてとても面白かった事もあり、掘り下げてみたのですが「光圀伝」を先に読めばよかったのかなぁ。読み辛いという事はないのですが、今一つ表現方法、会話の比喩表現など読み進めていっても感情移入をあまりできず、自分にはつくづく合ってないのかなと・・・。続編を読むかはちょっと現時点ではわからない初めての物となりそうです。

  • 面白くなくはなかったが、気になるところもあった。まず大したページ数でもないのに話しが完全に途中で終わっていた。かつこれで一丁前の700円は不誠実。学生が知らずに定価で購入しない事を祈る。
    中身は一言で言うとポスト攻殻。台詞でところどころスベっているが戦闘シーンは迫力あり。続きはそれなりに気になる。

  • 切ないバロットの半生を支える真摯なウフコック。この二人に幸あれ。精神的な描写はゾクッとするほど不意を突かれた。

  • 心理的に落ちている時に、敢えて読んだハードロマン。他の読者様も紹介しておられるけれど舞台は近未来。

    バロットという少女娼婦がヒロイン。彼女はシェルという、賭博師出身のワルに殺害されそうになる。いや、瀕死の状態にされた。

    ところがシェルは、それを覚えていない。
    ある陰謀のために…。

    身体も声も、物的な財産も全て奪われたバロットだが、シェルの犯罪を立証するために、証人となってくれという。

    証人保護プログラムの執行のため、彼女には護衛が二人付くことになった。

    生体科学や医療に詳しいドクター。
    そして、心優しく万能のガーディアン、
    ネズミの姿をしたウフコックのコンビ。

    バロットに証言させないために、魔手が迫る…。

    と、こんなあらすじなのだが

    ウフコックがすごく知的で格好いいのは、皆様の指摘の通り。でも、このお話、バロットがゼロからウフコックと一緒に敵と戦うのがすごくいい。

    喪失から立ち上がるために戦うヒロインは多いけど
    こんなにも凄まじく奪われている女は少ない。

    美しく繊細で、汚れているのにきよらか。
    という定番の設定に、バロットがとても賢く、ウフコックや敵にも比肩しうる何かを、どう獲得するのか…その過程も読みどころ。

    戦闘場面は映画やアニメのように臨場感があって、派手だしハードなのだけれど、凄惨な中に、文章がずっと最初からラストまでリリカルで。どこかに繊細さと詩情が漂っていて…。

    圧倒的な展開に、息もつかせないのだけど、静けさがひそやかに流れているのが好き。

    ウフコックとヒロインの間の、儚く揺れる糸のような、ひとすじの繋がりが、不安定だからこそ輝いて見える。

    傷つけられたものが、時に反転して
    傷つけるものになり得ること。

    最強だったものが、たったひとつの弱さを晒した時、弱者だったものが盾になるべくどう動くのか。

    そして、それでもなお強いものは、弱いものにどう接して、守護者であり続けるのか。

    冒険小説の定番の命題が、ここにはぎゅっと詰め込まれている。

    ともかく休憩して、続きを読もう。うん。
    それが一番だわ。

  • 本屋大賞受賞で一気に知名度が上がり、ファフナー&マルドゥックの映画公開決定で今最も脂が乗ってる作家・冲方 丁。
    本書は数年前に発刊されたマルドゥック・スクランブルに大幅改稿をくわえた新装版。どんなもんだろーと最初の方だけぱらぱらめくり即購入決定、冒頭部分から文章に手が加えられてます。
    読点の不自然な多さが改善され大分読みやすくなった印象。
    氏も絶賛する漫画版に触発されたエピソードも盛り込まれお得な内容に。
    他にもバロットの心情部分が付け足されて、等身大の少女としての輪郭がより濃くなった(心身障害者駐車ペースでの行動など)
    バロットの兄関連でヴェロシティとのリンクもあり、マルドゥックシリーズを愛読してきた読者は「なるほど、こう来るか!」と唸るはず。
    世界観がよりわかりやすくなったぶん、バロット初診時におけるマルドック09の説明など説明臭くなってしまった箇所があるのがやや残念ですが、畜産業者のトラウマが掘り下げられているのは嬉しい。
    彼らが各々のパーツに執着するようになった背景が解剖され、よりその不気味な存在感と猟奇性が際立ちます。

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著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

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