マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
4.08
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本棚登録 : 1349
レビュー : 96
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310158

感想・レビュー・書評

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  • 冲方丁作品は先に『天地明察』、『光圀伝』を先に読んでいて、どちらも素晴らしかったので、元々SFが本業だということに驚いた。

    『マルドゥック・スクランブル』は3冊組で、①はいかにもSFという感じの戦闘モノの色が強い。著者の言葉選びは面白いと思う一方で、ちょっと中2感がすぎるなと感じる時もあって、その辺はちょいと寒いかなと。
    ただ②、③は戦闘より、ギャンブルのシーンが長く、ここがとにかく面白い。SFらしく特殊能力を使っているものの、それを凌駕するほど強いディーラーとの戦い。


    “撃ったら引く(ヒット・アンド・ラン)。プレイヤーいつも不利な条件だから。自分よりも強い相手と戦うための戦法。”

  • 本格SF。ギャンブルの話も。かなり面白く。

  • 戦いを勝ち抜くのは、何も圧倒的な重火器力だけではないことがこの2冊めと、3冊目の大部分を費やして描かれます。

    シェルの犯罪を立証する証拠を握るべく、バロットはシェルの経営するカジノに乗り込むのですが…BJのルールを解って読んでると、息が詰まるような熱戦が。よくわからないと、最初はついていくのに大変ですが、頑張って読み進めて下さい。3巻でいろいろ見えてきます。

    ところで。

    ウフコックやボイルドが帰属していた研究機関「楽園」が登場します。が…。ここの『何かは、確実に有益で正しく、物悲しいほどの均衡と叡智を持っているのに、確実に何かが間違っている…』

    そんな寂寥感と終末感が切ないです。

    これはどこかいびつだと感じて、ウフコックは外に出たのだろうなと、私は感じました。

    どんな障害や疾病、傷を持っていても、ある意味万能に生きられる、そんな世界は、確かに桃源郷。それを差し出されたら私は、どうするでしょう。愛する人に鳥籠で捕らえられるのなら、一種のファンタジー。でもここには、その優美さはありません。

    …私もやはり、猥雑でも良い。傷つけられる怖さと可能性を孕んだ都市へと出ていく気がします。

    過去と向き合うことを放棄したものは、冒険小説の
    主人公にはなれません。楽園でのいろんな邂逅や、カジノでの熱戦は、バロットが自分の内面と過去に降りていく、その長い縄梯子なのかもしれないのです。

  • 世界の仕組みがだんだんはっきりしてきて、それに応じてのめり込めるようになってくる第2巻。楽園内部のシーンは印象的で、イルカやサメが宙を舞う幻想的な情景に癒されるけど、化け物の出現で叩き壊される。で、後半の舞台は、いよいよ核心に近付いた感のあるカジノ。腹の探り合いとかスリリングなんだけど、その薀蓄を含めた描写が、どうも冗長に感じられてしまいました。女主人公の性能とか、ネズミとの相性とか、印象付けるために必要な展開かもしれないけど、それにしても…と思ってしまいました。残るは下巻。怒涛の展開を期待してます。

  • 単純なバトルにならないんだと思った第2巻

  • 主に楽園について描かれた巻。カジノも始まる。

  • 140220読了。15冊目。
    カジノシーンが面白い。
    SF銃撃戦と、スリリングなカジノシーンを書きたかったのかなぁとおもってしまった。

  • 敗北を味わいながらそれでも前進する主人公。

    後半からはシリアルキラーの背後の陰謀を暴くために証拠があるカジノへ乗り込み、ディーラーとの心理戦が面白い。

  • カジノのシーンに夢中になった。

  • 己の身体一つしか持たない被虐者から、チカラの行使者へ。
    過去に捕われ復讐者となるか、過去を乗り越え救世主となるか、楽園という名の鳥籠で世捨て人となるのか。
    斯くしてバロットは選択し、『天国への階段』に挑むべくカジノへ向かう。
    スリリングなカジノ編が始まります。

著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

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