天冥の標 IV 機械じかけの子息たち (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2011年5月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784150310332

作品紹介・あらすじ

「守らせてください。従わせてください。わたしに生きる許しをください。そして――」

感想・レビュー・書評

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  •  人間に性愛で奉仕するセクサロイド《恋人たち》の物語。小川一水先生、官能小説家になれますよ。エロ描写が満載過ぎる本でした。
     《恋人たち》と《救世群》の結びつきがここから始まる。そして第1巻に登場した大工ラゴスの「誕生」が描かれている。ラゴスって大昔からいたのか。最初の《恋人たち》の一体だったんだ。

  • シリーズ第4作は、セックスを哲学するSF官能小説。

    時は「ドロテア・ワット」事件(第3作)から2年後。救世群連絡会議議長、グレア・アイザワの配偶者ロブレスの弟で性欲の強い青年キリアンが、軌道娼界《ハニカム》の蛋白機械(心を持つ精巧な娼婦ロボット)《恋人たち》に拉致された。訳もわからずセックス三昧の日々を送るキリアン。セックスが終わると毎回記憶をリセットされ、異なるシチュエーションでアウローラ(キリアン専属の娼婦)と初体験を繰り返す過激で羨ましい日々(笑)。《恋人たち》は、風紀を取り締まる聖少女警察に度々襲われ、救世群の助けを借りようとキリアンの身柄を確保したのだった。だが実は、聖少女警察も実は《恋人たち》と同類で言ってみれば身内。もっと強大な敵、ロイズ非分極保険社団の刺客 "倫理兵器" に襲われるに至り、《ハニカム》は壊滅の危機を迎えた。《恋人たち》の秘蹟、理想のセックス・至高最高のセックスである『混爾(マージ)』を求めて、あの手この手でまぐあい続けるキリアンとアウローラは果たして…。

    謎の助っ人サーチストリームが「太陽系全体に根を張るネットワーク知性体のほんの一部で、本体と別れて敵を探すために分散した別動体の一人」と判明してびっくり。本作はスピンオフっぽいが、このシリーズ全体が "被展開体ダダーが人類に介入する物語" だということを改めて認識した。

    ハードなSFでありながらここまで官能要素を盛り込んだ著者に脱帽(笑)。

  • 全10巻、計17冊
    4巻目(5/17)
    天冥の標歴史の異端本。愛と性のほぼ官能本
    完結した今なら面白いかと思ったが…やっぱりだめだ

    なんでこれ書いたのか
    やりたいことはわかるが違う見せ方があったはず
    ギャグのないライトノベルな18禁オンパレードに閉口。楽しみ方がわからない。
    これだけはだーみだぁーー

  • シリーズ4巻は全編R18。もう少しでわたしが倫理兵器になるところでした…「純潔」じゃなく「遵法」になるけど。
    3巻から2年後らしいので、知った名前もまだ記憶に新しいです。ウルヴァーノ、覚えている。ノイジーラント大主教国とロイズ保険会社まだバチバチでした。

    ラゴスのキャラが違くない?と思ってたら4人混ざって《大工ラゴス》になったのね。
    現時点(?)のラゴス誕生譚と《恋人たち》とは何か、を知るためには必要な巻だったのだろうけど、読んでてキツかったです。聖少女警察はやってたことはアレだけどギャグ。
    ともかく、続きを読みます。

  • 「恋人たち」の由来と運命が示される異色の巻。ほとんど18禁だが、哲学的でもあり、意外と奥深い。

  • エピローグのラゴスの独白が悲しい……。

    「恋人たち(ラバーズ)」が主人公ということでエロース全開になることは想像できたが、本当にほぼ全編がそうだった。
    レオタードねーちゃんたちは出てくるしね。

    救世群もそうだけど、この作品はエロスとタナトス、そして続こうとする種(遺伝子?)のお話なのかなぁとも思ったりしました。ラバーズはそこに加われない。タナトスからも疎外されている。ほぼ不死だから。

    個人的にはカヨがでなかったのが悲しい……小川一水の書くメイドロイド好きなんですよ ヽ(゚∀゚)ノ

  • 4巻はラバーズが主役ですね。何て言うか、電車の中で読み辛いというか、エロ小説だこれ。

  • エロい。

    全編がセックスにつぐセックス。それはいいのだけれど、延々と性交が続くため、読むのも疲れてくる。ただ主人公とアンドロイドの奇妙な恋というのは、なかなか興味深かった。
    ストーリー自体もあまり進んではいない。ただこの話が重要ではないかというとそうではなく、一巻に登場したラヴァーズという種族の成り立ちが語られている。

  • アンドロイド型Love Machineが性愛の極致を極めようとする話
    これまでの巻と違って全編に性愛があふれる。

    天冥の標は、それぞれの巻でいろいろ形態を変えて描きながら、ストーリーもつなげていこうという実験的な小説であることはよく分かる。

    時代的には3巻のすぐ後、2313年頃
    《恋人たち》の成り立ちやラゴスの過去が明らかになる。

    アウローラとゲルトレッド姉妹は3巻にちょっとでてきたけれど、同じなのかなぁ。。。

    1巻と4巻で共通に出てくるもの
    ラゴス、恋人たち

    1巻と3巻、4巻で共通に出てくるもの
    アウレリーア、酸素いらず

    2巻と3巻,4巻で共通に出てくるもの
    アイザワ(チカヤの子孫)、救世群

    1巻から4巻まで共通して出てくるもの
    冥王斑、ダダー

  • 異色の一作
    性愛をテーマにしたロボットラバーズについての話なので、80%が18禁相当の内容だし、なんか偏った性癖ばっかりでてくるので、どこぞのラノベを読んでるのか・・・?って気分になる

  • CL 2025.1.18-20251.20
    3巻の2年後で、話も人も繋がっているのに、今までと趣が違う。全編セックスまみれ。
    《恋人たち》ラバーズの成り立ち、ラゴスの誕生、シェパード号の登場。
    《恋人たち》ラバーズを語る上で必要だったのはわかるけど1巻丸々は長すぎない?(笑)

  • エロ!!
    エロはきらいじゃないですが、さすがに全編となると・・・。

    ただ、これも意味があって最後はちゃんと繋がっていくんだろうなぁ。
    そう思うと、小川先生すごい!

  • 忍耐。

  • 前巻に引き続き読む。
    舞台は恋人たちラバーズの話。
    最初は仮想現実なのか、現実なのか、どういう舞台なのかよくわからない状態だったが段々状況がわかってくるようなお話。
    結構な部分を官能小説のような内容になっているので苦手な人もいるかも。
    キリアン、ゲルと アウローラ、ラゴスなど魅力的なキャラクターがいるため読んでて飽きないが濡れ場がちょっと自分としては多すぎてなかなか読み進めれなかった。
    サーチストリームがキャラとして個人的には好み。
    生物として子孫を残すための性交とは欲求と絡みどのような意味を持つのか、もしそれが子孫を残す機能を持たないとしたらどうおいうことになるんだろう?ということがテーマなのかな。

  • 24世紀。記憶喪失状態で目覚めた少年キリアンは、同じ空間にいた見知らぬ少女アウローラにリードされ、何もわからないまま体を合わせた。そこへ天使を模した姿の「聖少女警察」を名乗る少女が現れ、キリアンは無理やり連れ去られる。アウローラは人間の性的欲求に応えるため生みだされた蛋白機械[プロト・ボット]だと知らされたキリアンは……。軌道娼界《ハニカム》で人を悦ばせるために生きている《恋人たち》と、救世群から逃げてきた少年が純粋な性的快感の境地《混爾》を目指す物語。〈天冥の標〉シリーズ第4作。


    こんなにずっとヤッてる小説初めて読んだ……疲れた……(笑)。房中術SFというかカーマスートラSF? セクサロイドの幸福追求というテーマは個人的に大好きなんだけど、高度なイメクラでのセックス描写が繰り返されるのは少しキツい。でもその構造がテーマと骨がらみでもある。
    《ハニカム》は人々の欲求に応えるためさまざまな施設を用意し、《ラヴァーズ》は時に痛めつけられるようなプレイにも奉仕する。飛浩隆の『グラン・ヴァカンス』で描かれたヴァーチャル・リゾートにも近いが、ラヴァーズはまだ生まれて30年程度のためか、あそこまでの鬱屈は溜め込んでいない。だが、最初の10人のうちの生き残りであるラゴスが性的不能なのは、やはり蓄積されるものがあるということなのだろうか。
    今作のテーマは人間にとって切り離せないけれど疎ましい、〈性〉そのものである。自分たちの創造主たる人間に存在理由を証明するため、〈究極のセックス〉を追求する姿にはカズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を連想せずにはいられない。Ⅱ巻で疑問視したレイプの問題も、今度は加害者側から掘り下げられる。抑圧や同調圧力、自尊心とそれが傷つけられたと感じたときの防衛反応。さまざまなかたちで人が性衝動を煽られ、時に暴力的な行為に至るのかを突き詰めていく。私はⅡ巻を読んで感じたわだかまりが多少解け、性と生と死に向き合う作者として信頼する気持ちが生まれた。
    SMプレイの一環としてハニカムを襲撃するVPのさらに外側に、キリスト教原理主義者みたいに過激な風紀管理ロボが潜んでいて、またまたその裏には宇宙の画一化を目指す保険会社のロイズが関わっているというのもウワーッとなるし、キリアンが家畜人ヤプー化するところもユーモラスかつ恐ろしかった。
    ラストはハニカムに降り立ち歓迎される救世群の姿に感動してしまった。冥王斑を忌避しなくていいラヴァーズは、救世群に寄り添う存在としてレゾンデートルを見つけることができるのか。それとも、子をなすことができるか否かという古典的な問いに飲み込まれていってしまうのだろうか。

  • 全10巻全17冊

  • これまた面白くない。冒頭もつまらない。
    2人で協力し合おうと歩み寄るところだけは
    面白くなる気配がしてよかった。

  • 恋人たちとラゴスの出自が判明する巻。
    救世群の少年と恋人たちの交流を描く、ということだったので、一般の人々とは生身で触れ合えない救世群が、恋人たちと出会って疑似的ではあるが人の温かさに触れるみたいな話かと予想していたが全然違った。救世群として登場したキリアン、序盤からすでに救世群ではなかっただと…?

    アウローラとゲルトルッドという名前の人物が3巻でも出てきたが、どういう関係性なのか気になる…
    この2人はキリアンのために造られたので、3巻(3年前)時点では恋人たちとしては存在していないはず…?

  • 《恋人たち》がゲストを迎える軌道娼界・ハニカムで起こった混乱を救世群の少年・キリアンの視点で追う一作。
    《恋人たち》の在り方や『混爾』を追いかけたりする展開上R-18描写は豊富だけど、全部必要。
    全部描写があったから、エピローグで大工の彼が至った気付きに何とも言えぬ空虚な感情が乗る。
    その空虚が1巻のエランカの言葉へ繋がるのは熱い。

    Ⅲから時系列が離れてなかったのも読みやすかった。
    目次見たとき断章無いの?と思ったけど、なんかいたね?

  • 1巻で登場したラバーズ(恋人たち)の話。

    メインの登場人物がラバーズなので、話は常時エロで進行する。

    ラバーズの本拠地であるハニカムは、様々な人間の性欲を満たすVRのようなシチュエーションを作り出すことができ、まるで風俗星と呼んでも差し支えないスケールである。

    風俗を宇宙スケールにしてしまう発想に、ある意味度肝を抜かれた。

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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