言壺 (ハヤカワ文庫 JA カ 3-44)

著者 : 神林長平

• 早川書房 (2011年6月10日発売)

感想・レビュー・書評

[starsongbirdさんの感想 · 2013年1月2日]

「私を生んだのは姉だった」
この言葉から始まるのは、人と、機械と、言葉とそして世界の物語。叙述支援機能を持つワープロ、匂いで構築される物語、言葉を育てるポットなど、読者を想像のさらに向こうへと連れていくその筆力と発想は、「言葉使い師」神林長平のまさに真骨頂だと思います。おすすめです。

[にゃん子さんの感想 · 2011年7月23日]

神林長平がいかに「言葉」を大切にしているSF作家か分かる小説。
言葉は凶器になり、世界を滅ぼし、世界を救う。

哲学的でエンターテインメント。
もう好きとしか言えない(笑)

[アワヒニビブリオバトルさんの感想 · 2022年11月14日]

第45回アワヒニビブリオバトル「ことば」で発表された本です。
チャンプ本
2018.11.06

[馬南神空さんの感想 · 2022年7月7日]

例えば嗅覚の話で、嗅覚による「思考」ではなく、「嗅覚言語」に、話がいきなり跳んでしまうことに違和感がある。指や腸による思考であるとか、脳以外の非言語的合理思考が話題になったのは一昔前だから、その手の知見を取り込めてないんじゃないの。個人的は以前、言語を介しない、高度な抽象思考は可能かとか、そもそも人間の思考は視覚的なパターン認識みたいなもので、言語の影響は過大評価されてるんじゃないだろうかとか、その手のことを考えてた時期があるので、言語と思考をそのままイコールで結んでしまう感じが、どうにもいただけない。それから、全編に漂うおっさん臭さに辟易。

[Mai_sさんの感想 · 2022年1月3日]

最後まで読んで、また最初から読んだ。言葉で作った仮想に生きる私。抵抗したくなる理由はなんだろう？言葉で語られるのは物語も同じ。面白い。

[m.mさんの感想 · 2021年8月15日]

「言葉」を扱ったSF短篇集。面白かったが、凄くエネルギーを消費する。しかし、こういう小説こそ、神林長平の小説だろう。一読しただけでは不十分に思える。最後の「碑分」での締め括り方に衝撃を受けた。

[Saitoh Yukoさんの感想 · 2020年12月17日]

言葉、とはどこまでいくのか、いけるのか。
異なる時間軸の、変容する言葉とヒトのソリッドな連作短編。

[sazanamiさんの感想 · 2018年12月30日]

SF

[escape2009さんの感想 · 2018年11月26日]

言壺 (ハヤカワ文庫JA)

[inuinuyamaさんの感想 · 2018年10月19日]

2011-06-14／解説円城塔

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」