ゼロ年代の想像力 (ハヤカワ文庫 JA ウ 3-1)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 1036
レビュー : 90
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310479

感想・レビュー・書評

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  • 目からうろこというか、ものを考えるってこういうことを言うのかーと思った。
    エヴァ、恋空、木更津、野ブタ、龍騎、セカチュー、ハルヒ、三丁目……これらワードにピンと来たらぜひご一読を。

    今は無数の「正しい」が現れては消える、正しさの戦国時代。
    そう考えると、水戸黄門が終わりを告げドラゲナイがヒットする理由も自ずと見えてくる(私見)。

  • 「大きな物語」の凋落

    というフレーズは耳タコなんですけど
    わかりやすくてよかった。

    大きな物語がなくなって、冷たいけれど自由な時代がやってきた
    生きる意味は自分で探さなきゃいけないよ
    どうする?
    ドアを開けろ!

    というとてもわかりやすくてとても前向きな結論

    この素直すぎる前向きさをストレートに押し出してくるところに好感が持てた

    木更津キャッツアイが観たくなる。

  • 宮台真司や小林よしのりが、なぜ援交から天皇へ、脱正義論から戦争論へと主張がかわったのかという解釈がおもしろかった。「安全な痛み」という表現も。

  • ぶっちゃけさっぱり分かんなかったとも言える
    登場する作品が多すぎてこちら側の知識が追い付いてなかった
    ただそれまで存在した東浩紀の言説やセカイ系についてなどについてよく整理されていてよかった
    何度も読むことによって理解を深めていきたい本

  • おもしろかった!いろいろなことに輪郭が浮かび、名前が付いていくような快感。なんで「オタク」系ゲームは心地よく、同時に薄ら寒く感じるのか。メタ視点はなぜ採用されるのか。
    あとおもしろいおもちゃ貰っちゃったなーって感じも強い。この本であまり言及されない初音ミクやフェイスブック、最近の半沢直樹の爆発的ヒット、あとはここではある程度所与とされてる「承認」てのはつまりなんなのか。考えたいことがたくさんできたなぁ。
    個人的な話になるけど、大学時代に教わったあの先生とか、会社の先輩のあの人とか、この本に影響されてそうな人が何人か思い浮かぶのが面白い。たぶん僕も相当に影響をうけるんだろうな笑。

  •  「決断主義の台頭とその克服」をメインテーマに、多くの現代ポップカルチャー作品を紹介しつつ、時代の変遷と現代の文学的想像力について語った書。単行本としてはページ数が多くて厚い。内容も熱い。重要なことはしつこいくらいに何度でも言う。ディケイド区切りで考え過ぎなんじゃないのかという嫌いはあるものの(間違いなく自覚的にやってるんだろうけど)、時代の変化を読む上で今までにない視座を与えてくれるものであり、興味深く読んだ。

     この本が出た後も確かにバトルロワイヤル的様式は各所で見られ、文化のメインになってきている感はあるよなあ。

     宇野常寛氏はニコ生プラネッツ等でも諸作品について語っている場面を何度か拝見したことはあるけれど、作品の背景や思想を言語化して説明するのがやっぱり圧倒的に上手い。「リトル・ピープルの時代」も読んでみようかな。

  • とにかく分析対象が広範にわたっている。アニメ作品だけではなく、TVドラマや特撮ヒーローまで、そう言われればまさにその通りだ、と思わされる部分が多い。あとは、批評ってこういうものだろ、というこだわりがたくさん見られたのもおもしろかった。

    ゼロ年代の批評(とか言われるもの)における、大枠を完成させたのは東浩紀氏、枠を修正しつつ細部を詰めたのが宇野常寛氏、そういったイメージを受けた。決定的に異なるのは、「コミュニケーションしよう度数」かと。

  • 90年代後半の碇シンジ的想像力(「社会が何もしてくれないからひきこもる(何を信用していいかわからない、人を傷つけるかもしれない)」)がセカイ系に落ちていく過程、その後0年代の「無根拠であることを前提として」あえて、それを選んで行動していく決断主義とそれが孕む問題を『エヴァ』や『反逆のルルーシュ』や『野ぶた。をプロデュース』などをテキストにしてわかりやすい理論を展開している。

    90年代後半から現在に至るまでの変遷を学べればいいと思って手にした作品だったけど、それ以上に自分が何にどれほど影響を受けて、どういう価値観で人と関わってきたのかがわかってしまった。


    私は今のままだと淘汰される側の人間だなぁ。

    佐藤友哉と舞城王太郎読んだときに感じる、どことない後ろめたさの原因がはっきりとわかりました。

  • 文 庫 361.5||Uno

  • 【総当たりからの切り結び】「大きな物語」の終焉からの「セカイ系」を経て、バトル・ロワイヤル型の社会の向こうに位置する想像力を模索することを試みた批評作品。多彩なメディア作品を読み解きながら、2000年代とその次の時代はいかなるものかを検討していきます。著者は、『PLANETS』の編集長を務める宇野常寛。

    本当に久しぶりに批評と呼ばれるジャンルの作品を手にしたのですが、非常に刺激的な読書体験となりました。本書に寄せられる批判をも含む形で、頭を一度ぐにゃぐにゃにして物事を捉え直すことができる一冊だと思います。

    〜ゼロ年代も終わりに近づいた現在、「成熟」とはコミュニケーション、他者と手を取り合う能力であるとする想像力が生まれている。自分とは異なる物語を生き、異なる超越性を信じる他者と関係を結ぶことこそが、現代における「変身」であり、「成熟」なのだ。〜

    『リトル・ピープルの時代』も読んでみようかな☆5つ

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著者プロフィール

批評家。雑誌『PLANETS』主宰。著書に『ゼロ年 代の想像力』(ハヤカワ文庫)、『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)、『日本 文化の論点』(ちくま新書)ほか。

「2014年 『静かなる革命へのブループリント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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