OUT OF CONTROL (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-12)

著者 :
  • 早川書房
3.22
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本棚登録 : 678
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310721

作品紹介・あらすじ

冲方丁の最新短編集!
「天地明察」の原型短編『日本改暦事情』、ユリイカ冲方丁特集号にも掲載された、ある作家の一夜を描いた表題作『OUT OF CONTROL』などを収録。

感想・レビュー・書評

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  • 2012年7月ハヤカワJA文庫刊。2004年〜2010年の短編スタンド・アウト、まあこ、箱、日本改暦事情、ディストピア、メトセラとプラスチックと太陽の臓器、OUT OF CONTROL、の7編を収録。日本改暦事情がとても良い。 天地明察よりもこちらの方が好きです。他6編は、そんなに興味をひきませんでした。

  • 作者によって当然文体は違う。
    あるベテラン作家さんの文章に対しては「フォントで言えばメイリオやな」と勝手なイメージを抱いている。某作家の作品を初めて読んだときには「明朝体っぽいな」とか思ったりした。

    最初からなんとなく受けつけ難い日本語やなあ・・・と思いながらなんとか読んでいたが、最後のはもうだめだった。ざらざらテクスチャー。 イメージは「デスメタル」。 すいません。久しぶりに途中で投げました。

  • 大好きな『天地明察』
    その原型が読めるとあれば手にしないわけにはいかない。
    と意気込んで読み始めたのはよかったのだけれど、
    「まあこ」と「箱」を朝ごはん食べながら読んでたので、
    ぎゃーぎゃーあってなっちゃった。

    小野不由美、京極夏彦は読んだし、
    ちょうど一冊前に江戸川乱歩を読んでいたし、
    ドロドロ・グチャグチャ・ヌルヌル・みっしり系は
    耐性ついてるのだけれど、血液が逆流するような
    ざんわり感満載。

    ホラーは苦手って人は「日本改暦事情」だけ読んで
    表紙を閉じたほうがいいと思うよ。
    他の短篇読んでから表紙見ると、ゾロっとするんだけどね。

    その後の「日本改暦事情」がいやぁ清涼剤になってくれて、
    よかったー。春の海通り、陽だまりを感じるようでした。
    あの長大なお話が、この短編で破綻せずに完結している
    のだから冲方先生って本当に能力有り余っているんだなぁ。

    『天地明察』は長すぎて読めなかった!って人にも
    こちらはオススメ。ストーリーは変わらないし、
    主要キャラクタも生き生き、大事なセリフも残っているから。

    しかし、ラストの1篇もまた、おぞましいものを読んでしまった
    って読後感。

  • ホラー短編の「まあこ」と「箱」がとても良かった。

  • 短編集。暗いものが多かった中で、「天地明察」の原型短編が異色。ジャンルも含めてね。
    「まあこ」や「箱」の人の精神に根付いた暗さを描くのは珍しい、と思って読んでいたけど、それを主題として書くのが珍しいだけで(自分が読んでないだけかもしれない)ほかの小説のいろんな場面で顔は出していると気づきます。
    外面はがしたら、人の暗さが見えてくる。
    そこの境界が頻繁に行ったり来たりする描写が多いので、特別に感じてはいないのかな、と感じます。慣れさせられてしまう。
    登場人物自身が、自分自身の内面と向かい合う場面が多いからか?
    この読後感で、他の作品読み返してみればいいということか。

  • 短編集。はじめての作家。
    時代小説がダメなので「日本改暦事情」はスルー。
    ホラー作品と思われる「まあこ」「箱」はなかなか面白く、才能を感じさせる。
    「スタンド・アウト」「デストピア」は内容薄い。
    表題作の文体は読みづらく、受け入れられない。
    ハヤカワ文庫だし、SFを期待して読んだが、SF要素はかなり薄くて残念。
    正直なところ、苦手だ。

  • 並行してインタビューも読んでいたので、スタンドアウトやOUT OF CONTROLはリアルとどれだけ近いのかなと想像して面白かった。読んでて脈絡のない単語をくっつけて遊んでみたいと思った。
    日本改暦事情はこれが膨らんで天地明察になるのかと思うとワクワクした。

  • ホラーが苦手なせいもあって、最後の方はページをめくるスピードがかなり落ちた。天地明察の原形の短篇があるとは知らなかった。

  • 雰囲気が異なる小説ばかり。冲方丁の多彩さを知った。

  • 冲方丁さんの短編集。SFにホラー『天地明察』の元となった『天地明察』のダイジェスト版などが収録されたバラエティ豊かな構成。元々はライトノベル出身の作家さんだけど、ホラーも上手いなと思った。「まあこ」や「箱」はゾッとする出来。2012/691

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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