華竜の宮(下) (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
4.11
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本棚登録 : 468
レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310868

感想・レビュー・書評

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  • ものすごく壮大な物語だった。壮大すぎて、読むのに2週間もかかってしまった! そして、まさかの二段組み!

  • 数世紀後の未来,海面の上昇によって平野部の大半が水没した世界.水上都市の官吏,主人公青澄が担当した事件は,水没世界を分割支配する各勢力の思惑をよそにやがて人類の運命を左右する大変動へとつながっていく.危機を目の前にして「外交力」により運命を切り開こうとする主人公.遺伝子工学,情報工学の発展によるSF要素がちゃんとSFっぽく説明されている.ドゥーガル・ディクソンの著書「マン・アフター・マン」や,眉村卓氏の「司政官」シリーズも再読したくなります.

  • ヒーローではなく、一人間としてのお話なんだというのは上巻で分かっていたことではあるんだけど、事件が大きすぎるからか、ヒーロー的活躍をどうしても期待してしまいました。
    意味深な登場人物たちも、それほど活躍の場はなく、その辺が少し不完全燃焼のような…。
    それでも久しぶりにゆっくりと世界観に浸れる作品でした。
    世界観を同じくしたシリーズがまだあるそうなので、そちらもチェックしたいところです。

  • スミマセンm(_ _)m なんか時間つぶし的な気持ちで読み始めましたが、なめてました。心から謝りたいです。素晴らしかったです。出逢いに感謝したいです。科学的な部分で理解が充分でなかったところも多々ありますが、人類の存亡をかけてのあらゆる駆け引きというか水面下での駆け引き。面白かった。私には無理だけど。最後の終わり方も良かったですし。「深紅の碑文」も読みます!

  • 極限の状況下において、何をなそうとしたか、生き様ともいえるもの貴さが描かれた作品。物語中で何かが解決したわけでもなく、結末も決してハッピーエンドではないが、清々しい読後感にひたれた。

  • 壮大な設定の中で、個人的な視点から書かれている。それでいて、やはり世界の広さを感じさせる。読み終えるのに随分時間を掛けてしまったが、最後まで読みたい、という気持ちは無くならなかった。幕切れも、すべてを語り尽くさず、良い意味で読者が想いを馳せる余地を残している。面白かった。

  • ヒトの遺伝子情報がどれだけの割合で残っていたらヒトと言えるのだろうか。見た目がまるで違ったら、それはもう別種の生物としか言えない気がする。この地球が再び息を吹き返した時、そこに住まうものは全く新しい生物だろう。

  •  そうきたか、さすがSF!とわくわくした。
     普段の日常生活で思い通りにならないことが多いせいか、ファンタジーやらSFやらで「スペシャルスキル(魔法とかSF的アイテム)」で問題 を解決することにあこがれを抱きがちだけれど、この話で書かれているのは、ほんとに地味な交渉ごと。けれども、大きな力での解決を「暴力」と し、粘り強く交渉を行う姿は尊い。うわーってなる。

     アシスタント知性体ちょう萌える。
     アンドロイド萌えの人におすすめする。

  • テンポよく、最後まで面白く読めた。
    ラストの台詞はあとがきによると物議をかもしたように見受けられるが、それができる精一杯なのだと私は腑に落ちた。
    ツキソメやタイフォンといった魅力的な人物をはじめ、設定も豊富に盛り込まれておりこれで何冊も書けるんじゃないか、というところを惜しみなく詰め込んでいて、でも個人の人生すべてには言及しないために、主役が全体(群像劇ということではない)であることが見えやすくなっているのかもしれない。ミドルネームもほとんど説明がないので、唐突に話題に出てくる感じがするが、あまり触れないのは他者との関係構築の形を限定しないためなのだろうか。
    何にせよ久しぶりに面白い本を読んだ!関連作品もぜひ読みたい。

  • 突拍子もないといえばないけれど、それがSFですよね。想像力、構成力に脱帽です。綺麗な終わり方。

著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。2011年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。同作は「SFが読みたい! 2011年版」国内篇第1位に選ばれ、『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』の各表題作、『華竜の宮』の姉妹編『深紅の碑文』と合わせて《Ocean Chronicleシリーズ》と呼ばれ、読者からの熱い支持を集めている。近著に『妖怪探偵・百目』シリーズ、『薫香のカナピウム』など。

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