猫は忘れない (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 404
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310875

作品紹介・あらすじ

知り合いのスナックママ、ミーナから、旅行中の飼い猫の世話を頼まれた"俺"は、餌やりに訪れたマンションで変わり果てた姿となった彼女を発見する。行きがかりから猫のナナを引き取り、犯人捜しを始めた"俺"は、彼女の過去を遡るうちに意外な人物と遭遇、事件は予想外の方向へと進展する…猫との暮らしにとまどいながらも、"俺"はミーナの仇を取るためにススキノの街を走り抜ける。"ススキノ探偵"シリーズ第12作。

感想・レビュー・書評

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  • 猫を飼ってみたくなりました

    猫の行動に事件のヒントが!!
    そして最後に・・・

    探偵も年をとりましたね
    呑んで記憶が飛んじゃったり
    そのせいで大変な目にあったり。

    呑みすぎですよね!!
    体が心配です。早死にしちゃうんじゃないかと

    でも相変わらずの活躍ぶり
    だいぶ太ったようだけれど
    タフのは変わらずで同年代より若い

    次回作ではまたどんな事件に巻き込まれるのか楽しみです

  • ずっと新刊が出ないので、書くのをやめたのか、体調が優れないのか、はたまたこの世の人でなくなってしまったのかなど考えて数年間読まずに最後の一冊を置いてしたのですが、そろそろ潮時だと思い、ついに読みました。
    歳をとったとはいえ主人公である俺の偏屈でだらしなくも真っ直ぐで愛嬌があるところは健在で、まだまだ読み続けたいシリーズだと改めて思いました。

  • 映画は全て観ていたが、原作は未読だったので書店で目についたこの作品から読み始めてみた。
    すすきの人だったこともあり、住所や文字から思い起こせる背景がいちいち懐かしくて切なくなる。
    前の日にデンマークの小説を読んでいたので、聞き慣れた単語に安堵してかあっという間に読み終えてしまった。
    エンタメ感のある展開は映画でも見てとれたのであまりギャップを感じることもなく、シンプルに楽しめた。
    次はどれを読もうか今から悩んでる。

  • 知り合いのスナックママ、ミーナから、旅行中の飼い猫の世話を頼まれた“俺”は、餌やりに訪れたマンションで変わり果てた姿となった彼女を発見する。行きがかりから猫のナナを引き取り、犯人捜しを始めた“俺”は、彼女の過去を遡るうちに意外な人物と遭遇、事件は予想外の方向へと進展する…猫との暮らしにとまどいながらも、“俺”はミーナの仇を取るためにススキノの街を走り抜ける。

  • 再読。ようやくススキノシリーズ読み終えたー。とぎれとぎれだったけど、やっぱ最初の頃の面白さはなくなった。俺も年を取ってバトルシーン?も少なくなったし。しかしまぁ恋人を心配する気持ちはわかるけど、やっぱ華がうざったい。そう思う時点でやっぱ私は恋愛に向いてないんだろう。俺が猫についつい話しかけちゃうというのは面白かった。もっと詐欺に関することが絡むのかと思ったけど、それは全然だったな。しかし女が男になりきることなんてできるのかね。

  • 複数回再読。
    著者は、もう書くことが無くなってしまったのだろうか。
    ワイズラックも少なく、伏線もあまりなく、行政の闇や個人の闇に深く入り込むわけでもなく。
    従来の著者作品のダイナミックな構造よりは、ハードボイルドミステリという形式を選んだ保坂和志のような印象、生活や友人知人の描写が詳細であるだけに。
    恋人と安定した生活をしている「俺」、ギラギラ感が減退してあまりかっこよくない。なんのために動き回っているのかもよくわからない。
    猫の描写は非凡。細かい仕草まですごくよく見ている。そして、猫を通して人間を観察する筆者の眼力は、素晴らしい。

  • 顔馴染みのミーナから猫の世話を頼まれた「俺」。
    約束通り餌をやりに行けば、ソウルにいるはずの飼い主が殺されていた。
    事件を担当した刑事の茂木から、猫を飼うのに必要なものを教えてもらう「俺」。
    かくして、猫の世話をしながらミーナを殺したやつを「俺」は捜し始める。
    「俺」もすっかり年を取り中年どころか初老のおじさんになっていた。
    そんな「俺」が慣れないながらも猫の世話をし、しかも癒されている図はなかなか微笑ましいものだった。
    若い頃とは違って無理のきかない年齢なのに、相変わらずやってることは無茶が多い。
    真相に迫っていく粘りも変わってはいないけれど。
    何気なく話をし、どうでもいいことで笑いあう。
    ちょっとした知り合い程度では相手のことなんてわからない。
    「俺」が見ていたミーナと、見えていなかったミーナはまるで別人だった。
    でも、これほど極端ではないけれどけっこうありそうな気はする。
    無意識にでも、相手を選んで見せる顔を変えているって、多かれ少なかれきっと誰でもしてること。
    それにしても猫は怖い。
    飼い主の仇を取ろうとしたんだろうけれど、猫の執念は凄まじい。
    そういえば、犬が祟るってあんまり聞かないような・・・。
    結局猫はこれまでどおり「俺」のところに居つくようだし、次回の登場を楽しみにしよう。

  • 2度目。
    新刊が出ないが東さんはどうしてるんだろう?

  • ススキノ探偵シリーズの最新作(いまのところ)

    前作は若き日の俺さんを描いて初々しくもなんだかなという感じだったけど、今回はそれなりに年取った俺さんが登場。

    相棒の高田も活躍。

    犯人の目星は結構早い段階で見当がつくんだけど、最後のごたごたはこのシリーズの特徴か?

    ところで久しぶりに春子さんの近況を知りたいんだけど次回作くらいで触れてもらえないものだろうか?

    まぁ及第点の★3つで。

  • 謎解きには重点を置いてない。会話中心だからサラサラ読めるんだな。流石に俺も年を取った。
    手袋ははくのだ。
    この世の中に絶対はないさ。絶対安全、なんてタワ言を信じて、原発なんか作るから、未だにあのザマだ(2011.9)

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著者プロフィール

一九五六年札幌生まれ。本郷幼稚園中退、本郷小学校卒、東白石中学校卒、札幌東高等学校卒、小樽商科大学中退、北海道大学文学部哲学科中退。
現場作業員、ポスター貼り、調査員、ガードマン、トラック助手、編集者、広告営業、コピーライター、受刑者など諸職を転々。
一九九二年『探偵はバーにいる』(早川書房)で小説家としてデビュー。同作は、一九九三年『怪の会』激賞新人賞受賞。
二〇〇一年『残光』(角川春樹事務所)で日本推理作家協会賞受賞。

「2010年 『北の作家 書下ろしアンソロジーvol.2 utage・宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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