Running Pictures: 伊藤計劃映画時評集1 (ハヤカワ文庫 JA イ 7-4)
- 早川書房 (2013年1月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150310912
感想・レビュー・書評
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伊藤計劃さんが作家デビュー前に営んでいたサイトに掲載されていた映画時評集。その1。
内容の一部は『伊藤計劃記録』にも掲載されていたもの。2013年3月発売
の『Cinematrix』を持って完全集成。
私自身は映画は観るのは好きだけど結構気まぐれで観るタイプの人間なので(感想もあまり残さない)、映画が本当に好きな人って本当に色々観てるんだな~というのがまず始めに感じた事。
そして、“映画”というものが『伊藤計劃』という作家を形作る重要な要素だったんだなとも感じました。
何にしろ面白い!思わず映画が観たくなります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映画評にいきつくまでの、キャスト紹介・ストーリー・関係者話もろもろのウンチクやら派生話がごちゃごちゃしていて、それがとても鬱陶しくておもしろい(笑)
自分にとってそれは、伊藤計劃氏との出会いでもあり、また急逝した友人ヲタクとの再会にも感じたからだった。
エンターテイメントでなければ映画ではない!と主張し、お金を払って見た者しか評せないような奔放なことばで映画を語っていた友人が亡くなって、約2年。
彼が亡くなってぽっかり空いていたこころの空洞を、静かに満たしてくれる。そんな大切な一冊にもなった。 -
ダークファンタジー セブン ジョンドゥ ゲーム フェイス/オフ ジョントラボルタ ニコラスケイジ エイリアン4 リプリー シガニーウィーバー 生物兵器 感情移入 スターシップトゥルーパーズ ナチスの軍服 ファシスト 右翼 ネオナチ 性癖 バグス昆虫型エイリアン シックスセンス ナイトシャラマン 役所広司 ファイトクラブ 石鹸 彼らはキャラ萌えであり、単に怠惰なだけです。私はそうした人間を軽蔑します。 彼らはリアルという言葉を、心地よい、確認された、記号のフレームからの逸脱に貼り付けているだけ そのために懸命に努力しなければならないとしても、完璧な一分間にその価値がある
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伊藤計劃さんの映画評本。
『エヴァより〜』とか『エロゲーのシナリオより〜』の様に
作品を褒めるのに他の作品を引き合いに出す言い回しが気になる
『君の言いたい事は良くわかる!
でもそういう言い方は良く無いよ!』と…
共感できる部分も含めてなんか我を見ているようで
読んでて気恥ずかしい一冊;
しかし、『ガメラ3』や『ファイトクラブ』
『プライベートライアン』等の絶賛評を読んでると、
伊藤計劃さんが『キック・アス』を、『電人ザボーガー』を
『ウルトラマンサーガ』を、『バトルシップ』を
『サマーウォーズ』を『おおかみこどもの雨と雪』を観ていたら
何と書いたのだろう?
きっと彼も気に入ったんじゃないだろうかと思うのだ。
伊藤さんの時は映画評を書いていた時に時間が止まっていて、
伊藤さんの時間はもう動き出す事は無い。
そう思うと、毎日毎日、新しい映画を浴びる様に観られる事って
何て幸せな事なんだろう、それだけで人生には生きる価値があると思えるのだ。
いつか僕の時間が止まって、新しく生まれでる映画を
観る事もできなくなる時がくるのだろうけど
その時はあの世で同じ作品を愛した者同士、
伊藤さんと映画の事を語りながら杯を酌み交わしたいと思えた一冊だ。 -
伊藤計劃 の作品が大好きなので、映画評というのも読んでみたくなったので。
評論文もとてもおもしろかった。
収録されている映画は見たことのないものがほとんどだったけど、実際に映画を見たくなった。
作者の目的が完全に果たされている…。
映画好きだというのも、ばしばし伝わってきた。
どんなジャンルの文章でも読ませる人だったんだな、と改めて感じた。 -
映画がより面白くなった
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やっぱりこの人の感性がとても好きだなぁ、と思った一冊。
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ウェブサイトに連載されていた映画評の1冊目。
実は買おうかどうしようか迷って、発売日にはスルーしたんだけど、結果的に買って正解。この人は本当に映画が好きだったんだな~というのが伝わってくる文章だった。
特に取り上げられている映画を見ていなくても充分に面白いよ(実際、私は殆ど見ていないし、これが面白かったからといって見る可能性は限りなく低い)。 -
ホームページに連載していた映画時評を二分冊にまとめたものの一冊目。名作以上に「とんでもない作品」に対する筆者の愛情が感じられて面白い。
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読んだ事があるテキストだけど、文庫で出てて、思わず買った。これ読んで
ワイルドワイルドウエスト借りて観たけど、やはりイマイチだった…。スターシップトゥルーパーズに関しては途中で観るの辞めた…。