- 早川書房 (2013年10月25日発売)
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感想 : 41件
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784150311322
作品紹介・あらすじ
陸上自衛隊富士学校を舞台に、理不尽な挫折を味わった女性技術者による多足歩行ロボット戦車の開発と実戦投入を描く近未来技術開発SF
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
人の命の重さと戦争の現実が交錯する中、女性技術者が多足歩行ロボット戦車の開発に挑む姿を描いた作品です。恋愛の進展とともに、戦争の準備が進む様子が巧みに描かれ、登場人物の不器用な関係性が物語に深みを与え...
感想・レビュー・書評
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人の命が何より重いこの国で、戦争をするために人の命を軽くする。
二人の関係が進んでいくと同時に、着々と進められる戦争の準備、人を殺すための準備。
不器用ながらも進む恋愛、語られる将来、そこに人殺しの未来が透けて見えるのがかなりつらい。
しかしそれこそが兵器を作るということ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1つ1つできることを論理的に組み立ててものを作っていく描写がていねいで、でも制御アルゴリズムや物理設計といったSF部分は要点のみの描写に絞られていて、全体の軽い雰囲気がよかった。ラブコメパートが横やりなしのどストレートで個人的にどストライク。まめたんの敵味方識別法がちょっと危険な気がするが……
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読み始めのつかみはよかった。中盤、主人公の面倒くささと進展しないストーリーに少し疲れた。まめたんの開発がある程度軌道に乗って、主人公たちが落ち着くころ辺りから俄然面白くなってくる。
終盤の東アジア情勢は、ありえないと笑い飛ばせない内容なだけに、うすら寒いものを感じずにはいられない。 -
なんだろう。
独りよがりのめんどくさい女子のラブコメかと。いや、年齢が30だからめんどくさいのか。これが、10代ならラブコメですよ。
まめたんは、タチコマにしか思えない。大きさは、ダイブ違うけど。あ、あれだ。タチコマの後継機のほうだ。
やっぱり、大きさは全然違うけど。
近未来の日本が舞台。アジア情勢ってこうなるのかなぁ、と思わせるシーンも多々あり。
一番真に迫ってるなと思ったのは、反日・反韓感情ね。
最終的に、殺伐とした社会への第一歩を踏み出す未来になるんですが。まめたんの存在(名前の愛らしさで、兵器である恐怖感を減らす)と、ラブコメの結実で、悲壮感は少ないかな。
自動操縦のまめたんの進撃は、兵器である存在意義を存分に発揮してます。怖いですね。
ピエロの怖さ。表情は笑ってるけど、目の奥は無感情みたいなピエロの怖さ。
でも、SFというよりはラブコメの印象になるかな。
一人称だからかな。 -
青春SF小説かな?と思って手にとってみたら、有川浩風のミリタリー恋愛ラノベでした。データリンクシステムを搭載して群体として半自律行動する多脚戦車というアイディアは読み応えはあった。けど、この話が何を言いたいのか、メッセージ性がなくて、読後感がイマイチさっぱりしないのが残念。女子向けの内容なのかな?
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sg
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『マージナルオペレーション』で出てくるまめたんの開発秘話兼いとうさんの生い立ちからハッピーエンドまでの話。
『マージナルオペレーション』とは違ったトーンではあるが、これはこれで面白かった。 -
SF。恋愛。ミリタリー。
ストーリーはわりと真面目、けど基本はラブコメ。
軽く読めて良いし、個人的に女性研究者に憧れているので、主人公にも感情移入しやすかった。
『セルフ・クラフト・ワールド』に続き、この作品もなかなか好み。他の作品も読みたい。
"ロボットが戦場に出るのは、もうSFの話ではない"(317ページ)
SFと時代の流れについて考えさせられる、この一文が印象的。 -
評価が低いのは、お話がつまらなかったからでは無く、恋愛モードの分量が予想外に多かった上、読んでて(身につまされるものがあって?)辛かったから。客観的には☆四つくらいかな?
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表紙とタイトルからもっとほんわかしたライトノベル風かと思っていたけど、きっちりしたお話だった。
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図書館で。
兵器の開発のお話なので仮想敵国が出てくるのはまあそうなんだろうけどやっぱり日本人はアメリカ追従というか欧米の方に寄り添いたいんだな~ってのが感想。たまにはアジア対欧米みたいなのも設定としてあったら面白いと思うんだけどまあアジア諸国の方が仲間に入れてくれないかもな。
主人公の女性は頭は良い設定なんですが大人にしてはバカだし、メンタルお子様だし色々とメンドクサイので読んでいて疲れました。モジョだの女性らしくないだのゴニョゴニョ言ってますが彼女はすごく女性らしい女性だと思うんだなぁ。アラサーアラサーうるさいし、自意識過剰というか。学生時代は研究室に住んでたぐらいなら化粧なんかしてなかったんじゃないのか?とツッコミを入れたい所だけどまあ社会人になると違うのか?ウウムゥ。彼女の乙女乙女した思考が入ると他のエピソードがストップするのでお話のテンポが悪くなるし。
恋に恋する乙女が窓際に追いやられたので悔しいからローコストで大量生産可能な兵器開発しちゃえ~ってアイディアは面白いけれども色々とツッコミ入れたくはなる。就職後すぐに国費で留学させて、その間SPモドキが付くぐらいの人材を帰国後大した仕事もさせてなかったのが謎だし、そういう意味で大した実績もない彼女が個人で開発を始めたプロジェクトを最初から重要視しているのも理解不能だし。
恋愛モノと開発は分けた方が良かったんじゃないのかな~なんて思ったりしました。 -
綾乃が空回りというだけでなく、特殊な思考回路の持ち主で、特に前半読みにくい。
そしてさして頭が良さそうに見えないため、特別に守るという設定が不思議に思える。
ロボの開発ももっと中身の事について表記があるのかなと思っていたら、デザイン的な事が多くて工学系という感じがせず、残念でした。 -
混沌は好き、曖昧は嫌い、主人公の綾乃を表現する為の代表的な文句です。
コミュニティ障害的な工学女子が、恋に混沌としながら、すぐに研究に逃げ込み熱中するのが可愛いですよね。
自衛隊ものなので研究が自走式戦車という所も、面白いです。
最後の方で、恋愛の混沌が解けて行く様子と、曖昧は嫌いというパワーが炸裂するのが爽快です。
スイートスイートハッピーエンドですよ。 -
ホワホワ〜とした感じだけど、ファンタジーなしのハードSF。
綾乃のコミュ症ぶりと、それを助ける信士の関係が面白い。 -
コミュ障アラサー理系女性が自衛隊の新装備を開発するお話し
メインは大筋でそれなんだけど、恋愛も描かれていてコミュ障をこじらせてる事による弊害なのか、「中学生か!」と突っ込みたくなるところが多数
何というか、卑屈で愚痴っぽくて、責任を他者に求めすぎてるところは主人公をあまり好きになれない
まめたんについて
お金で解決できる程度の、「任務を全うして死んでもかまわない」と言える兵士がいたらそりゃぁ現場としては助かる事いっぱいあるだろうなぁ
使われてる技術は現在から大きな技術革新が2つ必要なくらいかな?(素人だからこそ何言ってもいいでしょと開き直ってるレベルで)
敵と味方の自動認識が難しいんじゃないかな?
そして実戦レベルで誤認しないとかってのはかなりハードルが高い気がする
最後の展開の判断基準の曖昧さがなんか気持ち悪い
そこを踏まえての覚悟を描いたと言われればそうなんだけど
ま、そこはフィクションだしあまりきにしないでおこうかねぇ
それにしても無人の戦闘機器ってどうなんかね?
偵察用のドローンなんかはもう既に使われてるようだけど
なんだか抑止力とは別の方向に向かいそうな気がするけどね
マンガ「ぼくらの」では天津条約という架空の条約で、無人の兵器は禁止されている設定になってるけど、確かに人の命がかかっている方が戦争の抑止力としては強いよなぁとは思う
完全にSFと割りきった上でも、ストーリー上の後半の展開は結構考えさせられる
北朝鮮はどの国にとっても実は崩壊してほしくない国だからねぇ
中国は言わずもがな、韓国にしたってドイツの二の舞いになりそうだし、ロシアはまぁそれはそれで少しは困りそう
アメリカはただ単に崩壊させるとその後がまた泥沼化を懸念してそう
日本としても作中でもあるように難民についてや火の粉が降りかかるおそれもあるわで、やはり歓迎しない事態
それでも、第二次朝鮮戦争は起こりえるというシミュレーションが何だか怖い
この小説は読む人の焦点の当て方によって色々な読み方がありそうだね -
地味でコミュ障で研究以外に趣味も特技もない系工学女子が、自衛隊に入って自律型ロボ戦車を開発するお話。
三十路喪女だけど実は美人、っていうのはお約束なので許していただきたい。
表紙でそのまんまわかる通り、自律戦車とは無人タチコマのことです。
いかにも開発段階の変カラーリングが愛しいです。
マージナル・オペレーションFⅡにこのミニタチコマの進化系が出ていて、毎度の芝村ワールドを構成するエピソード群のひとつです。
が、とっても楽しみました。
まずこういう開発系のお話が好きです。
野尻砲介「ふわふわの泉」に通じるところがあると思います。
主人公の、何かあると研究に打ち込んで逃避するアレな人間性も好きです。
他の本とがっつりリンクするようなところも好きです。
しかし、ほんとに本によって文体・印象が違いますね。技巧派! -
ジャンルは何かと言われたらSFだと思いますが、青春小説でもあり、恋愛小説でもあります。主人公のこじらせっぷりが半端なく、思わず笑ってしまうのですが、自分もそういう感じだったので懐かしいというか、思い出したくないというか…(笑)もともと読みやすいのですが、共感できるぶん物語に引き込まれ、さらに読みやすかったです。読んで感じたのは、こうして戦争は起こるのだなということ。主人公は大切な人を守るため、傷つけないために戦います。個人レベルではいつでも戦争は起こりうるし、その個人の戦いがあっという間に全体に広がるのだろうと思いました。
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研究職のお仕事小説としてとても愉しめました。
多分、この年代の技術系独身者ってこんな感じだよね。(^^;
企画の検討から、プレゼンの仕方まで、若い社員に参考にしてほしいところも。
お仕事パートが良かっただけに、最後の展開での主人公の無感動な感じ、というか感情の流れが途切れちゃう感じのところが、ちょっとこの本にはそぐわない気がしました。
微妙に違和感が残るっていうかね。
著者プロフィール
芝村裕吏の作品
