- Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150311667
感想・レビュー・書評
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読みたくないわけではなくむしろ読みたい本だったが読むのに時間がかかった。
面白いディストピア小説だった。
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星
6つ -
虐殺器官を読み、
痛みが分かるけれど痛みを感じない人間は生きているといえるのだろうか
という読後感を持ちながら読み始めたので、自分の考えが覗かれている感覚になった。
人間って管理されすぎないと自由にかまけて堕落してしまうけれど、
管理されすぎると段々自分がなくなっていく感覚になって、適応する人と適応できなくて苦しむ人の2パターンに分かれると思う。
私は管理されすぎない選択肢のある世界の方がやっぱり良いし、選択肢がないことで楽園が築かれるなら、そこからは出て行きたいと思う。
けれど、これはあくまで意識がある側から考えるからそう思うのであって、
意識がなくなってしまうとずっと凪いでいられるから、無こそ至上の幸せなのかもしれない。
映画も見てから、また読んでみようと思う。
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平等な世界の行き着く先が描かれていると思います。
公式見解なのかはわかりませんが、虐殺器官のクラヴィス大尉の選択がもたらした後の世界が語られていると言われています。そちらを読んでからハーモニー読むと世界観の繋がりとか変化も楽しめると思い出す。
伊藤計劃氏の本(虐殺器官、メタルギアソリッド4)は、文章の構成とか言葉の選択が好きなので、亡くなられてしまったのが本当に残念でならない。 -
10年ぶりくらいだけどだいたい覚えてた。そして伊藤計劃、ジョージオーウェル大好きなのがよく分かる。
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読む書籍に偏りが生じてきたのか、脳のモジュールを意識してばかりです。虐殺器官で感じていたグロテスクさとは一転して、常に静かな苦しさの気配を感じていました。これもまた、虐殺器官と同じく映画を先に観た作品でしたが、こんなんだったっけ?となり続けていました。また映画を見直したいと思います。
意識がその場凌ぎの産物で、継ぎ接ぎだらけの遺伝子の上に我々は立っている、という論調にゾワゾワした心地よさを感じました。私の報酬系も指数関数的な価値評価を実装して欲しいですね。意識があることの苦しさも、自分とお別れする寂しさも、何となく分かる気がするので。気づかないうちにすっと。
何となく、意識についての認識が変わり、何処にも足のつかない浮遊感に取り憑かれています。 -
オーディオブックはオススメしない
本著はetmlというhtml風の記法が使われており、オーディオブックだとそのタグやらIDやらを余すことなく読むので物語のテンポが悪くなる
ただ何故etmlで書かれているかという謎もちゃんと回収されており本著を語る上では欠かせない要素なので削ることはできないだろう
物語全体の世界観がしっかりしていて本当にその世界が存在している様であった
特にそれぞれの国の状況が何故そうなっているのかが論理的に説明されて実際にありそうだなと思わせられた
ラストは皮肉な終わり方で結構好き
自分の体調管理を全て外注するというのは便利そうではあるが医者だったり機械もミスやバグはあるのでハイリスクだなと思う
強固な意思は必要になるだろうが自分で体調管理をする方が安全でなんかあったときに後悔も少ない様な気がする
そもそもその強固な意思がないから外注するのか
そう考えると自律しない事自体がかなり危険な状態と言える -
ずっと先のことよりも目先のことばかり追いかけすぎている自分に嫌気がさしてきたこの頃。
報酬系が曲線でしょうがないと開き直れた。