廃都の女王 (ハヤカワ文庫 JA ク 1-137 グイン・サーガ 137)
- 早川書房 (2015年10月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150312060
作品紹介・あらすじ
黄昏の国の女王である大鴉のザザとノスフェラスの狼王ウーラに導かれ、スカールとスーティは黄昏の道をゆく旅人となった。リー・ファの幻影に心魅かれつつもたどり着いたのは、魔都フェラーラ。キタイの首都だったこの都市には、異形の女王リリト・デアが治めるアウラ・シャーの神殿がある。しかし今やかつての繁栄はなく、街はさびれ、住民はキタイ兵の侵略に恐れおののくばかり。見かねたスカールは助力に乗り出すのだが。
感想・レビュー・書評
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グイン・サーガ137巻。前半はフェラーラが舞台。むかし行ったなあと記憶があるが、どういう話だったかおぼえていないので伏線回収とか言われてもよくわからない。アウラカーの妹というアウラシャーもなあ。ああそうですか、という粋を出ない。ヤガでのソラ・ウィンは次回活躍する模様。頭の中ではダルシムになっている。
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だんだん栗本薫から離れていく感じがする。これはある意味、必然であり、そうならざるを得ないだろう。次号も購入するかどうか迷うところ。
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おどろおどろしい感じが全開
猫神様とか正にグインワールド
素晴らしい!! 今後の展開が楽しみです( ´ ▽ ` ) -
なんだこの表紙は?と思った137巻です。
今回は、スカールの話し、アッシャの話し、ブランの話しの3本。ただし、ブランの話しはちょっとだけで、続きはまた今度ですね。
この巻は何と言ってもスカール(フェラーラ)の話しでしょう。表紙の猫さんもこの話しで出てきます。フェラーラの話しは外伝の11巻の続きです。って、外伝11巻ってどんな話しでしたっけ?笑 もうずいぶん前なので良くおぼえていませんが、こんなところでエピソードが回収されるとは。それにこの巻ではいろいろ重要なことも語られます。ちょっとした転機と言えるかもしれません。
「瑠璃と琥珀と碧玉」。この3つは重要なアイテムのようですが、本巻で琥珀登場です。残るは碧玉。どんな風に出てくるのでしょうか。そして3つ揃うと、、、それは最終巻なのかもしれませんね。 -
「北の豹と南の鷹」か…。
スカールの役目って物凄く大きいのね。すっかり忘れていたわ。
そして、最後の女王が産み落とした子ども…。ああ、このあたりのシーンも、かなり昔にチラッと読んだ気がします。あの頃は何の事かさっぱり分からなかったけれど、なるほどこれで繋がった。ただ、ここまできても、真相が明らかにはされず、いささかやきもきしますね。
それにしても、あちらこちらで産まれる、特別な運命を持つ子供たち…この子供たちがこの世の秩序を取り戻す希望なのかな、という気がします。
ただ、もう少しスピードアップして欲しい。切に願います(涙) -
ザザとウーラとスーティ連れて、スカールは人と妖の狭間の世界を旅します。
草原の民であるスカール。魔道とは一番縁遠い彼が、真理に近づく場所にいるというのも皮肉ではあります。
といっても、重要事項はこちらの世界の言葉では理解できない、というはぐらかし。
スカール一行が今の旅で得たことが、この世界の謎を解く起爆剤となるのはいつのことか。ヤガで待つフロリー(というかイェライシャ)と合流したときか。パロで停止中の古代機械なのか。やはり、全てのキーであるグインとの再会なのか。
ヴァレリウスがパロからの逃亡中に保護した少女のアッシャ。
平凡な日々の崩壊。制御できない破壊の力。運命が変転する激動の毎日。彼女が運命に立ち向かう覚悟を決めた137巻。
その決断が、アッシャ自身の運命とヴァレリウスの運命を救うものでありますように。生きる気力が、在りし日の思い出の残りかすでしかない、ヴァレリウスの助けになりますように。 -
シリーズ137
スカールさん、フェラーラに到着!
滅びゆく都、最後の女王、
荒廃した景色の中で、スーティーの可愛いこと(´∀`*)
フェラーラのラストにも立ち会えたし、
アウラ神殿で謎の一部も解き明かされて…
ますます続きが気になる!
あとはアシャ暴走のその後。
何気にマリウスがいい仕事してる!
ガンバレ、ヴァレリウス!
ガンバレ、アシャ!
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フェラーラの壊滅と再生が、スカール達一行を絡めて描かれます。廃都はどんな時も切なく何処か美しいですね。
グインの妻であった女神と中原世界の関わりも、ほんの少しですが明かされます。次巻を待て!というところで切れてますので次もわくわくと待ちましょう。 -
栗本薫さんが死去して未完となったグイン・サーガの続編を書き継いでいくプロジェクト。五代ゆうさんが記す3冊目のグイン・サーガ137巻は魔都フェラーラを旅するスカールの物語です。
五代ゆうさん、宵野ゆめさんに書き手が変わってからのグイン・サーガの評判はやはり賛否両論。
特に初期の頃からの重要な登場人物があっさりと亡くなってしまったり、栗本薫さんが書き手だったらこの登場人物の扱いはありえないんじゃないか、と嘆く方も多いのですが、だってもう栗本薫さんがこの世にいらっしゃらないんだからしゃあないやん。むしろ、途切れてしまった物語をこうやって楽しめるんだから楽しみゃいいのになぁと思います。まぁ、ウチがこの世から去る前に完結させて欲しい気持ちはありますが。
かつて北の豹・グインがかつて訪れた魔都フェラーラを南の鷹・スカールが訪れ、滅び行く都市でグインが現れたこの世界の謎の一旦に触れることになります。
長編ファンタジーらしい何十巻も前に起こった出来事、伏線を回収して、更に物語を進めていく興味深い巻になりました。
一方で、五代グインで新たに登場した遺児・アッシュは魔導師の才能とともに宿命を帯びて物語のメインストリームに登場し、これからの展開も期待させられます。