セルフ・クラフト・ワールド 1 (ハヤカワ文庫 JA シ 4-4)

著者 :
  • 早川書房
3.31
  • (7)
  • (8)
  • (14)
  • (3)
  • (4)
本棚登録 : 178
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312114

作品紹介・あらすじ

ゲームが世界の中心である未来。ゲーム内で独自進化した生物や現象を発見し、現実に応用するハンター達の争いが現実を震撼させる

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 図書館で。
    ゲーム内NPCが語り部というAI思考追跡みたいなスタイルと、ゲーム内動物行動学のようなお話の作りは面白いなって思ったのだけれども如何せん、ヒロインが恋愛脳なのと感情がブレッブレでくだらない所に引っかかって話が進まないのがツライ…。私は君の恋愛観よりも主人公の話の方が興味があるのに…。3行に一度、主人公を「変態」と罵倒する感じだし、お前もう少し落ち着け、まあそれがプログラムされた行動なら仕方ないんだけど…という誰に文句を言っていいのかわからない状況で(作者だろうな、うん)先が読めなくなり断念しました。

    そういえばまめたんの時もヒロインの感情のブレが激しくて読むのが辛かったんだよなぁ。というわけでこの作者さんの様式は自分と合わないのかもしれないな、ウン。

  • ゲーム世界の作り込みすごいなー。ちゃんともうひとつの世界になってる。
    人間の意図から離れて進化し続ける生物たち、ロマンを感じる。

    ヒロインのNPCエリスがだいぶめんどくさい女の子だったのが、ちょっと個人的にストレスだった……
    多分好きな人はすごく好きなキャラだと思うんですけどね。湿度高めのめんどくさい熊本弁女子。

  • 超高速で時間が進むMMOワールドが現実世界より進歩(進化)し、ゲームのAIが生成するキャラクターの構造を模倣して、現実世界の技術革新が行われている、という近未来。
    したがって、もはやMMOなしでは国の発展はありえない、そのために他国の攻撃からゲーム世界を維持し守るための国家規模のプロジェクトが実施されている...、とそこに派遣されたのが、もはや入れ歯の厄介になろうかというゲーム大好きな老人!二人。

    で、彼らが独自に進化をし続けるゲーム世界のキャラクターを調査しつつ、現地で出会ったなぜか熊本弁を話すNPCの女の子と恋をする、という話。
    リアルワールドでは老人なので、戦闘シーンも終始落ち着いた感じ。
    MMOのゲーム世界といっても、現象には一応理屈が通っているあたりが本格SF仕様。
    あと「砂の惑星」っぽい。

    ただ、プロットやストーリーをメモ書きしたような文体には、読んでいてかなりストレスを感じました。
    作者には絵が見えているのでしょうが、私の場合、くっきりしたイメージがなかなか浮かんでこず、かなりイライラしつつ読み進めることになりました。

  • 高度に進化したゲーム世界が現実世界に多大な影響を与える世界観(落合陽一さんの言う「デジタル・ネイチャー」が人類に及ぼす影響とでも言えばいいかな)を体験してみたいと思って読んでみたが、「ゲームをしない自分」にとっては難易度高すぎで最後までこの世界観に入ることができなかった。

    「マトリクス」や「レディープレイヤーワン」などのように異世界に入ったり出たりをある程度してくれないと「糸の切れた凧」を見失うように感覚から離れすぎて筋を追うことができなくなる。

    筆者の芝村裕吏さんはゲームクリエイターとして有名らしいが「後書き」でゲームをしない人にもわかるよう噛み砕くのに苦労した、とあったがそれがかえって良くなかったように思う。
    ゲーム設定の説明が多すぎてロジックを追うことにゲーム素人はメモリを使いすぎて登場人物への感情移入の余力を失わせてしまっている。論理思考をフル稼働させながらの恋愛ストーリーはキツい。
    主人公をNPC(人が操作しないゲーム内キャラ)にした「AIの恋愛追体験」形式なので「あえて」したのかもしれないが、エリスの感情描写がしょうもな過ぎる。中学生の日記レベルだ。

    2からは「(どうでもいい)恋愛パート」が抑制されて現実世界に展開されるようだからもう少し辛抱して読み進めるとするか。。。

  • 基本がNPC視点だからか、このゲーム世界のことがいまひとつよくわからなくて入りきれなかった。元プレイヤーとかいうのも初め???だったし。そして何故かNPCのエリスが熊本弁を喋るという不思議。なぜ熊本?
    ゲームものというよりはSFっぽい感じなのかなぁ。普段読まないジャンルだからか馴染みにくいのかな…続きはとりあえずいいかなという感じ。

  • SF。ファンタジー。冒険。ラブコメ。
    オンラインゲーム内が舞台、主人公がNPCという設定が特徴的。あと熊本弁。
    会話やストーリー展開はライトノベル調のかるい感じ。
    VR・AR、ゲーム内での生物学といったSF要素が好みで、期待以上に楽しめた。続編も期待。

  • 3部作の1冊目。
    オンラインゲームを舞台にした、架空生態学とAIの恋愛フラグと産業スパイと老いらくの恋の話。
    ゲーム世界の架空生物と聞いて思い浮かべるもの、オンラインゲームが舞台の話と聞いて思い浮かべるものとのズレがいい。
    ズレてなきゃありきたりなラノベになっちゃうもんね。
    恋愛部分だけがありきたりで、だからこそリアルに思える。

  • ゲーム世界、生物進化のシミュレーション、熊本弁、いろいろな要素が詰まってます。ゲーム内AIとプレーヤーである人間の、認識の差異が面白い。
    全体的にはやや地味。でもなんでチクワ?気がついた範囲では、一カ所だけチワワになってるけど。

  • ゲームを舞台にした話は数あれど、NPCが主人公、というのはなかなかないのではないか?
    まあちょっとあんまりにも恋愛脳だな!という気はしないでもなかったけど、相手がそれで満足ならそれでいいのだろう。なんといっても生後数日だし!歌うところはぐっときちゃったしな。
    ゲームの中での生き物の進化…うむ、ロマンだなあ。次の巻も気になる。
    あと『この空のまもり』読み返したくなった。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

ゲームデザイナー、作家、漫画原作者。
第5回日本ゲーム大賞優秀賞、第32回星雲賞メディア部門を受賞した『ガンパレード・マーチ』をはじめ、『絢爛舞踏祭』や『ガンパレード・オーケストラ』三部作などを手がける。
その特異な世界観と研ぎすまされたシステムから、「芝村ゲー」と呼ばれ、高い評価と熱狂的なファンを多数獲得している。
小説の代表作に『マージナル・オペレーション』シリーズ(星海社FICTIONS、全5巻)があり、同作は『月刊アフタヌーン』でコミカライズが連載中。また、『マージナル・オペレーション』前史にあたる新シリーズ『遙か凍土のカナン』(星海社FICTIONS)もヒット中。近年は多くの漫画原作も手がけている。
現在、世界観設定などを担当したブラウザゲーム『刀剣乱舞』が大ヒット中。Twitterアカウント @siva_yuri

「2023年 『マージナル・オペレーション [F3]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

芝村裕吏の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×