マルドゥック・アノニマス 1 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
4.04
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本棚登録 : 474
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312237

作品紹介・あらすじ

委任事件担当官のウフコックは、弁護士サムから薬害訴訟の告発者の保護を頼まれる。カトル・カールに怯える彼は何者なのか。街を覆う新たな勢力と、ウフコックの戦いを描く

感想・レビュー・書評

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  • 『マルドゥック・スクランブル』から2年後が舞台。今作の主人公は前作からのバロットではなく、新しくウフコックのパートナーとなったロック。。。だと思って読んでいたが開始早々に彼を失うことに。
    『マルドゥック・フラグメンツ』において絶望的なレポートをウフコックが書いていたし、また、合間合間にウフコックの絶望的な振り返りもあってとっても重苦しい雰囲気でしかない。ただ、その雰囲気がこの世界に引き込まれてしまう要因でもあるのが面白いところ。
    物語的には、馴染みのスラムで活動するサム弁護士が持ち込んだ依頼から全てが始まり、ウフコックがその弁護士の意思を継ぐ形で新勢力との戦いが勃発して行くこととなる。

  • かなり長い間積んでいたが、そろそろ読み始めないとやばいな(5月に8巻が出る)と思い、ようやく手に取った。
    『マルドゥック・スクランブル』の2年後という設定らしい。開幕から万能道具存在(ユニバーサル・アイテム)であるウフコックの死が予告されているので、どうにも気が乗らなかった。
    事件の始まりはオーソドックスな展開だが、そこから先はいつにも増して過激である。敵味方合わせて何人の超人が登場するんだろう? 映画や漫画同様、シリーズが長くなればさらなる強者が待ち構える構図は変わらないが、果たしてそれが正解なのか……。そしてクランチ文体はどこへ?

  • ウフコックという特別能力をもったネズミが、街に蔓延る悪と戦う話。

    誕生日プレゼント本。シリーズ物だということを知らずに読み始めた。これまでに何巻も出てる人気作らしい。どうりでキャラ立ちしてるわけだ。登場人物がそれぞれ特殊能力をもってて、それを武器に戦う。

    こういう話が好きな人にはめっちゃ刺さる物語だと思うけど、私は悲しい話、暴力の話が苦手なので、読むのに苦労した。あと翻訳っぽい感じもなんか違和感だった。翻訳物は好きだけど、これ翻訳じゃないし。なんか幸せな人がいなさそう(本当はいるんだろうけど)なのも切なかった。

  • 魔界都市とゴッサムとオリジナルSF。10年家電よろしく身体のパーツを変えられるのは羨ましい。鮫と鷲をベースにした混合視界なんて夢があり過ぎる。こう言うガジェットのディテールが凄く好き。

  • 図書館で。
    ボイルドの暴力的な所とそぎ落とされたような思考回路が合わなくて、ヴェロシティの方は途中で断念したのですが、ウフコックとバロットのその後らしいし…と借りてみました。冒頭から絶望しかない… ウフコックの尊厳ある死のための物語とか後書きにもあるし。まぁここから挽回するんだろうけれどもしかし。

    それにしても悪側強いなぁ。段々びっくり人間大会みたいになってきたので巻き込まれる一般人の警官やらが可哀想…。やられ役もやられ役だものなぁ…
    そしてウフコックの煮え切らなさは美徳なのかただの優柔不断の足引っ張りなのか。という訳で2巻を読もうっと。

  • 大分忘れているので6巻を読む前に1巻から再読。ガス室に閉じ込められたウフコックの回想という書き出しから、嫌でもシリーズの終わりを予感させられる。ウフコックの新たなパートナーであるロックの出番が短いのが残念(二人が組むまでの経緯などを外伝で補完してくれたら嬉しいのだが)。平和な日常を手に入れたバロットが眩しい。まずは各キャラと能力の紹介がメインで、ストーリーはあまり進展しない印象だが、各自の能力がバラエティに富んでいて飽きさせない。任務とはいえ悪事をただ傍観しなければならないウフコックが気の毒でならない。

  • 煮え切らない金色のネズミは健在。
    だけど、ノスタルジーに浸る事は望んでない。
    そんな事を思いつつ読み進める。
    とにかく戦闘シーンが圧倒的!
    自分の想像力を限界突破して、文字を脳内で映像化。
    あぁ、楽しい!
    これもSFの楽しみ方なんだよなぁ!!!!

  • 5巻出たから読み直し。
    登場人物が多いけど特徴的だから混乱はしない。
    ウフコックとバロットのシーンが癒し。
    大きく3つのグループの闘争が描かれる。

  • 『マルドゥック・クスランブル』から2年後、自らの人生を取り戻したバロットは勉学の道に進み、ウフコックは新たなパートナーのロックらと事件解決の日々を送っていた。
    そんなイースターズ・オフィスに、馴染みの弁護士サムから企業の内部告発者ケネス・C・Oの保護依頼が持ち込まれた。調査に向かったウフコックとロックは都市の新勢力〈クインテット〉と遭遇する。
    それは悪徳と死者をめぐる最後の遍歴の始まりだった。
    (あらすじより)

    マルドゥック・スクランブルは面白かったなー
    今回はバロットの出番はないのか…
    またバロットとウフコックのコンビが見たい。

    でも、ウフコック死んじゃうのか?? 残虐な敵キャラが多数出現。
    天地明察書いてた人だけど幅が広いなー

  • 著者:冲方丁(1977-、各務原市、小説家)

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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