血と霧 常闇の王子 (1) (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2016年5月24日発売)
3.76
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784150312329

作品紹介・あらすじ

血液専門の探索者ロイスの元に持ち込まれた不可解な依頼。それは国を巡る陰謀の始まりだった

みんなの感想まとめ

独特な世界観と魅力的なキャラクターが織りなす物語が展開され、読者を引き込む作品です。血液専門の探索者ロイスのもとに持ち込まれる不可解な依頼は、国を巡る陰謀の始まりを示唆しています。複雑な設定ながらも、...

感想・レビュー・書評

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  • この作者の他の作品と毛色は違うが、いい意味で期待を裏切られました。
    面白かったです。
    ヴァンパイア、ってわけでもないんだよなぁ。世界観がユニークでした。

    2024.9.18
    145

  • 世界観設定は多少複雑だがイメージしやすく、説明ではなく読み進める過程で察することが出来る。
    登場人物が皆訳ありというか、腹に一物抱えたタイプだが、想定より早く"人間らしさ"が感じられてそれぞれ皆好ましい。世界観に対してむしろ主要人物いい人過ぎないか?ってくらい笑

  • 最後の最後に主人公がヴィンセントを「ヴィンス」と愛称で呼んだ場面、涙腺にきました...

  • 一気読み…。
    まず独特の世界観が面白い。ユニークなのにシンプルな描写でくどくなく読みやすい。
    人物もさらりとした描写に性格や育ちが見えてイメージが湧く。
    ハードボイルドさもありつつ、繊細な心の動きや、思いがけず美しい言葉が綴られてハッとする。
    1巻だけでも読み終わってしまうことへの切なさがあった。シリーズで10巻くらいあってほしい。

  • Twitterでおすすめされて読んだ。初読みの作家さん。血の明度、彩度、色相という独自の設定はつかむまでは??状態だが理解するととても魅力的。この壮大な物語は本当に2巻で終わるのでしょうか?ミリアムは見つかるのでしょうか?

  •  待望の新作。
     心情があまり絡まない行動を追い続ける序盤は、いい年の中年男性のモノローグに違和感を禁じ得なかったが、物語が動き出した中盤以降は一人称で正解かなと思えた。

     シシィの存在が、なんか怖かった。
     心優しいシシィ。
     憎悪を知らないシシィ。
     何より、人という種ではないシシィ。
     動物園の動物だったシシィ。
     血実を使って、動物の血を取り込んだりしていますが、それも含め、精神性で上回る動物の血に支配されるというのも怖い。
     そういえば、ルークもシシィの血に感応して寝込んだっけ。
     2巻を読んでから思い返すと、ルーク以上の血だったということか。

     3章が茶番だったというオチが若干むむ?という感じだったけど、楽しい(?)時間を、いや、濃い時間を共有するということについては、必要なエピソードだったのだろう。
     ヴィンスがいい男すぎるだけに、二巻が怖い。

  • スチームパンクでハードボイルドで男やもめが凸凹バディ組んだりわがまま王子様と疑似家族したりする、好きなもの全部盛りのような多崎礼の新作。
    おまけに性別不明の家主とか美味しすぎる。
    「血」が価値をもつ世界観、巻き貝(スネイル)という都市国家の形態といい、独自の世界がまたとてもいい。
    どこをとってもわくわくする。
    しかもこの1巻、凄まじく気になる引きで、今すぐ2巻が読みたい。
    帯によると2巻は7月下旬刊行とのこと。
    後篇、と書いてあるので前後篇、2巻で終わりかな?

  • ファンタジー的な世界観にハードボイルド、訳ありの登場人物という組み合わせが思った以上にマッチしていた。まだ一巻なので物語は沈黙し、あまり語りたがらないが、この先に色々な物事が起きてくるのだろう。その先にある動乱を予感させる締めくくりがとても上手い。
    あちこちに挿入される主人公の過去、それは劇的ではないが静かに彼の人生を語っていて「こんな語り口もできるのか」と作者の幅の広さに驚かされた。

  • 作者の多崎礼さんはレーエンデ国物語で知っていたけど
    この作品は完全に表紙と帯に惹かれて購入

    思っていたよりも数倍面白かった
    登場人物たちも癖があって面白い
    世界観もかなり好み

    主人公のロイスの印象がページをめくるたびに変わっていく
    心の傷や背負っているもの今現在思っていること
    自分に正直になれないロイスが
    周りの言葉を聞きながら
    少しづつ心の奥の思いを認めていく
    その過程がとても人間らしく本当のロイスが垣間見れて
    ホッとする

    ただ最後の一行は衝撃でショックだった…
    私はヴィンセントがかなり好きらしい…
    切なすぎて悲しすぎて痛い…

    もちろん2も買ってあるけど…
    手に取るのをためらってしまう…

  • 学校 ★★☆  大人 ★☆☆

    この世界の人の価値は血の持つ能力で決まる。
    血でランク分けされ人々は上層・中層・下層、そしてランク分けすらされない能力を持たない廃血の住む廃棄地区がある。

    都市国家ライコスの下層で血液専門の探索者をしているロイスは、過去に自身の持つ血の能力ゆえ妻子とともに上層に住んでいた。
    しかし妻を亡くし娘が行方不明となり、その娘を探すためにロイスは下層で探索者をしているのだ。

    ある日ロイスのもとにライコスの王子を探してほしいという依頼がくる。
    なぜわざわざ下層の探索者に依頼をするのかといぶかしむロイス。
    依頼主はロイスが4年も行方の知れない自分の娘を探し続けていることを知っており、そんなロイスならば王子をどんな形であれ探し出してくれるだろうと思っているというのだ。
    結局依頼を受けることにしたロイスは、時間が止まったような生活をしていた自身の過去に向き合うことになる。


    設定が作りこまれており、大まかに把握しておけば話自体は読めるので問題ないが、人によっては難しいと感じるかもしれない。
    登場する人物は各々謎めいていて魅力的。
    少しずつ明らかになる過去と現在の物語に出てくる登場人物はみな苦悩し、懸命に生きている。
    高校生には重めの話だが、世界観や登場人物の魅力にはまればあっという間に読めると思う。

  • 読了70点。

    最近手に取り始めた多崎礼さんの読了3作目の小説。
    設定はすごく好きなはずなのにどういう訳か乗り切れず、その言語化もできていない。

    情景を描写する文章は凄くきれいなんだけど、対比的に心情描写も無機質に感じられてしまうのかもと今は考えていますがどうなんだろう。
     ※同時並行で『彼女。』という心情描写がストレートな作品を読んでいるからそう思うのかも。

    キャラクターは個性的な点は良いが、好き嫌いだけで言うと王子がちょっと憎らしくて苦手。

  • 多崎ワールドの広さ、深さ、細さにただただ驚く。世界観が読み進めていくうちにすっと入ってくる感じはいったいどこに秘密があるんだろうか。情景が常に頭に浮かびながら読めるファンタジー。細かい設定もいつの間にか理解できてる構成もすごい。血で支配された人々の切なくも希望が見えるお話。早く続きが読みたい。

  • 妻を亡くし、娘も行方不明となった男が、生きる意味を失いながら、わずかな希望と共に娘を探す話。
    娘を探す傍ら、人や物などを探しだす探索者として仕事をしていた。そんな彼へ行方不明になった王子探索の依頼が舞い込む。王子は彼を父にように慕い、そして彼もまた…。
    まだまだ物語が始まったばかりで、今後周りの人たちとの関係性がどう変わっていくのか、国がどう動いていくのか、娘は見つかるのかなど続きが気になる。

  • スチームパンクっぽい世界観に生きる吸血鬼達の話って感じ。全体を通した感想はなんとなく間延びした印象。王子と出会って主人公が振り回さつつじんわり裏に潜む大きな問題がわかってくる。主人公の娘に関しては話は進まないし、次巻に期待と言ったところ

  • 独自の設定のために序盤は説明臭さが目立つが、中盤以降は気にならなくなった。主人公がもっと冷血漢かと思ったら意外にも人情味あふれるお人好しで好感を持った。他の登場人物も皆キャラ立ちしていて良い。主人公が今でも妻と娘を深く愛しているのは分かったが、肝心の二人についての記述が少ないせいで二人の顔が見えてこないのが惜しい(この点は次巻で語られるのだろうか)。あと、読み終えた今でもこの世界のビジュアルがうまくイメージできないので、できれば巻頭に世界地図や都市のイラストが欲しかった。

  • ーー血に支配される国で、血に染まらぬものを探しつづける男。ーー
    作中にずっと流れる鬱々とした灰色の雰囲気と、その中でキャラクターが時折チリチリと光るように生きているのがとても素敵な物語だった。血の三属性については、把握できるか不安もあったけれども自然と馴染むし、ブラッド〇〇がこうだからこうなるぞ、と何度も言ってくれるので分かりやすかった。一巻で多くの情報が入っていて、それら全てが繋がっていくのが小気味よく感じた。でも帯の血に染まらぬものを探す男は誰の事なのか?

  • 11:多崎さんの最新刊。これまでとはレーベルが違うからか、作風もかなり硬派寄りになっていて(中盤以降はお馴染みの路線をなぞるのですが)、今回は今までになく「格好良い」路線。
    何より、これまでは少年少女、「子どもたち」の物語を書いてこられた多崎さんが書く「親と子」の物語ということで、続刊も期待して待ちます。
    血の三要素など、ファンタジー要素を取り入れつつのスチパン。吸血鬼とか獣人とか、そのものは出てこないのだけど、それっぽいものが好きな方はぜひ。タイトル通り「血と霧」が漂う都市国家ライコスの設定も気になる……!

  • 血の三属性など特殊な設定ではありますが、そこを除けばストレートな内容で読みやすいです。共に不器用なロイスとルークの関係が良い。
    ぶっきらぼうだけどロイスが優しくて父性を感じます。

  • 下巻にまとめ

  • 血に階級がある世界。女王に大切にされない王子が家出をし、何でも屋の元で厄介になる。あらすじとしては真新しさはないものの、すっきりとした文章と構築された世界で読ませてくれます。

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著者プロフィール

2006年、『煌夜祭』で第2回C・NOVELS大賞を受賞しデビュー。著書に「〈本の姫〉は謳う」、「血と霧」シリーズなど。

「2023年 『レーエンデ国物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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