僕が愛したすべての君へ (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2016年6月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784150312336

みんなの感想まとめ

99%の幸せと1%の不幸が交錯する中で、主人公は自らの幸せを見つけ出そうと奮闘します。作品は、並行世界という独特の設定を通じて、人生の選択や愛の形を問いかける深いテーマが描かれています。二つの作品を読...

感想・レビュー・書評

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  • 2024.1.17 ☆9.3/10.0




    "「99%の幸せが、残り1%の不幸で出来てるとしたら・・・私たち、どうすればいいんだろうね。幸せなままでいいのかな」

    「・・・・分からないけど、幸せになってしまった以上は、幸せであるべきだと思う。そうでないと、1%の不幸も報われない.....って、これはきっと僕たちが幸せだからこそ言えることなんだろうね」

    1%の不幸が、99%の幸せをどう思うのか。

    「でもやっぱり、僕たちは開き直ってでも幸せであるべきだ。そして次の幸せに繋げないといけない、と思う。1%の不幸を踏みにじるんじゃなくて、踏み台にして」

    「踏み台にして良いの?」

    「良いも悪いもない。僕たちはもうそこに立ってるんだから。あらゆる可能性の上に立って、そこで生きていくしかないんだ」




    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    『君を愛したひとりの僕へ』
    『僕を愛したすべての僕へ』
    両作を読み終えて

    セットかつ、どちらから読むかで印象が変わるという両作を読み終えましたが、非常に新しい、面白い読書体験を提供してくれました。
    両作の単品の印象と、関連作として見た時の印象の変わりようにも驚かされました。


    二つの作品はまるで空気感が違うだけでなく、パラレルシフトに関して主体的か受動的か、自分が掴みに行くのか、掴んだものを大切にするのか、つまりあらゆる可能性の中の最愛の1を探すのか、可能性全てを愛そうとするのか、スタンスもまるで違います。





    一人だけに人生を捧げた俺。君を愛したひとりの僕へ、大切な人との約束を託して。

    可能性ごとすべて愛する僕。僕が愛したすべての君へ、この僕の幸せを伝えたい。



    「どうか君と、君の愛する人が、世界のどこかで幸せでありますように。」





    静かな感動に包まれる、穏やかで優しい涙が溢れました
    ぜひとも手にとってほしい、良作です。

  • 2冊目として読了

    人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された時代に日高暦が主人公となる作品

    こちらの世界での暦は、両親が離婚しており母親についていく。そこでは勉強一色の雰囲気と元からの不器用さで、友人を作れないでいた。そんな中、話しかけてきた和音は、85番目の世界から来たという。そこでの2人は恋人同士だと言い、それから交流することに。

    こちらの世界では、和音と結ばれる世界。対となる物語とは全然違うも、エピローグで対となる物語の補完もあって面白かった。
    どの世界でも暦は1人の人に一途なところが良かった

  • Amazonの紹介より
    人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された時代――両親の離婚を経て母親と暮らす高崎暦(たかさき・こよみ)は、地元の進学校に入学した。勉強一色の雰囲気と元からの不器用さで友人をつくれない暦だが、突然クラスメイトの瀧川和音(たきがわ・かずね)に声をかけられる。彼女は85番目の世界から移動してきており、そこでの暦と和音は恋人同士だというのだが……並行世界の自分は自分なのか? 『君を愛したひとりの僕へ』と同時刊行


    もう一つの作品「君を愛したひとりの君へ」を読んでから、こちらを読みました。
    2つの作品を読んだ時、うまくリンクされている部分もあって、大いに楽しめました。

    何が違うのかというと、両親が離婚した際、どちらにつくのかで、物語が変わっていきます。「君を〜」では父親と暮らすのに対し、こちらは母親と暮らします。

    どのようにリンクしていくのか興味津々でしたが、なるほどここで繋がるのかといった場面が数個あって、一つの作品だけでは味わえない優越感がありました。
    この場面の裏側では、こういう物語があったんだという発見があって、面白かったです。

    「君を〜」では、全体的に切なさがあったのに対し、こちらはシリアスな部分がありながらも、微笑ましさの残る余韻に浸れました。逆の順番で読んでいたら、切なさの残る余韻でしたので、個人的にはこの流れが好きでした。

    大人になるまでのヒロイン・和音との仲睦まじい雰囲気がよく、後半では殺人というキーワードには驚きがありましたが、主人公の苦悩を通して、「家族」としての結束力が深まって良い余韻に浸れました。

  • 乙野四方字「僕が愛したすべての君へ」読了。並行世界の自分と入れ替わったら、どんなことが起こるんだろう。もしも普段そんな事が起こったらと夢想する事は案外楽しい。エヴェレットの量子力学の多世界解釈をベースにおもしろいお話の構成に思わず引き込まれた。タイムならぬ多世界リープはユニークだ。

  • 先にこちらの"僕愛"から読みましたので、
    純粋に読んでみての感想を書きます。
    ※"君愛"&"僕君"を読んだ後、評価が変わる可能性あり。

    初めて"SF"&"恋愛"を組み合わせた小説を読みました。
    今回のテーマである"並行世界"は、個人的には
    理解するのに時間を要しました。
    状況を理解する為、メモ帳などに暦と和音の世界を
    書いて整理してみたりと僕の手も勝手に動いてました(笑)
    独特の世界観を味わったので内容は良かったです。

    恋愛の部分に関しては、"並行世界"と組み合わせているが
    直球に"並行世界"関係なく愛しているぜ!という
    アツイ想いに僕は共感をしています。
    好きになったら"理由"なんていらねぇよな!みたいな
    感情論は良かったと思います。僕もそうです(笑)

    途中、ミステリー要素を加えていて
    上手く"並行世界"の設定を活かして物語を展開していて
    面白かったと思います。

    "僕愛"はハッピーエンドだと思いました。
    映画も観ていないのでこちらも確認していきたいです。

    僕も並行世界で"∞"の世界に行ってみたいなぁー!

  • とても面白かったです!
    知らない言葉が沢山出て来て、それを説明していてることで、知らない言葉を知れるのが良かったです!

  • オカルトな話かと思いきや、素敵でリアルで、最後にはほっこりする内容。自分という人間と人生、世界を振り返ってみると、本当にいろいろと気付かされます。気付かせてくれたこの本は文句なし星5つ!

  • どんぐりfmでお勧めされていたので、3冊まとめて購入。まずはこちらから。なるほど、プロットがしっかりしている。まだ読み足りないので、次が楽しみ。

  • 6年ぶりに読み、スピンオフ『僕君』→『君愛』→『僕愛』の順番で読んでみました。

    6年前は『僕愛』→『君愛』の順番で読んで、切ない物語のイメージがあった本作品。

    今回、たまたま逆になって最後が『僕愛』になったんですが、前回と真逆で幸せなお話という感想になりました。

    平行世界(パラレルワールド)ながら、しっかり全てが繋がる話で、一読では勿体ないそんな作品。

    選べなかった世界で生きてる自分はどんなんだろうなとふと考えてしまうくらいに、パラレルワールドもの?としては面白かったです。

    • ともさん
      すごく良い
      日本のSFで読みやすく
      せつなくて
      分かりやすい
      すごく良い
      日本のSFで読みやすく
      せつなくて
      分かりやすい
      2022/10/16
    • ジジさん
      >ともさん

      コメントありがとうございます。

      おっしゃるようにこの作品、分かりやすい上に読みやすいんですよね。

      また、順番変えて読むと理...
      >ともさん

      コメントありがとうございます。

      おっしゃるようにこの作品、分かりやすい上に読みやすいんですよね。

      また、順番変えて読むと理解が深まるのも良いんですが、何より印象かわるのも面白いですよね。
      2022/10/16
  • こちらを後に読むと、ヒロインが好きになります。

  • 君僕→僕君を読了。君僕より内容としては明るくて安心したけど、パラレルワールドならではの不安がつきまとい、話し合いが必要だろなと感じた。ただ内容としてはやはり薄い感じが否めず、揺さぶられる程の感動作ではなかったかなと。

  • 同時刊行のどちらから読むか悩み、本屋で立ち読みしたところ面白そうだったのでこちらの方を先に購入。パラレルワールドが科学的に証明され当たり前にある世界。そんな世界設定でもう面白いのに、素敵な恋愛小説になっている。ライトノベル出身作家なので読みやすさは抜群。新しい技術が世に浸透していく様もわくわくしたし、パラレルワールドのあり方にもなるほどと思った。次も早く読もう。

  • 『君を愛したひとりの僕へ』は読了済み
    そちらのネタバレはしないつもりですが、気付かずにポロリと漏らしている可能性もあるので一応ご注意を


    序章の孫との会話、好きな子にふられても並行世界の自分の可能性につながったんだからそれはそれで良かったんだよ、という会話
    その時点では自分も孫娘と一緒で「なにそれわかんない」って感じだったのけど、読み終えるとその意見を受け入れられるようになっていた
    つまりはそういうお話だったのかなと
    だから『序章、あるいは終章』
    (読み終えるとその解釈を受け入れられるようになったけど、自分がその意見に賛同しているかはまた別のお話)

    途中までは、たまに聞く思考実験的な感覚で読んでいたんです
    Q.どこまでが同一人物?
    ・容姿性格はそのままで記憶喪失になった恋人
    ・性格記憶はそのままで容姿が変わった恋人
    ・容姿記憶はそのままで~etc.
    みたいな

    でも壮年期まで読んだら、並行世界の自分たちを「踏み台」にして「あらゆる可能性の上に立って、そこで生きていくしかないんだ」なんて結論にまで持っていってびっくり!凄いなぁこれ……!!
    ちょっと、いやかなり興奮してしまった
    なんというか、覚悟のある物語だなって

    個人的な感覚としては、遠い並行世界の自分はもはや他人なので、上記の結論はそのまま現実世界に置き換えられるんですよ
    世界のどこかで苦しんでいる人がいても、それを「踏み台」にして「あらゆる可能性の上に立って、そこでいきていくしかないんだ」って
    作者の意図はわかりませんが、自分はそういう受け取り方をして、んでそこがとても好きでした

    そしてだからこそ、ラスト2ページの愛と感謝を語った物語の締め方が心に響くんです
    僕と和音へのメッセージが、自分に、俺に、君に、貴方に、すべての人物に届くメッセージになるんだなって


    『君を愛した~』を読んでから本作を読むまでだいぶ間が開いてしまった
    『僕が君の名前を呼ぶから 』も購入済みなので、こっちは早めに読むようにします

  • 平行世界を行き来してることが証明された世界の話。どっちから読むかによって読後感が変わる恋愛SF小説。君を→僕が、順に読んだけど、これ逆から読んだ人と話したい!逆から読んだら感想とかも変わりそう。

  • 先にこっちから。クールでライトな感じのSFのパラレルワールドもの。読了感は完全にラノベ。これは面白い作家が現れたなという印象。

    並行世界がたくさんあって、1個2個隣は「気のせい」ほどの差で、数十個離れたところは全然違う、そんな世界観が面白い。メインテーマは、いくつもの世界の君と僕との関係、愛としての結論はそんなでもないけど世界観との調和が良い、分かったようなわからないような、でも良い本でした。

  • 平行世界という設定はよくあるけれど、このような切り口の小説は新鮮だった。
    相互補完的なもう一つの作品と合わせて読んで星4の評価。
    2作とも読むと両作品がとても深まって面白かった。

  • うわー…。君僕から入ったんだけどなんか切なーい。 こういうのもメリバと言うのでしょうか。価値観によるかな。 でも読めて良かった。SFですけど難しすぎず、すいすい読める小説。栞が好きだったので彼女とのハッピーエンドを望んでいたんですけど、和音も好きになった。すべてが多層的でしっかり感想書くと文字数えげつなくなるので、おすすめ!とだけ言っておきます。

  • 平行世界について考えるきっかけとなった。
    もう1冊を読むのが楽しみ

  • 期待が大きすぎて、切なくなるのはどこだろ?と思っているうちに読み終わってしまって、どこが切ないポイントなのかわからないまま。
    設定や内容が40代を迎えた私には漫画の世界すぎて、いまいち入り込めず。残念。

  • 涙&鳥肌

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著者プロフィール

1981年大分県生まれ。2012年、第18回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞した『ミニッツ ~一分間の絶対時間~』(電撃文庫)でデビュー。初の一般文芸作品『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』(ともにハヤカワ文庫JA)を同時刊行して、大きなヒット作となる。ほかに『ラテラル ~水平思考推理の天使~』(電撃文庫)、『正解するマド』(ハヤカワ文庫JA)など、トリッキーなアイデアを武器とした作品を得意とする。

「2021年 『アイの歌声を聴かせて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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