裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2017年2月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784150312640

作品紹介・あらすじ

くねくね、八尺様、きさらぎ駅――紙越空魚は迷い込んだ〈裏側〉の世界で、謎の美女・仁科鳥子とともに様々な怪異と遭遇していく

みんなの感想まとめ

異界での怪異との遭遇を描いたライトホラー作品で、ネット上の怪談や都市伝説を元にした独特の世界観が魅力です。描写は直接的に怖くはないものの、想像を掻き立てる緊張感があり、読者を引き込む力があります。特に...

感想・レビュー・書評

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  • SFでありホラーでもあり、この先進むと異世界の攻略みたいになるのかなあ?

    シリーズ化されており、現在は10巻まで刊行。コミック化、さらにはアニメ化もされている。
    いわゆる 人気作品なんでしょう。

    物語は、現実とは異なる「裏世界」に迷い込むところから始まる。そこは都市伝説や怪異が実体化する危険な領域で、そこで出会った二人の少女が協力関係を結び、調査と探索を重ねながら現実と異界を往復していく。

    事前の知識として、匿名掲示板―2ちゃんねるに投稿されていたオカルトネタを活用していると聞いていたが、ストーリーだけではわからず むしろ巻末の参照で 小説の背景を説明されている。

    いわゆる都市伝説をそのまま語り直すのではなく、「存在してしまったもの」として扱い、接触できる異界が存在するのが面白い。恐怖というよりも、理解の及ばないものに手を伸ばす。都市伝説的なものなんだから そうなりますか。

    • おびのりさん
      yukimisakeさん
      原作コミックはもう少し社畜ぶりがしっかりしていて 絵がきれい
      団長がツンデレで大好きで
      珍しく新刊で揃えてます
      yukimisakeさん
      原作コミックはもう少し社畜ぶりがしっかりしていて 絵がきれい
      団長がツンデレで大好きで
      珍しく新刊で揃えてます
      2026/04/02
    • bmakiさん
      師匠のレビューが一番オモロいですが、最近舘なのさんという強敵が現れましたねっ!!
      めっちゃオモロいです(笑)
      師匠のレビューが一番オモロいですが、最近舘なのさんという強敵が現れましたねっ!!
      めっちゃオモロいです(笑)
      2026/04/02
    • おびのりさん
      ビマキさん
      私は 近旅レビューでもしましょうかねえ
      ビマキさん
      私は 近旅レビューでもしましょうかねえ
      2026/04/03
  • お盆も過ぎてなんとなく裏世界を覗いてみたくなり読み始めてみた。女子ふたりのピクニックというキャッキャウフフの雰囲気を連想させるものとはまるで違う、不穏と恐怖てんこ盛りの冒険譚。冒頭から死にかけてるし、現実も落ち着かなくなっていくし、まさにサバイバル。アニメ放映時に見たのだが、結構忘れていたことも多かったので大いに楽しめた。ただ怖いとかネット怪異の披露ではなく、科学的な恐怖の認知を踏まえて描かれてもいるので、裏世界のことやふたりの周りに起きている現象の今後が気になる。ちなみに「ネットロア」は「ネット」と「フォークロア」を合わせた造語なんですね。知りませんでした。巻末に参考にしたネットロアのことも書かれていたが、自分で検索する勇気はなかったので、この物語だけで追いかけていこうと思う。

    「くねくねハンティング」
    女子大生の紙越空魚(そらお)は裏世界で動けなくなっていたところ仁科鳥子(とりこ)に助けられる。白くてくねくねしたものをふたりで撃退し、不思議な物体を得る。そして再度その物体を獲得するためにくねくねを撃退しに行く。

    「八尺様サバイバル」
    こちらに戻ってから空魚の右目は青く、鳥子の左手は透き通っていた。鳥子が裏世界に拘るのは戻ってこない友人の冴月を探しているため。再びふたりで裏世界に行き、八尺様と呼ばれる240センチの女に遭遇する。

    「ステーション・フェブラリー」
    ふたりは2度の裏世界遠征を終え居酒屋で打ち上げをする。終えて外に出るとそこは夜の裏世界だった。帰る手段を探しているうちに沖縄の海兵隊と出会い、きさらぎ駅にたどり着く。

    「時間、空間、おっさん」
    無事に戻れたふたりだったが、喧嘩をしてしまい鳥子がひとりで裏世界に入ってしまう。空魚は鳥子に紹介されていた小桜に救出を依頼しに行くが、不気味な中年女性に押しかけられる。またも予期せず裏世界に入ってしまった空魚と小桜は鳥子を探しに向かう。

    ざっとあらすじを書くと第一巻はこの四編で構成されている。空魚と鳥子のやり取りは軽快なもので読みやすいのだが、恐怖に侵食されていく描写はもしもと想像すると怖い。読み進めていくと、鳥子が冴月を求める理由が少し分かり、空魚の生い立ちもなかなかに過酷なものだったことが分かる。小桜は裏世界が人の脳に干渉し恐怖を生み出すことを推論しつつ、また小桜も冴月には思い入れがある。空魚、鳥子、小桜、冴月、それぞれの関係性と裏世界の謎がどうなっていくのか気になる。

  • 怪異に遭遇する異界に行くライトホラー作品です。
    アニメ化してますが、アニメは未視聴です。

    怪異の元ネタは、ネットの掲示板に書かれた怪談や都市伝説のようですが、私はそのあたりの知識に疎いので、知らないネタが多かったです。
    「くねくね」だけは、似鳥鶏さんの「唐木田探偵社の物理的対応」に出てきていたので、知っていました。

    宮澤伊織さんの「ウは宇宙ヤバイのウ!」が面白かっので、宮澤さんの他の作品を探したところ、似鳥鶏さんの「唐木田探偵社の物理的対応」にも出ていたくねくねの話があったことで、本作を読んでみようと思いました。

    本作は、描写そのものは凄く怖いわけではないのですが、その先を想像してしまうと怖いというような描写が多く、簡単な文章のようでいて、よく考えて書かれているなあと思いました。

    本作は百合作品という評価もあるようですが、少なくともこの1巻は、百合要素は少なめです。

    きさらぎ駅に取り残された米軍部隊が気になるので、続きも読みます。

  • 2ちゃんねる等に溢れてた怪談世界
    いやあ、懐かしくて物語の面白さってより「あった!あった!」みたいな感覚で読んでました
    ありそうでなかった設定
    中学生頃に読んでいたらどハマりしていたかも
    良作なり

  • えー!面白い!
    ラノベは普段読まないけど、これは予想以上のクオリティ。Audibleでよく見かけるから、前々から気にはなっていた。

    ホラー、ファンタジー、アクション、百合要素が良い感じに合わさってる。

    なんだか最近はアニメといい、ラノベといい、クオリティがどんどん高くなってる気がする。
    もう凝ったドラマや小説変わらないのでは?

    シリーズもので今の所8巻?まであるようだし、続き読んでみよう!!

  • 現在、日本SF界で話題になっているのが、中国SF・SF第七世代・百合SFの3つである。本作品は百合SFで最も注目されている作品、シリーズと言っても過言ではない。百合のレベルは、「恋愛」の様なハード系というよりも「友情」といったソフト系に属する。設定では主人公の2人は女子大生だが、別に草食系男子大学生であってもストーリーは成り立つと思う。

    本作品は2017年からハヤカワ文庫JAでシリーズ化されており、現在第5巻まで刊行されており、第6巻は3月に発売予定である。それと並行してコミックが2018年からスクエアエ・ニックスで発売され、これも第5巻まで出ている。JAの1巻につきコミックが4巻のペースで作品化されているので、このままの計算で行くとコミックは最低でも24巻は出ると思われる。その点でも期待は大きい。そして本作品のアニメは1/4からTOKYO MXで放送開始、ニコ動でも配信している。

    一つの作品を小説・コミック・アニメの3つで楽しめる訳だが、最近この作品を知った私はどの順番で見た方が良いのか考えた。色々順番を変えたりして試行錯誤しながら検討した結果、「小説→コミック→アニメ」が良い。この小説の文体は脚本の側面を持っていて、カッコ書きの台詞が多いのに加え、場面描写が具体的なのは漫画化・アニメ化にも繋がる重要な要素。アニメを観てから小説を読むと、本当に脚本を読んでいる気分になるので、それはあまりお奨めしない。

    今回は小説の中身については触れなかったが、設定のアイディアは秀逸で、回を重ねるごとに次の作品を読みたくなる衝動に駆られる。のめり込める作家の一つに加わりそうだ。

  • おー!面白かった!
    アニメは観ていたけれど、アニメよりも小説の方が私は好みかな
    しかも凄くスラスラ読めてあっという間に読了してしまった
    ネット上の怪談
    私はそれらに全く詳しくはないけれど…いや、ないからこそ へー!そんな怪談なんてあるのか!とより楽しめたのかもしれない
    ステーション・フェブラリーのお話が今巻の中では1番好き
    きさらぎ駅……本当にあるのだろうか……怖い!
    ピクニック…というにはだいぶ殺伐としているけれど、彼らの冒険を読み進めるのはとても楽しい
    空魚ちゃんの鳥子ちゃんへのヤキモチとか独占欲が可愛らしい
    なんてったって…似たような感情を何度も経験しているからね…笑

  • SFマガジン2016年8月号:くねくねハンティング、12月号:八尺様サバイバル、2017年2月号:ステーション・フェブラリーの3編に書下ろし:時間、空間、おっさんを加えて2018年2月ハヤカワ文庫JAから刊行。4つの連作短編。シリーズ1作目。ネットにある都市伝説を題材にした怪奇ハンターもの。アップテンポな展開の巧妙なストーリーと良く出来た設定に夢中になった。裏世界の謎とことわりが明らかになっていく展開が楽しい。

  • 現実と地続きに存在する異世界「裏世界」を舞台に、「くねくね」や「八尺様」、さらには「時空のおっさん」など、都市伝説でおなじみの怪異たちとの出会いを描いた異世界冒険小説。

    本作は、オカルトとSFを上手くブレンドしている作品でした。
    異なるレイヤーに存在する為、普段は見えない異世界の住人たち。彼らは「恐怖」というチャンネルを通じてのみ人間とアクセスでき、人間が抱く根源的な恐怖をイメージ化して襲い掛かってくる。

    異なる世界の生き物が、人間にとって既知の恐怖のイメージを借りて現れるという設定が面白かったです。
    都市伝説をベースにしながら、そこへクトゥルフ神話的な異界観や、量子論を思わせるSF的な理屈を混ぜ込むことで、物理法則の外側にいる存在でありながら、怪異と人間が相互にダメージを与えられるという世界観へと上手く落とし込んでいました。

    そして、人間社会に居場所を見出せない鳥子と空魚が、人とは相容れない異世界を探索する中で、少しずつ自分たちの居場所を見つけていく。
    オカルティックな冒険と成長物語を自然に融合しており、奇妙でかけがえのない青春ドラマとしても楽しめます。

    ちょっと気になるのは、物語が進むにつれて怪異の規模や脅威がインフレしている印象があり、今後の展開で怪異描写が大味になってしまわないかが心配ですね。

  • くねくね、八尺様、きさらぎ駅、時空のおっさんなどのネットロアが怪異として登場する。2000年代後半から2010年代前半頃、洒落怖を読み漁っていた当時が思い出されて懐かしくなった。それぞれに著者独自の解釈が加えられており、掲示板の書き込みではなく小説という形式で書かれたからこその解像度の向上だなあと楽しかった。

    内容も面白いし文章もいいので一日で読了。キャラ同士のかけ合いも楽しい。空魚と鳥子の関係性が、空魚の肝心な気持ちを迂回するように書かれていて、だからこそ想像力を刺激されるし、第四話で鳥子を探しにいく過程で、空魚が自分の中で彼女がどれほど大きな存在になっているかを自覚していく叙述はグッときた。不在だからこそ鳥子の存在感が増すというか。

    ネットロアの形式で現出するから異世界とはネット空間みたいな場なのかなと思ったけど違っていて、小桜によると異世界は、人間の感覚器からの入力信号をバグらせ、脳の恐怖関数を経由して認知を歪ませる場であると推測される。敷衍すれば心霊スポットと呼ばれる場所も、社会的な要因や気圧や化学物質によって人間の神経系を誤作動させる時空間なのかもしれない──この説はSF的でソラリスを連想した。

  • 久しぶりにラノベらしいSFファンタジーを読みました。
    設定が面白かったです。
    心理描写とか割と描き込んでいるなーという印象をうけました。

  • 宮澤伊織「裏世界ピクニック」読了。地味だけど実は真の強い空魚と綺麗な見た目とは裏腹にナイーブなところがある鳥子のコンビが異世界でオカルトな怪物を倒していく様は痛快だった。異世界ものは初めてだったけど、巧みなストーリーが展開され読んでいてあっという間に引き込まれた。

  • 空魚(主人公)が迷い込んだ謎な世界。
    奇怪なモノと出くわし、死にかけるも、金髪の美少女、鳥子に出会う。
    二人で何度も裏世界に赴いては、命からがら現実の世界へ。

    都市伝説やネット怪談を元に、
    この裏世界では怪異が現れる。
    聞き齧ったことのある話と怪異がリンクすると、急に怖さが増す。
    知らなくても怖いけれど。

    裏世界は穏やかな世界ではなく、
    むしろ精神干渉や幻覚などを誘引し、トラップもごろごろ。
    こんな世界、一度行ったらもう懲り懲りだと思うけど、主人公たちは行くんだなー、これが…。
    理由はそれぞれどうあれど。

    続きは気になるが、怖いもの見たさに近い。

  • ネットのどこかで「最高の百合」という評価があったので読みはじめたのだけれど、その推薦書きは「ハッピーターンの粉を使った世界一美味い肉じゃがの作り方まとめ」とか「マクドナルドのチーズてりたまが神の食べ物過ぎて毎日食べられる」みたいな意味だったみたいだ。この煽りで膨らむ期待ぐらいの味わいは保証できる作品である。作家はなかなかの腕前だ。

  • 都市伝説、ネットロアの類×異世界サバイバル小説。
    取り扱っているものがホラーの類いなのでホラーに見えるけれど、個人的にはこれはSFの分類だなと思った。「よくわからないもの」がホラーの真髄だと思うので、それに理由をつけ理屈を立てようとする登場人物の思考回路がSF。みたいな。
    元ネタのネットロアや都市伝説を知っていると面白さ倍増だとおもう。大好きなのですごくツボだった。
    恐ろしいけれどどこか美しい異世界でサバイバルが楽しい。怖いんだけれども二人でいればなんとかなる感が強い。
    登場人物がみんなどことなく不器用。特に主人公ふたりは見ていてもだもだいらいらする位に不器用でぎこちないのだけれども、衝突したり味わったことがないモヤモヤを抱えたりしながらもゆっくり、少しずつ仲良くなっていく過程が良かった。
    すごく面白かったので続きを読みたい。

  • タイトルに惹かれて購入。最近、都市伝説をテーマにした小説が多い様に感じます。大抵の作品は、現実世界が舞台ですが、この作品は異世界が舞台。
    それなのに、都市伝説の怪異が違和感を感じさせずに描かれているのは、著者の宮澤伊織さんの筆力が高い証拠だと思います。
    個人的には「ステーション・フェブラリー」がお気に入りです。

  • ネット怪談×異世界ですか…ということで買ってみたけど、『ウは宇宙ヤバイのウ!』の人だったことに気付いて、より期待値が高まった一冊。
    うん、なかなかネット怪談的な不気味さとマイナーニッチ感があってよかった!
    ネット発祥の怪談を素材としているからか、メインキャラクターたちも妙に人づきあいが苦手で友情に飢えているところがあって、実にそれらしい空気感だった。

  • くねくねとか八尺さまとか懐かしいな!と思って読み始めたら一気に読み終わって、続きが読みたい…女の子達の謎もまだまだわからないし、でも都市伝説も同じであんまりしっかり謎は解き明かされないほうがいいのかなとも思ったり。不器用な女の子達が仲良くなっていくのよかったです…

  • 怪異が溢れる”裏世界”で出会った二人の女子大生が、それぞれの目的のために命懸けで探検するホラーファンタジー。くねくね、八尺様、きさらぎ駅、時空のおっさんという有名なネットロアが登場し、なんとか生還するも全てが説明され尽くされていないところがまた面白い。
    シリーズ続編があるので、今回まだ”裏世界”に残っている人々の登場にも期待。

  • 阪南大学図書館蔵書検索OPACで貸出状況や所在を確認↓
    https://opac-lime.hannan-u.ac.jp/opac/volume/796183

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著者プロフィール

小説家。代表作に『裏世界ピクニック』(ハヤカワ文庫JA)、『そいねドリーマー』(早川書房)など

「2019年 『迷宮キングダム 特殊部隊SASのおっさんの異世界ダンジョンサバイバルマニュアル!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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