御社のデータが流出しています 吹鳴寺籐子のセキュリティチェック (ハヤカワ文庫JA)

  • 早川書房 (2017年6月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784150312817

作品紹介・あらすじ

ITトラブルなら、吹鳴寺籐子82歳におまかせ。企業が直面する難問を籐子が解決! パソコンお持ちの方必読の、実用的ミステリ。

みんなの感想まとめ

ITトラブルを解決する82歳のサイバーセキュリティコンサルタント、吹鳴寺籐子の活躍が描かれています。見た目と年齢からは想像できない技術力を持つ彼女が、企業のデータ流出事件を解決する様子は、読者に驚きと...

感想・レビュー・書評

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  • IT のセキュリティについては全く分からなかったけど、謎が解決されていく過程が面白かった。

    しかし、なるべくフラットにものを見たいと思ってても、「セキュリティの専門家です」と82才の吹鳴寺藤子さんを紹介されたら、やっぱり「えっ」と思ってしまうだろうな。偏見はなかなか根強い。

  • 何と82才の可愛いお婆ちゃん、吹鳴寺 籐子。
    職業は、サイバーセキュリティコンサルタント。
    それも、超が付く一流の技術屋さん。

    見た目と中身のギャップが良いですね。
    最初は、クライアントの殆どが、籐子さんを甘く見ていますが、結果は言わんや...
    籐子さんと鈴木さんの息の合ったコンビも、良いですね。

    ・フェイク・タイム
    ・見えすいた罠
    ・キャッチボール効果
    ・パスワードの身代金
    の4篇

    どれも面白いですが、特に、『見えすいた罠』では、ハラハラドキドキの連続です。

    籐子と犯人が、パソコンのチャットで会話をしていますが、絶対分からないはずの居場所を当てられ、犯人が焦って逃げようと、後ろを振り返えると、そこに籐子の姿が...
    このシーンは、映画にもなりそうですね。

    また、最後の『パスワードの身代金』は、何と、同居人の和田さんとの出会いの事件なんですね。
    これを、最後に持って来るとは、にくいですね。

    フォレンジックや脆弱性検査、RMT、ドローンを使った無線LAN乗っ取り、などなど技術的な用語も沢山出て来ますが、心配なく楽しめます(笑)。

    結局、セキュリティの裏側って、人間自身の裏側なんですね。
    お勧めの一冊です。

  • 【収録作品】第1話 フェイク・タイム 偽りの個人情報漏洩事件 2012年初秋/第2話 見えすいた罠 企業内情報漏洩事件 2012年秋/第3話 キャッチボール効果 偽ウィルスソフト詐欺事件 2013年春/第4話 パスワードの身代金 COBOLレガシーシステムの罠

    82歳のセキュリティ・コンサルタント、吹鳴寺籐子の活躍を描く。

  • ご老人がサイバーセキュリティコンサルタントとしてIT関連の事件、とりわけタイトルのとおり情報が流出する事案を解き明かすという設定。主人公は82歳、その年齢にしてIT系の知識を持ち合わせているというギャップのある設定はなかなかおもしろかったです。
    当方、お金、それも仮想や電子といったところの”マネー”については知識が乏しく”身代金”に関するくだりはちょっと理解が及ばない部分もありましたが、事件を解決する際の籐子のヨミの鋭さや軽妙なノリにつられてどんどんページをめくってしまいます。ときにはちょっぴり違法な手段も使うけれど、そこは老練とでもいうべき82歳ならではの”味”というものでしょう。
    ところどころ籐子自身の過去、主にご主人や幼少期の戦争にまつわる記憶に関する描写がさしはさまれています。詳しくは書かれていませんが、82年間という長い人生、色々なことがあったのだなと感じさせる描写になっていて、事件の解決に部類の強さを発揮する籐子の別の一面を見せてくれています。

  • 80歳を過ぎたおばあちゃんがセキュリティ・コンサルタントとして走査するお話
    違法な手段を使ってでも相手を緩やかに脅しつつ追い詰めていく吹鳴寺籐子さん
    事件を表沙汰にしたくない企業とかの事情とかもあってまるでダークヒーローのように感じる面もある
    キャラとして面白いし、推測されるバックグラウンドとしてもそんなに無理はない

    そしてセキュリティの専門家が書いてるだけあって、IT関連の描写に大きなツッコミを入れずに読める
    フィクションで描かれるIT系の描写ってホントに酷い時あるものなぁ
    最近で言うなら、ドラマの◯沢直樹とかね(笑)

    しかしまぁ知識のない人にとっては若干のハードルの高さもあるかもね
    ルーターのセキュリティに言及するところとか
    あと、「走査」という言葉がスキャンの意味で、捜査の誤字じゃないのに気づくのだろうか?

    そして被害に遭っている会社のセキュリティ体制を見て、うちの会社は全然ダメだなという自省を促させる
    基本的なセキュリティ体制の理念からして根本的に方向性が違うからね
    ま、どっちがいいというものでもないのだろうけど




    描かれてあるお話は4編
    ・フェイク・タイム 偽りの個人情報漏洩事件
    ・見えすいた罠 企業内情報漏洩事件
    ・キャッチボール効果 偽ウイルスソフト詐欺事件
    ・パスワードの身代金 COBOLレガシーシステムの罠


    シャドーITに関してはどこの会社でも対応は難しいよなー
    後に他のところでも語っているけど、所詮は技術よりも人の問題だし
    人にしたって悪気なく「便利だから」とかって理由で使ってしまうものね
    いくらルールで縛っても守らない人はいるからなぁ

    しかしまぁ、2番目の会社はかなり対策をやってると思うよ
    むしろ、過剰なくらいにね
    そこまで対策してて漏洩してしまったんだら仕方がないんじゃないかと、個人的には思う


    描かれてある年代としては2012~2013年なので、今では出来なくなってる方法とかいくつか
    twitterのアレに関しては、セキュリティが強化されたので今はできなくなってるんじゃなかったっけ?

    「知らない」は禁句というのはよくわかる
    常に情報をアップデートしなければ生きていけない業界だしね
    常に新しい技術や防御策が出てきてるしなぁ
    走り続けなければ同じ場所にいられないのは大変


    ところで、オンラインゲーム会社ってソニー?(笑)
    N電気ってNEC?(笑)

  • 表紙のイラスト、本文の描写と違うくない?
    ふくよかとぽっちゃりらしいじゃない、なんでスレンダーなのか…
    目も細いって書いてあるのに…
    傘寿を超えてあの知識、物語物語…
    テクニカルなお話というよりは、人間のお話。

  • 82才のセキュリティ·コンサルタント、吹鳴寺籐子が依頼先のサイバー犯罪被害を走査する物語。初対面では年齢故に怪訝な顔をされることが多いが、意外な着眼点で犯人やその動機、方法を解き明かす。カッコイイのである。もっともっと籐子さんのことを知りたくなる一冊である。

  • 82歳の凄腕セキュリティコンサルタントおばあちゃんが主人公のミステリー。
    サイバー関連は詳しくありませんが問題なく読めました。ITって身近だけど知識がない人にとってはややこしいので謎自体は興味深い。

    ただ、すべての事件で、爽やか強気営業マンの鈴木くんが自信をもって吸鳴寺を紹介→担当者が不信感を露にする→しかしおばあちゃん華麗に事件を解決、の流れなのは何故?お約束パッケージ仕様なんですかね?
    確かに私も82歳のおばあさんが来たら驚くと思いますが、不信感のあらわしかたにもっとパターンがあれば楽しかったかも。
    吸鳴寺さんかわいいです。

  • セキュリティコンサルタントの主人公は
    色々な問題を解決していく。

    確かにこの主人公がやってきたら
    驚愕してしまうかもしれません。
    そんな見た目とは裏腹な知識に、別の驚きがでますが
    夫だった人、も気になります。

    色々な会社の問題を解決していくわけですが
    最後の登場人物に首をかしげていたら…でした。

  • 82歳のセキュリティ・コンサルタント、吹鳴寺籐子が、コンピューターセキュリティの問題を調査する短編集。
    事件を表沙汰にしたくない企業とかの事情とかもあって、完全な正義として問題解決するわけじゃないのがいいですね。
    ネットワークやプログラム、PC環境などについての一定程度の知識がないと、少しわかりづらい(状況をイメージしづらい)こともあるかも。

  • まさにタイトル通り、企業のITセキュリティコンサルタントの話。面白かった。身近なところではノートPCのカメラは要注意!

  • サイバーセキュリティコンサルタントのおばあさんのお話し。

  • サイバーセキュリティコンサルタントが傘寿を超えた上品なおばあ様、という設定はキャラが立っていましたし、動機なども特別に不自然さを感じませんでした。ミステリ(謎解き)としても楽しむことができる本だと思います。

    とはいえ、ネットワークやプログラム、PC環境などについての一定程度の知識がないと、少しわかりづらい(状況をイメージしづらい)こともあるかもしれません。

    ネットワークでのトラブル(主に個人情報の流出)に困った企業からの依頼を受けて主人公が調査にあたる、という筋書きですから、個人ベースで何らかの対策をとったり、作品世界のできごとを自分事として感じたりする(=臨場感をもつ)ことは少し難しいかもしれません。

  • 人間の脆弱な部分への向き合い方を考えさせられた。傘寿を過ぎてもなお依頼がやってくるセキュリティコンサルタントが、大胆に問題を解明していくところに胸が躍った。

  • サイバーセキュリティコンサルタントという肩書きを持つ主人公 吹鳴寺籐子。実は、80歳を超えたおばあちゃん。人様の不幸を喜ぶつもりはないけれど、謎解きができることに自然と頬が緩んでしまう。

    会社の表沙汰に出来ないネットトラブルを、サイバーセキュリティコンサルタントとして、経験・知識・技術、時にはブラックなツテを使い解決していく。

    犯人とのやり取りも、緊張感がありつつも、おばあちゃんだからこその優しさや厳しさで、あたたかい雰囲気に。

    個人情報の漏洩、アカウントの乗っ取り、偽アンチウイルス詐欺。
    現実でも起こりうる問題をミステリーにしていて、フィクションだと分かっているのに、思わず私のパソコンやスマホは大丈夫だろうかと心配になった。

    図書館スタッフ(東生駒):あおむし

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    帝塚山大学図書館OPAC
    https://lib.tezukayama-u.ac.jp/opac/volume/876725

  • 82歳のセキュリティ・コンサルタント・吹鳴寺籐子が、企業の情報漏洩、セキュリティに関するトラブルを解決していく連作短編集。

    どんなに技術が進歩しても、悪事の背後にいるのは人であり、解決の手法も対人間、面白かった。

  • 恐らくこの作者さんはエンジニアがお好きではないのだろうなと思いました(個人の感想です)。たしかにそういう人いる、という描写がちょこちょこあって、それに対する疑問や考えの著述がキャラの性格付けというよりは、著者の考えを代弁させているように自分には読み取れます(キャラが定型で特徴が薄い所為かもしれません)。全体的になんだかもやもやする描写が多く、読んでてつらかったです。

  • セキュリティ・コンサルタント吹鳴寺藤子82歳。コンピューター犯罪に直面した企業担当者が、専門家として彼女を紹介されたら戸惑うのもしょうがないですよね。私でも戸惑う(笑)最終章だけタイトルに発生時期が書いていないのは同居女性和田さんとの出会いだったからなんですね。パソコンにあまり詳しくない私にも理解できて楽しめた本でした。他の作品も読んでみたい。

  • セキュリティインシデントを謎と捉えて、ミステリー風に解決するのがコンセプト。主人公のおばあちゃんは優しい口調とは裏腹に結構やり口はえげつない。ネタがコンピューターセキュリティだから仕方がない部分はあるけど、謎解き過程も結構力業だったり。でもまぁ、わりと面白かったです。

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著者プロフィール

いちだかずき●小説家及びサイバーセキュリティの専門家、明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員。I T 企業の経営を経て、2 0 1 1 年にカナダの永住権を取得。同時に小説家としてデビュー。サイバー犯罪をテーマにした小説とネット世論操作に関する著作や評論を多数発表している。『原発サイバートラップ』(集英社)、『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』(集英社)、『フェイクニュース新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)、『新しい世界を生きるためのサイバー社会用語集』(原書房)など著作多数

「2022年 『ウクライナ侵攻と情報戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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