- 早川書房 (2017年9月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784150312961
作品紹介・あらすじ
大阪府南部を走る阪堺電車。昭和8年から平成29年までを舞台に、電車で働く人々、沿線住人が遭遇した事件を鮮やかに描く、連作ミステリ
みんなの感想まとめ
電車を舞台にした短編連作は、昭和から平成にかけての人々の生活や事件を描き出し、読者を引き込む魅力があります。阪堺電車を中心に展開される物語は、沿線住民や働く人々の視点から描かれ、日常の中に潜むドラマを...
感想・レビュー・書評
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大阪の阪堺電車「チンチン電車」を題材にした、短編連作書き下ろし
電車とその沿線で起こった物語(事件)を昭和八年から平成二十四年まで、世の中の出来事、景気の浮き沈みを混ぜ込んで六話の物語りとプロローグ、エピローグが有ります
大袈裟な事件物では無いので気楽に読みます
個人的に9年まえに、仕事の関係で一月大阪に居た事があり、地元広島のチンチン電車への愛着もあり手に取りました。
「大阪ほんま本大賞」というのが有ると、この本で知り別の本も買ってしまった!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
85年の歴史の中の連作。
それぞれの人生がつながるので、とても面白い。
電車のことも詳しく書いてあるので、そちらも興味深く読めました。 -
コロナ禍前に阪堺電車と百舌鳥古墳群を散策したくて読んだ本。久しぶりに手を取ってみて、阪堺電車で働く人々や沿線の人々とのやりとりがおもしろい。
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阪堺電車はあまり馴染みがないが手に取る。
地名があんまり分からんので、
いまいち入り込めず。
ストーリーは一癖ある内容。
オチを求める大阪らしい展開かと…
住吉さん行く為に久しぶりに乗ろうかな。 -
住吉大社に参拝するために乗り。車窓からの見た風景を思い出しました。お話しも面白かった。
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2017年9月ハヤカワJA文庫刊。書下ろし。6つの連作短編。85年走った177号の回想というのも面白いし、人々の些細な謎も面白い。
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作中で流れる時間は、約80年間にも及ぶ。80年間以上も走り続けた電車と、そこに縁が在った人達の物語ということになる。
大阪市の南側から堺市に軌道を敷設している阪堺電気軌道が在る。併用軌道(路面電車)区間が多いが、一部は専用軌道になっている。この阪堺電気軌道では、「昭和一桁」に登場した車輛であるモ161形が非常に長く使われている。2023年現在も未だ残っているという。
本作は、このモ161形の1輛である「177号」が、「少し年配のおっちゃん」という具合に擬人化され、長く働き続けた“人生”を振り返る部分が冒頭に置かれた6つの篇にプロローグとエピローグが添えられる。各篇は昭和一桁の頃から平成までの様々な時代に沿線で繰り広げられる挿話である。
6つの篇は昭和8年、昭和20年、昭和34年、昭和45年、平成3年、平成24年で、プロローグとエピローグは平成29年と時期が明記されている。各々の篇の時期の世相を反映しながら、様々な人達の層我が展開するが、各篇の作中人物に相互にかかわりが在る、または同一人物が登場しているというのも在る。曾祖父母、祖父母、父母、息子や娘、その子達と4世代か5世代の人生を運んで来たような電車の周辺の物語が実に味わい深い。
本作を読むと、未だ在るらしいモ161形を眺めに行ってみたくなる…また本作は、短い期間の連続テレビドラマか何かのような風情も在るかもしれない。読んで、深い余韻が在る作品だ。 -
こどもの頃、阪堺電車の沿線に住んでいた。駅名や沿線の雰囲気が、よみがえり、懐かしい思いで読み進めた。車両177号の思い出として昭和初期から平成までを繋いでいく。6つの短編の主人公も少し接点を持ちながら、話が進む。「財布とコロッケ」で、出会った二人は後に結婚し、そのきっかけを作った小学生はのちに電車の運転手になる。「防空壕に入らない女」では、学徒動員で女子学生運転手となった雛子と防空壕に入らなかった信子の出会い、「25年目の再会」で、なぜ、防空壕に入らなかったのかがわかり、「鉄ちゃんとパパラッチのポルカ」で、実はその後も二人の仲は続いていることが描かれている。177号の最後は、結婚した2人が始めた洋食屋50周年の店を飾ることになる。どの話しも、ニンマリしたり、えっ!そうだったの?と驚いてみたり。うん、涼しくなったら乗ってみよう、阪堺電車。路面電車に揺られて見たくなる話が満載。
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ラジオドラマ化されるということで購入。
大阪を走っている路面電車、阪堺電車。その中で一番古い電車がストーリーテラーとなって、その時代時代に起きたことを描いていく連作短編集です。
一応、電車が案内人ですが、各短編では、重要な役割として描かれています。ちなみに小説に出てくる161形177号の電車は、存在しません。(176号までは存在します)
ちょっとしたミステリーあり、復讐あり、人情ありなど様々なジャンルを味わうことができ、面白かったです。
最初に登場した人物も後々、再登場しており、その辺も楽しむことができ、飽きさせませんでした。
また、中盤になると、各短編集の結末が、えっ?と驚くような結末を迎えたり、伏線が後々に解決されたりと進めば進むほど読みたくなるような作りになっていて、面白かったです。
個人的には、馴染み深い電車ではありませんが、ちょっと乗ってみたくなりました。
ラジオドラマが楽しみです。 -
大阪のはなし!
阪堺電車を中心に大阪の戦前から現代までの話を繋いだ短編連作集。
地域に馴染みがないのが悔やまれる。
そのなかの一篇で小学生の男の子がちょっとした嘘を吐くのですが、嘘の動機が私のような人間にはとてもクリティカルだったので満足しました。
美味しいコロッケが作れるようになりたい! -
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・阪堺電車で85年間走った177号電車(モ161型)はおそらく廃車も近く、これまでにあったことを思い出していた。
・個人的に地元の話ではある。あんまり乗る機会はなかったけどエリア的には南の方以外は自転車でほぼカバーしてた範囲内。なので、題材だけで親近感はある。
・かすかにミステリ仕立てのハートウォーミング系な6つのお話。
・同じ人が他の話でも出てくる。全編をつなげるのは強いて言えば雛子はんかな。
・著者のことは知らんかったけど表紙カバーの絵には記憶があった。たぶん、と本棚を探ったらやっぱり森博嗣はんの絵本『猫の建築家』の絵を描いた佐久間真人はんやった。 -
阪堺電車177号に関わる人々の事件が、連作として描かれる。時代は戦前から戦後、そして現代まで。事件には、前の章で登場した人物や、その子孫が登場し、あたかも、読み手も長年人々の生活や事件を見守ってきた阪堺電車177号となったかのように、沿線の人々の歴史、人生をみることができる。
事件は最後の最後にどんでん返しや、ようやく真実があかされたりと、読んでいて実に楽しかった。 -
心が暖かくなる物語です。
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住吉さん行くのに乗る電車です。
昭和8年から平成29年までを短編で繋いでいます。
えらいコテコテの大阪弁やなぁと思いながらよみはじめましたが、ほのぼのとした中でちょっとした事件も起こり、とても面白かったです。
読んでたら急にちく満そば食べたくなりました。 -
先生おすすめ本('22.7 図書室通信掲載)
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チン電走ってるこの辺に住むの憧れて、遂にその夢叶い、そしてこの本に出会い、さらにこの辺が好きになり。今では、ちょっと車輌にも詳しくなり。大阪の忙しないイメージとはかけ離れた、ノロノロ走るチン電にのんびり穏やかな住人さんたち、好きだな。
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なんでもっと早く読んでおかへんかったんやろう…
ていうくらい、面白かった!
ほんまに面白かった!
あー、このタイトルも2021年面白かったマイベスト本上位に食い込むわ!
出版されたのは2017年やけども。笑
著者は「おゆう」のシリーズを一冊だけ読んでて、面白いんやけどちょっとつかみにくいイメージがある。
でもこの本は短編集やし舞台は関西やし、なんだか面白そう…てことで一度年末に借りてんけど、読めずに返却した。
その後読みたい本リストに入れたまま、でもなかなか借りる機会もなく横目で眺めててんけど、この夏はお盆休みが長いのにどこにも出歩けないので、
「これは、ちょっと気合を入れて読む本を借りよか!」
てことで借りて、そのままイッキ読みでしたわ…。
(普段は通勤でちょこちょこ読むので、軽い本のほうが集中しやすいのよー)
ああ好き…。ひとつの電車を通して昭和八年から平成二十九年までの話(毎年のことを書いているのではないけど)。
あらためて、つくづく、なんて面白い時代なんやろうと思った。
私は昭和51年生まれなので、この本における終盤の最初…? 中盤の終わり…?
ちょうどバブルがはじける寸前くらいに子供時代を過ごしたので、恵まれた時代やったといえばそうなんかもしれん。わからん。
わたしの親は昭和20年代生まれで、わたし自身が親になってからしみじみと
「うちの親の世代は一番楽しい時代に生きたんじゃないか」
と、思っていた。
いやいや、いろいろあると言われればそうなんやろうけど、当時は便利なものもなければもっと衛生的にも食べ物も困窮していたのかもしれへん。
けど、周囲の大人が、みんな前を向いていた気がするのよね。
生活をよりよくしようってみんなが思ってて、みんながそのために働いてた。
働いたらお金をもらえて、お金があればほしいものがたくさんある。
そりゃあすべてが買えるわけじゃないけど、憧れがあってそのために努力をしよう!ってすごいわかりやすいと思うねん…。
そのうえ、この本を読んでいても思ったけど、当人たちが戦争体験者じゃなくてもまだ戦争を色濃く残す日本を知っているから、
「たしょうのことがあっても戦争よりまし」
て思えるんやな、とも思った。
生きている、せやからなんとかなる、ってすごいシンプルな考え方やん。
ご飯を食べるために働く、って、めちゃくちゃ当たり前の話やん。
昭和20年代生まれのうちの親は、彼らの子ども時代に、ワアワア楽しそうにやる(楽しいことだけではないとは思うけども)大人を見ていたのかなと思うと、今の我が子はどうなんやろう。
わたしはもっと暗い顔をして、今がんばらないと将来自分が困るねんで!ばっかり子どもらに言うてる気がする。
いま、頑張ればこんなふうに楽しい未来があるよ、なんてモデルケース(?)なんて何一つ示せていない。
せいぜい「選択肢が増えるよ」って程度で、そんなん、子どもからしたら「は?」て話よね…。
でも、うちの両親世代なんてそんなことを子ども時代に言われてたんかな。将来は見えないもので、ようわからんけどなんしか今よりきっとよくなってるだろう。
諸外国みたいに便利になって、もっとおいしいものを食べれて、着るものもどんどんおしゃれになるぞ。って、そんなぼやっとしたものやったんじゃないのかな…。
ぼやっとしてても、子どもにとっては
「毎日ハンバーグが好きなだけ食べられる!」
っていう目標のほうが
「選択肢が増える」
よりももっと、原動力になる気がするよね…。
(今の子どもらには「毎日好きなものを好きなだけ食べられる」は原動力にならないかもしれないけど)
確かに便利になったし、わたしはこの時代しか知らないから後戻りはしたくもないけれど、いろんなものを見えるようになったぶん、今よりも先ばかり大事にすることを現実として子どもに押し付けている気が、するのね…。
この本を読んで思うこととは違うけど(笑)、でも、…。
わからん。今の子たちは今の子たちなりに、夢と目標を持ってくれていればいいな。
わたしの常識はこの本に登場するもので構築されているから、わたしのしあわせもやっぱりこの本のなかにあるな。
時系列が大事な連作短編。ほんとうにおもしろかった。
ただ、このくらい短いと
「ん? その話、どこで出てきたっけ?」
と、思うことを後戻りしやすいけれど、長編になると著者の語り口についていけないのかもしれない(それはわたしの読解力の問題)。
たとえば、AさんとBさんが幼馴染、という設定がポンと出てきて、「え? そんな前振りこれまでにあったっけ?」と、ふたりの会話部分を拾い読みしても見当たらず、ああ、ここで新たに書かれた二人の関係か…、て思うというか。
(たとえ)
込み入った説明をいれると目が滑るから、こんなふうにちょこちょこ入れてくれるのは技巧として秀逸なんやけど、ちょっと立ち止まっちゃうねんな。笑
それはわたしの読解力の問題(二回目)。でもやっぱり面白いから、「おゆう」シリーズも続きを読み進めようかな!
あっ、別短編でもいいかもな。 -
知ってる景色が出てきて、大阪弁で語られる話で、親近感があり面白かった。ひとつひとつの話が繋がっていて最後に伏線回収されて読後感最高だった。自分も撮り鉄になって阪堺電車を撮りに行きたくなってしまった。次の休みにカメラを持って行ってみよう。
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身近な地名が沢山あって、あっちかなこっちかなと思いながら読むのが楽しかった。
著者プロフィール
山本巧次の作品
