死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
3.70
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  • (32)
  • (8)
本棚登録 : 4083
感想 : 252
  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150313005

作品紹介・あらすじ

鬱屈した大学生活を送る雅也は、連続殺人犯の大和から冤罪の証明を頼まれる。戸惑いつつ調査する雅也が辿りついた驚愕の真実とは

感想・レビュー・書評

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  • いつからか覚えていないくらい前から本棚に滞在し続けた御局様枠の本書。脳内再生は阿部サダヲで良し!と、ネットCMが大々的に許可して下さったので予告映像をオカズにしてから準備万端で挑んだ次第で御座候。

    挫折から卑屈になり下向きな生活を送る筧井雅也の元に送られた一通の手紙。差出人は戦後最大の連続殺人者、榛村大和からであった。彼は、立件された九件の殺人の内、八件目までは認めるが最後の殺人は冤罪であると訴え、その証明を雅也に頼みたいと依頼してきたのであった。冤罪を晴らした所で彼の死刑判決は覆らないのに何故、一介の大学生でしかない自分に何故。樺村の美しい容姿に隠れた殺人鬼の顔。雅也との関係性。最後の被害者 根津かおると、謎の男 金山一輝の存在とはーー。
    「榛村と関わった者は必ず彼に魅了されてしまう。誰もが彼に近付きたい、いや、彼になりたいと望んでしまうのだ。」
    調査のため榛村と関わった雅也も徐々に彼に魅せられていく。そして雅也が辿り着いた真実は余りにも残酷であり、反面美しさすら感じてしまった。本書は、連続殺人者(シリアルキラー)の物語と同時に、彼に魅了された人々の物語だ。

    本書は過去の実在したシリアルキラーの名前が大量に登場する。聞いた事のある名もあれば初めて知った殺人鬼もいた。軽く調べたただけでも目を背けたくなる凄惨な事件模様と描写が書き連ねてあったが、不思議な事に殺人鬼本人達はとても端正な顔立ちをしている。因みに私は人の顔を見た第一印象で「んま!!美しい!!」となったのがGACKT以外で無い(誇張×無駄情報)
    殺人鬼の資料…と言うと大袈裟だが記事やそれに関する本を見る事は多い。そしてその中で常に感じている魅力が、彼等の異常なまでの美学と執着心についてだ。この自身が持ちえない性質に「何故」を含めて惹かれてしまうのだ。現に、その手の資料は「殺人」という残虐なテーマであっても、終始否定的な言葉が並ぶ事はまず無い。必ず、本人に魅了された人間が存在し、故に現在まで形に残り語られ続けているのだと思う。

    少し脱線したが、この作品はまさにそれを、「恐る恐る恐怖に触れる」追体験をしている様な感覚だった。いつの間にか私も阿部サダ...榛村大和という殺人鬼に魅せられていた。魅力を感じるのは心だ。心をコントロールされたら抗えるのだろうか、そんな深淵の恐怖に慄いたし少し憧れてしまった。とても面白かったです。

    ただ、小説としては微妙だ。「殺人鬼に魅了される謎について」丁寧に描写された文を夢中で追っていたが、真相解明からはトントン拍子だった。執着心よ、いずこである。
    【映画史に残る驚愕のラストにトリハダ】...なんて言うてますけど、この拍子抜けラストが映画ではどう表現されるのか楽しみだ。きっと阿部サダヲがどうにかしてくれるのだろう。私は阿部サダヲが大好きだ。Dir en greyの京さんに似てるからで入った身だが、これは言わなきゃバレないはずだ。....このネタに握手してくれる人いるかなぁ。

    ( ゚∀ ゚)ハッ また脱線してしまった!!

    • NORAxxさん
      興奮しすぎて誤字りました(笑)
      「文章でこの間どうと」✕
      「文章でこの興奮をどう」〇
      脳内変換をお願い致します(笑)
      興奮しすぎて誤字りました(笑)
      「文章でこの間どうと」✕
      「文章でこの興奮をどう」〇
      脳内変換をお願い致します(笑)
      2022/04/26
    • akodamさん
      私こそ相棒のレビューでDIRの文字を見た時、満員電車の中で小躍りしていた♪プレイリストに数年入っているLOTUSを聴きながらψ(`∇´)ψ
      ...
      私こそ相棒のレビューでDIRの文字を見た時、満員電車の中で小躍りしていた♪プレイリストに数年入っているLOTUSを聴きながらψ(`∇´)ψ

      相棒とは長い付き合いになりそうだぞ宣言を一方的に申し上げておきます。

      【阿部サダヲ dir 京 画像】で完全一致堪能しました。冷めやらぬ興奮、今宵眠れるかしら…。

      一先ずベッドに潜ってOBSCURE 聴きます(><)
      良き夜を♪
      2022/04/27
    • NORAxxさん
      あぁ..そのベストアルバム良いですよねぇ(*´﹃`*)ロータスはリリースされた時衝撃でしたね!!京さんが珍しくちゃんと歌ってる!!となりまし...
      あぁ..そのベストアルバム良いですよねぇ(*´﹃`*)ロータスはリリースされた時衝撃でしたね!!京さんが珍しくちゃんと歌ってる!!となりました(笑)

      いやこちらこそ一方的に長い付き合いで頼むぞ宣言をさせていただきます。

      寝る前のオブスキュアww絶対良い夢見れますなww相棒を良い夢を( •ω- )☆楽しいお話してくれてありがとう!!おやすみなさい♪
      2022/04/27
  • 主人公の大学生の元に、シリアルキラーから手紙が届く。 9件の連続殺人のうち、最後の一件だけは冤罪であり、それを証明してほしいとの依頼に、真実を追求していく物語。

    シリアルキラーの人をコントロールする、美しき狂気のさまが描かれていて、最後まで何を信じて良いのか、疑いながら読み進めてグッタリ。

    最後の最後の最後まで、転々とひっくり返る展開にビックリ。

    やはり大好きミステリー。

  • 怖いわ!!!

    ぃやぁ…ざわざわする怖さ
    阿部サダヲさん好きで映画見たいけど我慢出来ず読んでしまった(゜ロ゜;ノ)ノ
    映画と登場人物のイメージも少し違うが
    映画はどのくらい原作に忠実なんだろうか…

    読んでて確かに自分までシリアルキラーにのまれそうになる…
    凄く地味なのに
    自分が思ってた展開とは全く違いました…

    かぁぁぁあ…怖っ…
    昔【寄生獣】を読んでて 最終的に人間て怖いよねぇ…ってなった時と同じ感覚だった…

  • シリアルキラー怖わ!
    マインドコントロール怖わ!
    急に捕まった連続殺人鬼から、手紙が…
    いっぱい罪認めるけど、最後のは違う!
    それ証明して!ってお願い。大学生で暇かもしれんけど、そんな願い請けるか?って思う。
    途中、色々、殺人鬼の経歴なり、冤罪とか訴えてるのを調査する話で、少し飽きてきたんやけど、そういう事か…
    全員ではないんやろうけど、シリアルキラーって、凄い魅力的なんやろな。
    周りの人が皆んな魅了されてる。
    何か皆んなが、殺人鬼の掌で転がされる感じ。
    多分、私もコロコロされるわ(^^;;
    周りにおらんからホッ!
    でも、それが、実は罠やったりするかも?…
    って考えては、やってられんので素直に生きていきます〜!

    あくまで、この主人公である大学生筧井くん目線で、周り全てが取り込まれるように感じるけど、シリアルキラーはしたたか…
    数打ちゃ当たる作戦とは…(_ _).。o○

  • 演じる俳優さんは、誰がいいかなって考えてしまった。

    拘置所、面会室のアクリル板を通してもなお、人心を操る死刑囚。
    美男子にしてシリアルキラー。

    死刑囚の闇に、主人公の大学生の心の闇が交差して、どうなってしまうのかと……。

  • 羊たちの沈黙か!?と思わせる内容で決して読んでて気持ちいいものではない。そうではないのに途中からどんどん引き込まれて、あっという間に読み切ってしまった。

    だけれど最後の最後、え、ちょっと待って!核心はそれかい!!と。
    読みながら主人公の雅也と同じで、大和の思うツボだった。怖いって、榛村大和。。。
    エピローグに書かれていたリストの存在、その中にはあと二十数人って。
    ゾッとした。

  • サイコパス系の物が好きなこともありこれは面白かった!最後、そういうことか…と納得。
    榛村大和…有名人並に忘れられない名前となりました 笑
    その位引き込まれたし私も榛村に洗脳されたのかも…
    映画はどんな感じなのかそれはそれで気になる。
    この内容、世界観を失わず映画だったら嬉しい。
    櫛木さんの作品は初だったので他も読んでみようと思います。

  • これはまさか…と展開が予想できてしまった部分があり、自分の中で勝手にがっかりしましたが、ラストに向けて物事が明らかになり自分の胸にはすとんと落ちました。
    でも大和さん恐すぎる…。

  • 私が読書を再開するきっかけとなった一冊「殺戮にいたる病(我孫子武丸)」を彷彿させるタイトル。

    そう、完全にタイトル買いの一冊で、著者の作品自体が初読みとなりました。

    きっと私と同じ動機で本書を手にした読者もきっといるはず(笑)

    サイコパス、シリアルキラー…まさに私の大好物が榛村大和です。

    逮捕され、一審で死刑判決がおりたにも関わらず、最後の一件だけは冤罪で、それを証明してほしいとの手紙を受け取ったのが、本作の主人公である大学生の筧井雅也。

    幼少期に受けた心の傷はその後の人生を狂わせる。

    虐待、暴力、強姦、言葉…

    身体のみならず、精神が侵され、人の道を踏み外す人々。

    そんなサイコパスに操られ、洗脳される人々。

    精神描写の旨さが際立った作品ではありましたが、もっとグロ差を期待していた私には少し物足りなさを感じての読了となりました。

    説明
    内容紹介
    鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也(かけいまさや)に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和(はいむらやまと)からのものだった。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」地域で人気のあるパン屋の元店主にして、自分のよき理解者であった大和に頼まれ、事件の再調査を始めた雅也。その人生に潜む負の連鎖を知るうち、雅也はなぜか大和に魅せられていき……一つ一つの選択が明らかにしていく残酷な真実とは。
    『チェインドッグ』を改題・文庫化。
    解説:千街晶之

    内容(「BOOK」データベースより)
    鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和からのものだった。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」パン屋の元店主にして自分のよき理解者だった大和に頼まれ、事件を再調査する雅也。その人生に潜む負の連鎖を知るうち、雅也はなぜか大和に魅せられていく。一つ一つの選択が明らかにする残酷な真実とは。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    櫛木/理宇
    1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、『赤と白』で第25回小説すばる新人賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • “愛着障害”
    乳幼児期に長期的に虐待やネグレクト(放置)などを受け、子供の頃に得るはずだった他者特に養育者に対する安全感・安心感を獲得することが出来なかった為に引き起こされる障害の総称。


    狙った獲物は何年経とうと逃さないという執念深さ、理解し難い強いこだわりと執着心を持ち、知能が高く、人心掌握術に長けているサイコパスに引き寄せられ取り込まれていく様が恐ろしい。

    シリアルキラーは得てして魅力的に映るのだろう。
    身近にいないことを願うばかり。

    読みやすい文章で一気読みだった。
    他の作品も読んでみたいと思う。

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年、『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。瑞々しいキャラクターと読みやすい文章で読者モニターから高い支持を得る。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。

「2021年 『ホーンテッド・キャンパス だんだんおうちが遠くなる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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