水晶宮の影 (ハヤカワ文庫 JA ク 1-145 グイン・サーガ 145)
- 早川書房 (2019年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150313760
作品紹介・あらすじ
さらわれたドリアンを救い出すべく、スーティはグラチウスの力を借りて、南へ逃げるアストリアスらの一団にせまろうとしていた。
感想・レビュー・書評
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ドリアン王子を探すスーティたちは、ドリアンを幼王として擁立しようとするアストリアスらに接触。ひとまずアストリアスにドリアンを託します。ヤガでは一連の騒動が終息に向かい、スカールらはスーティのもとに戻ろうとしますが、彼がゴーラにいることを知り、急ぎ追跡の旅へ。一方グインはワルスタットを解放。アクテ夫人やリギア、マリウスも助け出され、ディモスが異常な精神状態であることを知り、パロへ向かうことになります。
この、大きな流れの中で、沿海州諸国はパロ進駐を検討。ヴァラキアに身を寄せるヴァレリウスや、そこに合流したヨナは苦境に立ちます。また、ついにブランはカメロンの死の真相に触れ、ドライドン騎士団の面々ともども、イシュト憎しの感情に傾いてゆきます。
グインも廃墟に等しいパロに潜入。ワルスタット侯ディモスが、別人のように洗脳を受けているのを見、黒幕である『あの方』とも面会することになります。
大きな流れとして、沿海州およびケイロニアの対イシュト警戒討伐の流れと、竜王ヤンダル・ゾックの、全世界への魔力の跋扈に対する流れが出来てくるのでしょう。
『あの方』は人気キャラでしたし、どんな形でも再登場は嬉しかったはずなのですが…ううん。すごい違和感です。好きじゃないなあ、今の彼。彼の手の内にあるシルヴィア皇女への、グインの熱い想いのほうが、私はずっと好もしかったし、読みどころでしたね。次では、ワルスタットから助け出されたリギアとマリウスが、ケイロニアに赴くのでしょうか。
それにしても、グインが活躍すると、ぐっと物語が引き締まり、活気が出ますね。いい男だなあ。グイン。気は優しくて力持ち。うん。いい。
ところで、私はシルヴィアに、グインがまだ優しい思いを残していること、パリスが一途に思いを捧げ、それをグインが赦して理解していること、アウロラが、熱い熱い友情と優しさを彼女に向けているのが嬉しいです。確かに彼女は愚かだったし、しようもないところもあったでしょう。悪いところもある人です。でも、この揺すぶられ続けた、ある意味儚い人が、ほっと息をついて、ささやかな幸せを掴んでくれたらいいな、と願わずにいられません。
さぁ、2冊先まで借りてあるので、読まなくちゃ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
終わりそうで終わらない。ナリスの復活。ああ、早く終わってほしい。
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明るい方向に向かってると思う。
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なんか、書き方変えた?
ってぐらい、今回は読みやすかった
と言うか、元祖の雰囲気感が凄くあって楽しかった
まぁ、
グラチーの孫あやしだったり、
ブランのカメロン愛だったり、
グインのゴリゴリ活躍だったりで、
美味しいところてんこ盛りだったってのも有りますが
ほんと、スッキリ楽しめましたなぁ〜
あとがきで今後に展開聞かされると
次が早く読みたくて仕方ありません
あぁ〜、ナリス様〜(*´Д`*) -
2019/8/9購入
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グイン視点で物語を収束に。
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2019年5月ハヤカワ文庫JA刊。シリーズ145作目。グインが、半分も登場してくれているのが、良いです。ラストで、あっと驚く人が。まぁ、少し前からそういう話あったんですけどね。
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なんだかしばらくぶりのグインサーガですね。145巻です。
この巻に至って、130巻以来のヤガ篇が完結しました。ちょっと(かなり)長かったですね。その他、ワルスタットの話しも完結。この辺はまぁいいでしょう。
しかし冒頭のドリアンとスーティの話しは何だったんでしょう。わざわざあんなとこまで行きながら結局何も無し。しかもグラチウスがこんなに簡単に押さえつけられてしまって良いのかい。こいつこんな弱いヤツだった?このあたりはちょっと不満の残るストーリーです。イェライシャもそうですが、なんだか魔導師がずいぶん「人間」らしいのがちょっと、、、
一方、ワルスタットを立ったグインは廃墟となったクリスタルへ。ここのところはストーリーがどんどん進んで良い感じです。さすが主人公。 -
ヤガ編ひと段落
一気にスカールとブラン、ヨナはヴァラキアへ
ワルスタット城もぐいんのおかげで平定
スーティとそのご一行はドリアンと出会えて
こちらひと段落
そしてグインはパロへ
まぁ、目まぐるしくも一気に物語がひと段落して
新しい展開へ
あの方も出てきたし、
次が気になる終わり方!
楽しかった〜
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グイン144巻。
ドリアンはアストリアス一味に連れ去られ、丁重に扱わられる。ので、イシュトも容認。ゴーラに行った損。
城の陰謀はグインのもとで暴かれ、夫人と子供は救出される。ディモスがどうなってるのかクリスタルへ行かなければ。
ヤガを後にしたスカールたち、イシュトに会うため、ゴーラあたりへ。
そんなところだったような。もう返しちゃったので。
作者が残した世界観は明確(巻頭の地図ね)。増える登場人物、変わる世界情勢。
とうとう一人で書き続けるのかな。願わくば、この物語を収束させていただきたい。