アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー (ハヤカワ文庫JA)

制作 : S‐Fマガジン編集部 
  • 早川書房
3.88
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本棚登録 : 311
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150313838

作品紹介・あらすじ

史上初の3刷となったSFマガジン百合特集掲載作の他、陸秋槎、小川一水らの書き下ろし短篇を収録する世界初のアンソロジー誕生

感想・レビュー・書評

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  • Twitterで公式様から回ってきた情報が気になって気になって…読了しました。『百合SF』と括らなくても、SFファンなら普通に面白く読めるお話ばかり。もちろん、百合を扱った小説集としても面白いですが…。区分けするのはあまり意味がないかもしれませんね。

    気に入って、特に面白かったのは…。

    キミノスケープ 宮澤伊織さん
    四十九日恋文  森田季節さん
    彼岸花     伴名練さん
    月と怪物    南木義隆さん

    『月と怪物』『彼岸花』は他のお作も是非に読みたいです。『色のない緑』も良かったのですが、途中から、学術的に彼女たちの会話を、きちんと理解したくなってしまって…。そうすると途端に難しくなってしまいました。当たり前です。フィクションなのですから。まして私は機械工学もソフトウェアも、言語学もド素人。

    でも、思うのです。架空のありえないお話を、そこにいるように感じ、扱われている知識や、技術や、いろんな主人公の技能を、自分もたっぷりと理解し、共有し、体感するのがSFや冒険小説の醍醐味じゃないかって。その伝でいけば、このお作は最高。そして、ここに収められたお作はどれも秀逸でした。

    異色で、ものすごく怖かったけど印象的だったのは、『幽世知能』草野原々さん。いわゆる神隠しものの系譜に繋がるのでしょうが、怖い。すごく。ならば読み止めてしまえばいいのに、最後まで読まずにおれず…。湧き上がる怖さと憎しみに、読み終わった夜は、うなされました。

    オタク界隈で言われる『百合』って言葉に惑わされす、ぜひ小説のお好きな方なら読んで頂きたい。逆に『百合』という言葉に惹かれて手に取られた方には、ラブシーンは描かれてなくても、きっちり百合って成立してること、そして何より、SFって面白いんだ!という入り口になってもらえればと思います。

  • 百合目当てというより、伴名練さんと陸秋瑳さんの短編を目当てに手にしました。佳作ぞろいで当たりでした。伴名さんはややホラー気味、陸さんは言語研究などが難しいテーマ。最後の小川一水さんの短編が活劇風で楽しくよめました。お気に入りは、森田季節さんの「四十九日の恋文」。別れの日に向けて揺れ動く2人の表現力が楽しくも、切ない物語でした。

  • 百合SF、ってわざわざくくられないようになるといいな。たっぷりなアンソロジーでした。
    小川一水はいつもいい世界創るなぁ。
    ピロウトークが絵柄と併せてほんわかしました。

  • なんとなく購入。
    百合って定義もいつからこんな世間一般に定着するようになったんだろうなぁとか思いつつ。でも女の子二人が出てくれば百合って訳じゃないと思うんだけどな、と読み終わって思ったり。

    キミノスケープ
    これ、百合なのか?女性に限定しちゃうと反対に世界観が狭まりそう。個人的には生き残ったのが両生類とかでもAIとかでもいいと思うんだけどどうだろうか。

    幽世知能
    これも百合?なのか?
    同情で付き合うとかマウント取るために友人にするのはわかるけど、女性はシビアだから切るときは切ると思う。ましてやアレと…ねぇ?後女の子はなんだかんだ言ってきれいなモノが好きだから執着するならもっと…とか思ったりもする。

    四十九日恋文
    あの世との通信。ちょっと面白い。

    ピロートーク
    まくらさがし。パラレルワールドみたいな感じ。

    彼岸花
    耽美系百合って感じ。正統派だな〜と言う感想。

    月と怪物
    結局怪物は誰だったんだろう。お話としては面白かった。

    海の双翼
    映像化したら綺麗そう。
    個人的には語り部の方が可哀想で好きかも。

    色のない緑
    百合?なのかはわからないけどなんか好き。
    色のない緑がってフレーズは面白い。

    ツインスター・サイクロン・ランナウェイ
    恋愛に振り切ってるなぁ。二人の人間の関係性を書くという意味ではスゴイ恋愛小説。漁がなんだか楽しそう。

  •  表紙に踊るは百合SFアンソロジーなる文字。そして裏の内容紹介を読めば、目を惹くのは『ソ連百合』なるパワーワード。

    「これはネタに走りすぎだろ…」などと読む前まで思ってました。スミマセン…、早川書房さんと担当編集さんと収録作家の皆さんetc. いやはや、これはすごい!

     SFと一言で括ってはいるものの、収録作品の幅はかなり広い! 宇宙ものもあれば、言語SFあり、ファーストコンタクトもの、共感覚、人類消失、妖怪、意思情報のエネルギー化、霊界との交信、前世の記憶…。

     結構ハード目のSFもあれば、ソフトなものに変化球、果てはマンガの作品まで、本当に多種多様。ある意味SFの見本市でもあります。

     しかし、すごいのはそんなバラバラのSFたちがいずれも、誰かを想う気持ち、あるいは焦がれる気持ちを表現する上で、効果的に機能していること!

     SFと百合、一見何の関係性も脈絡もないジャンルがこんな化学反応を起こすとは…。

     企画された方が、これを狙ってやったかどうかは分かりませんが、とにもかくにも新しいジャンル、もしかすると文学の可能性を開いたアンソロジーかもしれません。

     現実の科学技術が進歩しても、SFというジャンルはそれすらも取り込み、さらに幅を広げ続けているように思います。

     そして百合というジャンルがSFとマッチした事実は、SFの幅の広さと懐の深さを、そしてSFというジャンルの可能性を改めて示したような、そんな気がします。

     大げさに書きすぎたかもしれませんが(苦笑)でも、それだけのことを考えさせてくれた、斬新で新鮮、そして上質なアンソロジーでした。

  • 『アステリズムに花束を』読了。
    世界初の"百合SFアンソロジー"という触れ込みの一冊。
    SFマガジン百合特集号掲載作のなかでは"不在の百合"を探求する意欲作、宮澤伊織「キミノスケープ」が好きかな。
    非収録作の中では"ソ連百合"として(僕の知らぬ間に)バズっていたという南木義隆「月と怪物」はイロモノどころではない完成度。
    本格派言語学SFとしてはもちろん百合としても申し分ない陸秋槎「色のない緑」が白眉。

  • 良い百合だった。
    彼岸花が、特に好き

  • 「色のない緑」と「幽世知能」が好き。

  • 女性どうし互いを思いやる気持ちが美しく描かれた良質なSF短編集。特に、陸秋槎「色のない緑」は、亡くなった親友との思い出話と人工知能による翻訳に対する議論から彼女が亡くなった真意が浮かび上がる不思議な展開がとても印象に残った。

  • ■表紙のシライシュウコのイラストがかわいいッ!
    ■でも中身の小説の方は……。「彼岸花」だけは本当に良かったけど、あとは僕には全然だったなぁ。ひとにお薦めできるアンソロジーとは残念ながら言えません。

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