探偵は絵にならない (ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
3.05
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本棚登録 : 354
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150314187

作品紹介・あらすじ

「匂いが消えた」と姿を消した彼女を追い、浜松に戻った失業ぎみの画家、蒼。仕事を探す彼の元には、奇妙な依頼が舞い込んで……

感想・レビュー・書評

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  • 題名に惹かれて図書館で予約、借り出し。
    内容は、よくある話し。
    彼女を探して故郷に戻って昔なじみの家に転がり込んで、あれこれの事件に当たる。
    小説にはよく有る設定だけど、主人公は絵が描けるだけで、金もアタマも腕力も無い。
    何も考えずに行き当たりばったりだが、何とか辿り着く(小説だからね)
    まあでも読書体験としては楽しめる。
    物語が複雑ではないのと登場人物のメリハリがきいている、何より緩い感じが良かった。浜松出身の人は地元感が出ていて楽しめるんじゃないかと思った。

    以下Amazonより-------------------
    黒猫シリーズの著者が故郷・浜松を舞台に描く連作ミステリ
    「故郷で生きていく俺は、想像できなかった」

    若くして評価を受けるも、すでに失業気味の画家・濱松蒼(はままつ・あお)。同棲していたフオンも「あなたの匂い(アロマ)が消えた」と言い残して家を出て行ってしまう。
    フオンを追いかけ二人の出身地・浜松に戻った蒼は、腐れ縁の友人でありアロマテラピストの小吹蘭都(おぶき・らんと)の住居に転がり込み、当座の仕事とフオンの行方を探す。
    だが蒼に持ち込まれるのは奇妙な依頼ばかりで……浜松まつり直前の故郷で、蒼は大切なものを取りもどすことができるのか?

  • この手の、一人の女を聖女のように扱って尊い存在としてひたすら追い求める、という構造の物語は感心できない。
    一人の女を聖女として扱うことは他の女をその他大勢として雑に扱うことで、実際に風俗嬢の描き方はとても雑になっている。なにより、大学までガリ勉して大学で出会った女と同棲を始めて結局生涯で女を3人くらいしか知ることがなかった中の下くらいのおじさん的なしみったれたみっともなさを感じてしまうのでしんどい。
    とはいえ「聖女」を最後まで登場させずに期待を煽って最後でバーンと出すのはとてもよかった。匂いとエロティシズムは結びつきやすいと思うので、濡れ場に匂いを絡めるのもよかった。あとはハッピーエンドでない苦味のある最後も悪くない。
    他方で、なんで復讐するん?という動機が決定的に足りない。そのせいで「聖女」が薄っぺらになってしまったのは残念。

  • 著者が浜松湖東高校出身で話の舞台が浜松で、神間智博君が森君は後輩だから読んでみて~って推薦してたから読んでみた。

    最初から最後まで浜松が舞台のハードボイルドだね。
    ハードボイルドといっても殺人や死体は出てこない。
    恋愛小説と言ってもいいくらい。

    映画の「探偵はBARにいる3」の小説化をしたのもこの著者。

    私は2012年1月に 東直己著 「探偵はバーにいる」 も読んでるけどあまり良い印象はない。

    私はハードボイルド系はあまり好みじゃないので、良かったよ~とはならなかった。
    還暦過ぎたおっさんがハードボイルドって事もないしね。

    まあ、浜松の人で若い男性なら読んでみてもイイかも。
    あ、いやいや、浜松出身の作家さんなんてなかなか居ないから、是非読んでみてください。(笑)

  • 家を出た恋人を追って、故郷に帰ってきた売れない画家。仕事と彼女の行方を探すうちに行き当たる数々の謎を描いた連作ミステリ。アロマテラピーの要素も優雅さを加えています。
    主人公がなんだかぐだぐだと不甲斐ないのですが(苦笑)。なんだか憎めません。でも彼女が出ていったのって愛想つかされただけなんじゃないの? って思ってたら……まだまだ読みが足りませんでした。全体的に緩やかな日常の謎の物語だったけれど、ラストはなかなかに苛烈。まさかあの人だったとは。

  • 「あなたのアロマが消えた」と言い残し、人気が下火となった画家の蒼の元を去った恋人のフオン。後に届いた指輪の消印から彼女の行き先を知り、彼女を探しに東京から故郷の浜松へ帰った蒼。彼女は何処にいるのか…何故互いの故郷の浜松へ戻ったのか?
    あらすじを読むと繊細で感傷的な話かなと勝手に思ってたけど思いの外ハードボイルド、面白かった
    腐れ縁のアロマテラピスト、蘭都との掛け合いが良かったのでもっと二人のバディも読みたかった
    斜に構えた性格の蒼だけど、芸術描写の説明はやはりというか繊細で綺麗、その対比が際立った印象
    作家さんの故郷でもあるとのことで、場所場所のリアリティをすごく感じた

  • 浜松出身の作家が生まれ育った浜松を舞台にして描くハードボイルド小説。地元の人間にとってはよく知る地名や場所がたくさん出てきて場面がリアルに浮かんできてより楽しんで読める。そうでなくても、デビュー作以降パッとせず、別れを告げられた恋人を追って郷里に戻ってきた若い画家と、幼馴染の調香師のコンビのやりとりにたまらない魅力を感じる一冊。

  • 森先生の作品は今作が初めて。あとで読もうと思ってたんだけど、ツイッターの後日談送ってもらえるキャンペーン見たら先に読んでしまった(*^▽^*)探偵役の画家、蒼先生と、アロマテラピストの蘭都のバディ物かと思って読んだら全然そんなことなかった笑 全5篇の中の最後の話で、消えたフオンがどんな目的で浜松に帰ったのかどんどん伏線を回収していくところが好き。静岡出身の人は倍楽しめると思います。私はわからなかった笑 夜中にアロマ焚いてピクルスを摘みたくなる作品

  •  香りの記憶と過去の記憶を見つめ返す物語。
     蒼と同じく、アロマってそんな?って思ってた節もあったけど、モノ・コトと記憶のつながりってやっぱり深いんだなあって。特に3話目の絵が世界とつながる切符のような役割を果たすっていうのが、印象深かった。
     ハードボイルド調なのに、時々蒼が変なボケ方(?!)をするので、時々笑ってしまったり。周りの人たちも怪しくも個性的な人が多く。きっと香りをたどれば2人はまた出会えると信じよう。

  • 蒼と蘭都の掛け合いが絶妙で、蒼の皮肉の効いたジョークが面白かったです。
    ただ、良くも悪くも浜松民にしか分からないだろうな…と思う部分が多々あったり、遠州弁のぎこちなさはあったように感じました。
    蘭都の"大人ってね、君が思うほどオトナなわけじゃないんだよ"というセリフに、自分の経験からもとても共感できました。

  • 浜松が舞台の小説。
    なんだか遠州弁の書き方に違和感があるんだよな〜!思っていたら、後書きを読んでちょっと納得。両親が浜松出身じゃないのか。
    あとがきで、これはハードボイルドだったのだと知った。

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著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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