そいねドリーマー (ハヤカワ文庫 JA ミ 17-6)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 160
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150314651

作品紹介・あらすじ

不眠症の女子高生・帆影沙耶は金春ひつじと夢の中で恋人として出逢う――人の夢を侵食する睡獣との戦いを描いた、添い寝百合SF

感想・レビュー・書評

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  • 色々忘れた頃に読み直したら、これ最初に思ってたのと全然違う話だったんでは、て思えてきて面白かった。

    最初はちょっとスリープウォーカーまわりがむずがゆく感じたけど、途中から良い意味で様子がおかしくなってきて、わりと唐突だけど楽しかったな、楽しく浅瀬で遊んでいたら沖に流されていて帰れないような手触りがけっこうハラハラしたな、
    くらいで読み終わったのが、
    2回目で、これ全部ひつじがキャリアか睡獣かだったことが原因で、山羊の男が警告した通りに夢と現実が裏返った・なんなら沙耶が夢の中で追いかけたり「なぜ置いていったの」言われたりしてた相手も何回か裏返ってきたひつじだったんじゃないの、
    というか何なら今までの裏返しは全部この二人がやってたかもしれないな、
    まで妄想して面白かった。

  • 表紙に惹かれて本を買いましたが、内容も物凄く面白く買って良かったなと思っています!

    夢がテーマの作品なので作中で頻繁に夢の描写が出てくるのですが、それが実際に夢に見そうだなというリアルさと、読んでいてわくわくするような物語的ファンタジーさが融合していて、凄く読ませる文章だなぁと思いました。
    初めの方は章の導入の1、2文を読むだけで「あ、これは夢の中の出来事だな」と思えたのが、後半になるにつれて読者側も登場人物と同じく、すぐに夢の話なのか現の話なのか判断するのが難しくなっていく所も、物語に没入できて良かったです。

    あとはなんといっても沙耶とひつじの関係性が良いです!!
    夢の中でだけは恋人として一緒にいられるのに、現実に戻った時には愛しい気持ちが泡のように消えてしまって、気まずさだけが残っている…
    沙耶の戸惑いとひつじが拗ねる気持ち、どちらもめちゃくちゃ伝わってくるのですが、全然噛み合わない二人の気持ちにゔゔゔ…なんでぇ…?となりながら読みました…(まあ沙耶が困惑するのも、自分の気持ちを言わないひつじの事を沙耶が慮る事ができないのもそりゃ当たり前だよな…とも思うのですが…)
    少しずつ、本当に少しずつですが沙耶がひつじに歩み寄っていく所が良かったです。
    ひつじ…良かったね…

    他の主要メンバーの蘭、翠、カエデとのやり取りもめっちゃ良かったです!
    沙耶とひつじを迎えに行かないと!って3人娘が思っている所、確かな絆を感じてジーンとなりました。

    結局、ひつじの正体は人じゃないって事なんでしょうか…?睡獣…?全ては沙耶をひとりじめするためにひつじが仕組んだ事だった…とか…?
    こういう風に私は思っているのですが、答えが知りたいので続編欲しいです…!

  • 不眠症の沙耶は誰相手でも眠らせられる金春ひつじと添い寝し、夢の中で恋人として出逢った。眠ると現れる〈ナイトランド〉を舞台に5人の女子高生が人の精神に取り憑く”睡獣”と闘う百合小説。沙耶とひつじの距離が縮まるごとにキュンキュンとしながら、彼女たちの微睡みに癒やされまくりました。

  • 不眠症の高校生・帆影沙耶は、ある日金春ひつじと一緒に横になると眠れることが分かった。ひつじはどんな相手でも眠らせられる女子で…。眠ると現れる〈ナイトランド〉を舞台に、5人の女子高生たちが人の精神に取り憑く”睡獣”と闘う百合作品。『女の子たちが添い寝して一緒に夢の世界にダイブ』という設定がとても素敵。夢の中では恋人同士の沙耶とひつじが現実世界ではよそよそしい、けど次第に打ち解けていって…という展開に心がときめきます。そんな二人の行く末が気になるエンディングシーンですが、とても綺麗で良い終わり方と感じました。

  • 面白かったのと読みやすい文体だったのとで届いてすぐ一気に読んでしまいました。夢と現実、それぞれの場面転換が回を増すごとに複雑になっていく様に引き込まれます。
    そして女の子たちがそれぞれ魅力的です!

  • 穏やかな気持ちになれる作品。文章が眠たくなってしまう位ふんわりと書かれていて、それでいて夢の中の世界を表現できているから読んでて楽しかった。

  • 個性を持った少女たちのやりとりが可愛くて、柔らかな萌を感じた。設定も面白くてこの世界観を映像化してほしいと思った。結末を読者に委ねてる感じがした。嫌いではないが、もっとすっきりとした結末を見たかったようにも思う。

  • 最後はもうちょっとすっきり終わらせてほしかったな。

  • ジャケ読み。久しぶりにジャケ読み。でも安直な設定なのに、すぐ飽きるかと思ったら、結構最後まで楽しめた。少女たちのしぐさを表現されているのがよい。なぜか小説っていいな、って思わされた。

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著者プロフィール

小説家。代表作に『裏世界ピクニック』(ハヤカワ文庫JA)、『そいねドリーマー』(早川書房)など

「2019年 『迷宮キングダム 特殊部隊SASのおっさんの異世界ダンジョンサバイバルマニュアル!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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