- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150315375
作品紹介・あらすじ
文化人類学、SF、バーチャルアイドル――《信仰》をテーマに繋がる柴田勝家の真骨頂。「クランツマンの秘仏」ほか全7篇の短篇集
感想・レビュー・書評
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宗教とか生と死とに関連するSF短編集。
「火星環境における宗教性原虫の適応と分布」は宗教の伝播を原虫に繁殖になぞらえて論じています。固い文章でもっともらしく書いていますが、こういった遊びがいかにもSFです。
表題作である「走馬灯のセトリは考えておいて」は、ライフログや日記などから、死後にその人の人格(もしくは人格を模倣するもの)をAIとして残せるようになった世界を描いています。死後に人格が残るお話はほかにもいろいろあるし、いつか実現しそうな技術ですが、現実としてはどうなんだろうとか思ってしまいます。でも作家死後にAIが続きを書いてくれるとかはいいかもと思ってしまったり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最新科学技術と人々の繋がり、想いが描かれていくような短編集。噛み合わせの悪そうな題材がどこまでもエモい。バランス感覚が本当にすごい。
表題作は死後データベース化される世界でのVtuberのリバイバル。タイトルやばない? -
「絶滅の作法」と「走馬灯のセトリは考えておいて」が出色。
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913-S
新着図書コーナー -
絶滅の作法は面白かった
表題作について
面白かった。解説も含めて、アバターを被ったアイドルであるブイチューバー、また一般のアイドル、推し活について考えを深めることになった。50年後はどうなるんだろう。 -
SF短編集。いずれの短編も良いが、特に表題作が面白かった。文化人類学とオタクカルチャーを掛け合わせることで、死者と生者の境を取り払うビジョンが素晴らしい。Vtuberやアイマスに造詣が深い作者がノリノリで書いているのが伝わる「いま」のSF。
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そこで一つの名前を手に入れる
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Vtuberを題材にした文学や議論もかなり増えてきて、技術も日進月歩。もはやSFとの境目が曖昧になってきたけど、やっぱり魂の所在についてはずっと考えてしまう。全部同じ人が書いてんの?ってなるくらい雰囲気がバラエティ豊かで面白い。表題作と届木ウカさんの解説目当てだったけど、クランツマンの秘仏が骨太でかなり刺さった。仏像、大好きだからな。
著者プロフィール
柴田勝家の作品





