- 早川書房 (2023年11月21日発売)
本棚登録 : 466人
感想 : 22件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784150315627
作品紹介・あらすじ
妊娠を義務付けられた女性が男たちを「食べる」世界を描く表題作や単行本未収録作等、今を反映し性と人間に鋭く切り込む全6篇!
みんなの感想まとめ
妊娠を義務付けられた女性が男性を「食べる」という衝撃的な設定を持つ短編集は、SFと性の視点から人間の本質に迫ります。著者は、女性としての苦しみや不自由さ、またそれに伴う感情の揺れ動きを巧みに描写してお...
感想・レビュー・書評
-
SFと性の差を交えた物語たち。
女であることで妊娠や、差別、不自由な環境や弱さや辛さが詰め込まれてありえない世界観なのにこんなにも感情を揺さぶられるのかとドキドキしながら読み進めた。
少々グロテスクな場面もあるけどそれがよりリアルに感じて、「To the Moon」はお互いを好いていることを純粋に感じ合っているんだなって、悲しくも温まる話だった。
この方は女性を題材とした作品が多いので、また見つけて読んでみよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
性と人間のありようをテーマとしたSF短編集。全6篇を収録。
読み終えて、この作品は女性にしか書けないだろうと思い至った。
収録されている作品はどれも、凄惨で生々しい描写が多く、読んでいて苦しいと感じる場面がいくつもあった。たしかに残酷な世界の中でこそ映える美しさもあるのかもしれないが、少しグロテスクな面が押し出され過ぎなようにも思う。
性というものに寛容になろう・理解を示そうという風潮になってきた世の中だからこそ、この本に強烈に惹かれ、私は書店で手に取ってしまったのかもしれない。
私は男性だが、女性として生まれていたのなら、この作品をどう感じていたのだろうか。読む人物の性の認識によって、写り方を変える作品だと感じた。 -
「原始、女は太陽であった」平塚らいてうの言葉に肉づけを行ったような短編集。
「女が男を喰っている」という発想。肉体的にはそうであっても、観念的には受け付けられてこなかった。斬新だな、と思ってしまった。実際そうなのに。
「男女平等」ってはなから無理なのでは?違う染色体同士なのだし「みんなちがって みんないい」をどこまで想像力を持って解釈できるか?の闘争。勿論、無理だからと投げ捨てることは建前上出来ないにしても。 -
僕たちが生きている世界とは異なる世界、でもひょっとしたらありうる世界。
かなり心が揺さぶられる。
簡単なパッピーエンドは許されない厳しい現実があって、僕達は何とか納得できる正解を出そうと足掻いている。
-
性についてのSF短編集。
バースデーはちょうど良いSF具合でリアルに感じた。身体を売ることは設定が良かった。哀愁漂う雰囲気の中で主人公の力強さが光ってた。
どの作品も生々しい。
※ほんタメ!より -
衝撃的な短編集。
6篇全てに心が揺さぶられた。
女は妊娠を義務付けられ、そのために餌として男を食べる必要がある表題作。
夏休みが明けると、親友の性別が変わっていた『バースデー』
人間を辞めて月人化した親友と再会する『To the moon』
新種の人類を生み出すため母親役になる『幻胎』
表題作と同じ世界の男側が描かれる『エイジ』
体を売り渡し、自らをサイボーグ化する『身体を売ること』
“性”と“生”が入り交じる、ダークで生々しい設定の数々に戦慄した。
それでも、彼女たちに共鳴する部分もあって不意に泣けたりするから恐ろしい。 -
ディストピアで女性にしか書けない物語
-
「身体を売ること」がお気に入り。
-
-
恐竜のような鱗に覆われた女たちと彼女たちに食べられる男という衝撃的な『ピュア』や全身の染色体を書き換えて男になった親友との関係性に主人公が思い悩む『バースデー』など性と人間のありようが如実に描かれたSF短編が6編収録されていて、どの作品も性的描写やグロ描写が過激だったけどそれを遥かに上回る一途な恋愛模様を見届けたいと思っている自分がいた。
-
フェミニズム文学ではなかった。
全体的に何だかモヤモヤするのだけど、解説が上手いことそのモヤりを言語化してくれていました。必ず解説まで読んだほうがいいと思います。
性を描いたというなら確かにそうなのだけど、抑圧された女性や女性性への怒りが強くてちょっとしんどい。
まあフェミニズム文学ではないのでね。 -
心臓にくる。はっとしてきゅっとなる。
-
性と女がテーマのSF短編集。
エロやグロの描写がこそこそあるので、苦手な方は注意。
どの話も設定がおもしろかったが、表題作の『ピュア』と、対になる『エイジ』が一番心に残った。 -
性に対するディストピアSFで、現実世界に蔓延る空気感に対する強烈なアンチテーゼのメッセージを受け取った気がする。性別、格差、多様性、暴力、倫理をグロテスクにSFの世界観で表現した本作は、表現が適切ではない気がするが、とても面白くて読み応えがあった。
-
佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD05106150 -
村田沙耶香さんが好きならこの作家さんも好きなんだと思う
世界観が面白かった
著者プロフィール
小野美由紀の作品
