機工審査官テオ・アルベールと永久機関の夢 (ハヤカワ文庫JA)

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  • 早川書房 (2023年12月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784150315634

作品紹介・あらすじ

18世紀、夢の動力、永久機関をめぐり発明詐欺が横行。処刑された父の汚名を雪ぐため、機工審査官テオは真の永久機関を追究するが。

感想・レビュー・書評

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  • 第13回アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作。
    (”大賞”ではなく”優秀賞”)

    時は18世紀。ノイエンブルク公国の司教区で、「”永久機関”の開発者には莫大な褒賞を与えると司教がぶち上げた為、それを目当てにした発明詐欺が横行する事態に。
    機工審査官として真贋を見極める任務を担うテオは、かつて父親が発明詐欺の濡れ衣を着せられ、火刑に処されたという哀しい過去を引きずっていて・・・。

    近世ヨーロッパが舞台の工学系ミステリ。
    何だかマニア受けしそうな異色作(意欲作とも)ではあるのですが、そうですね・・「アガサ・クリスティー賞」にしては、ミステリとして弱いかなー・・という印象です。
    まず題材が「永久機関」(外部からエネルギーを与えなくても仕事を永久にし続ける装置)というのがマニアックというか、動力系に興味がある方は楽しめると思うのですが、その辺無知無知な私は、機工の説明部分はつい流し読みになってしまいました。

    謎解き要素としては、発明詐欺集団の追及と、父の冤罪を晴らす為の真相を追う流れで、ストーリー展開的には地味ではありますが、終盤の思わぬ”仕掛け”は面白かったですし、終わり方もハッピーで読後感は良かったです。

    あと、キャラクター造形はなかなか良くて、特にアルベール家の三兄弟のキャラが魅力的でしたね~・・
    ワイルドだけど茶目っ気もある長男・レオン。
    機工オタクでシニカルな次男・テオ。
    周囲を魅了する天使(いや、小悪魔かもw)のような三”男”・リュカ。
    ・・と、それぞれ”いい味”が出ているのですが、個人的にはリュカが最強だと思いましたw。

    ということで、近世ヨーロッパの雰囲気と工学系マニアックミステリの異色タッグを楽しませて頂きました~。
    個人的には、この雰囲気だったら(司教とか異端審問官とか出てくるので)題材が永久機関ではなく錬金術とかだったらミステリと相性良かったかも?とふと思った次第です~(単に自分の趣味嗜好やん( ゚д゚)ハッ!)。

  • 面白い作品
    ただ宗教色を感じる世界観は好みではないかな…
    知的好奇心として永久機関の図が網羅されていると嬉しいかも

  • キャラ設定だけはだいぶ欲張ってた

  • 第13回アガサ・クリスティー賞優秀賞受賞作。

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