アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

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  • 早川書房 (2025年1月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784150315863

作品紹介・あらすじ

対ジャム戦略のためクーリィ准将は特殊戦にアグレッサー部隊を新設。雪風も参加し、地球連合軍の戦闘機との模擬戦に臨むが……。

みんなの感想まとめ

戦闘と人間関係の複雑さが描かれる本作では、敵であるジャムとの新たな関係構築がテーマとして浮かび上がります。主人公たちが直面するアンビバレンツな状況は、戦闘機雪風と人間との絆を深めることで、今後の展開に...

感想・レビュー・書評

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  • ジャムを殲滅したいのか、FAF存続のために残って欲しいのか。アンビバレンツ。そういえばブッカー少佐も、雪風との関係のようなものをジャムとの間にも構築できるかもと言っていたっけ。人間を意識するようになったジャムとの、今後はコミュニケーションが重要となってくるのか。 そんな中、新キャラの田村大尉。零が丸くなってきた分、過激度がより際立つが、今後のジャムとの戦いにどう関わるかが楽しみ。

  • よく続くよなぁ、神林長平。雪風第一作を読んだのが、二十歳のころ。それから読み続けて、還暦過ぎても新作が読めるとはね。

  • タイトルのアグレッサー(仮想敵、侵略者)というアイデアがかっこいいし、雪風的。
    新キャラ田村伊歩がまたかっこいい。また続きが楽しみになった。

  • FAF軍ロンバート大佐の裏切りにより、ジャムは地球本星への侵攻を仕掛けた。追撃する雪風と深井零大尉、桂城彰少尉もまた、惑星フェアリィから地球の南極へと通じている空間ををくぐり抜け、南極で待っていたリン・ジャクソンに「観測」されることにより、辛くも認識戦における勝利を掴む。
    しかし、フェアリィ星へと帰還した雪風と乗員2名は、まるで何もかもが死滅したかのように異様なFAF基地を目撃することになる・・・

    この冒頭のエピソードは、結局は零と雪風の連携プレーによって事態を打破することにつながるのですが、まずこの下りが、最高にカッコいい!
    なぜそんな細かいところから話を始めるのかと言いますと、この「戦闘妖精・雪風」シリーズが難解になりすぎて手を離しつつある人にこそ、「アグレッサーズ」はお勧めしたい作品であるからです。

    ジャムが姿を消し、FAFの存在意義も同時に消えてしまった。しかし、特殊戦の実質的トップ・クーリィ准将は、ジャムは地球侵攻に成功していると考えている。だからこそ、FAFは存続させ続けなければならない。そのために。

    「・・・我々は、ジャムになる。」

    この言葉の真意は本編を読んでいただくこととして、まるでシリーズ初期に戻ったかのような、派手な航空戦が!丁々発止の謀略戦が!深井零をしてその能力に感嘆せしめざるを得ない、新たなるエースが!ドッカンドッカンと登場するんですよみなさん!面白くないわけないでしょ!
    もちろん、従来の「戦闘妖精・雪風」シリーズ最大の特徴である、言語SF・認識SFとしての骨格も十分に生かされています。雪風第2章開始、と言っても良いかもしれませんね。気のせいか、雪風もイキイキしてますし。
    既にハードカバーとして刊行されている次作も、最高に楽しみです!!

  • 面白かった。
    なんかこう未来が未来が見えているのかなって感じる。
    これから先の将来、我々とコンピューター(AI)との共生を考えている。

  • むちゃくちゃおもしろかった〜。

    "考えてみると、言葉が通じると、コンピュータも自分と同じように物事を考えていると錯覚しますね。人間同士でもそうだ。独り言を言い合っているだけかもしれないのに、言葉を使っているという、それだけで、互いに理解できていると錯覚する。"

  • 深井零と桂城少尉は今作ではたくさん雑談をしていた気がする。仲が良いとすら思えるけどそれはちょっと違うかなとも思うのは、フェアリィ星が戦場で彼らが軍人だからなのか、常に緊張感が漂っているのが他愛も無い会話からもなんだか伝わってくる。でも今まで彼らが見向きもしなかった"知ったことか、な他人"ではなくなってきているのかなと思う。『話が通じるのは気持ちがいいものだな』というのは零にしてはかなり褒めた言葉というか信頼度が高いことを強く感じられて良い表現だなと思った。

    『哲学的な死』の章での、専門性が高過ぎる機械知性から目的を奪うと活動を続けられなくなって身動きがとれなくなる(死ぬ)、機械知性は騙したり駆け引きすることはせずただ最適な方法を取るだけ、という話はかなり面白かった。天田少尉がここで掘り返されるとは思わなかった。シュレーディンガーの猫の話がわかりやすかっただけに脱出/認証の緊迫感が半端なかった、珍しく桂城少尉が焦っているのも余計に危機を感じさせた。ようやく本来の特殊戦に帰還した時の2人の様子がとても穏やかで驚いたような嬉しいような気持ちになった。手を振り返したり帰還を伝えたい人物がいるんだと。

    ブッカー先生と問題児2名とかエディスが陽キャ過ぎるとか束の間の落ち着きみたいなところもあったけど、なんと言っても田村伊歩大尉の圧倒的な暴力への信念には不安しかなかった。田村大尉の信念自体より、その暴力をぶつけられるのが特殊戦とジャムのどっちになるのかがかなり怖かった。ロンバート大佐が接触してきたのは(ちょっと忘れてたこともあって)かなり驚いたが、田村大尉はとっくに迷う段階を終わらせていて即答で『死ぬのはお前だ』を言えるのが凄かった。怖い人ではあるが暴力一色という訳ではなく、自分の暴力性に悩んだり自分が発揮したい<暴力>とはなんなのかを考えられるのが意外というよりも安心に近い気持ちになった。それに本人の信念がそうなだけで人柄自体は結構朗らかだったのがなんだか嬉しかった。飛燕に乗って鬼神の如く戦う姿も支給品のジャケットにエゲツない刺繍入れてウキウキで見せてくる姿もどっちも本当の田村伊歩なんだな。

    正直ジャムが今作の中で戦場に戻って来るとは思わなかったし、その暴かれた出現先が地球軍だったのも驚いた。ジャムが言葉で人間を理解・攻撃してきているというのをずっとやってきている中で、ジャーナリストのリン・ジャクスンがついに直接戦いに来たというのは激アツだった。活躍は次回以降になるみたいだけどすごく楽しみだ。
    ジャムはフェアリィ星に戻って来た、というかフェアリィ星にもまだいるということがわかったけど、アグレッサー部隊はこれからどうなるんだろう。ブッカー先生の政治の授業は正直難しくてわかりきれていないところがある。地球にジャムが侵入済みであること、地球の各国軍が関わり始めたことなど、フェアリィ星でジャムと交戦する以外のたたかいも始まりそうで増々読むのが難しくなる予感。でも振り落とされたくないぞ。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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