- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150400019
感想・レビュー・書評
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何回読んでも読むたびに感動‥っていうのは些か手垢がついたフレーズだが、この本はまさにそう。
面白みでは「怒りの葡萄」の方が好きだが、疲れている時、読みだすと聖書のような香りすら覚える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
旧約聖書のカインとアベルの確執、カインのエデンの東への逃亡の物語を題材に、親と兄弟、夫婦のそれぞれに蠢く愛と憎しみの葛藤、人生の悲哀をカリフォルニア州サリナス(著者自身の故郷)を舞台にした長編小説の開幕です。物語は、南北戦争(アメリカ市民戦争)に参戦したアダムの父サイラスに始まり、北軍勝利後の騎兵隊の徴募に応じたアダムとサリナスで農場経営に勤しむ弟チャ-ルズとの、憑かず離れずの複雑な関係が語られていきます。やがて、奔放な世界に生きる女キャシ-が登場したことで、波乱と混沌が予想される第二部へと続きます。
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「エデンの東(1)」ジョン・スタインベック著・野崎孝訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
276p ¥819 C0197 (2018.02.02読了)(2018.01.25借入)
本文は、新訳で読み、この本では、「作家と作品」のみ読みました。
スタインベックの祖父は、ドイツ北ライン地方の出身、母方は、アイルランド系移民です。
母方の祖父が、サミュエル・ハミルトンです。サミュエルの娘・オリーヴがスタインベックの母親です。『エデンの東』の登場人物です。
【目次】
まえがき パスカル・コビチへ
第一部
第一章~第十一章
作家と作品 野崎 孝
年表
●『エデンの東』(261頁)
『エデンの東』は、南北戦争から第一次大戦に至るアメリカ社会の変遷を背景に、自らの家系をからませながら、原罪意識からの人間解放を旧約聖書の物語に託して描こうとした雄大な物語である。
☆関連図書(既読)
「エデンの東(1)」ジョン・スタインベック著・土屋政雄訳、ハヤカワepi文庫、2008.01.25
「怒りの葡萄(上)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.09.10(1939年)
「怒りの葡萄(中)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.09.20
「怒りの葡萄(下)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.11.05
「二十日鼠と人間」スタインベック著・大門一男訳、新潮文庫、1953.10.10(1937年)
「真珠」スタインベック著・大門一男訳、角川文庫、1957.08.15(1947年)
(2018年2月6日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
美しくも厳しい大自然の営みが繰り返されるカリフォルニア州サリーナス。アダム・トラスクは、新生活を求めてこの地を訪れた。安寧な静穏を願いながらも、頑迷な父によって軍隊生活を強いられた彼は、除隊後も漫然と日々を送っていた。そんな折り、美貌の女性キャシーとめぐり合い、連れ立って新たな人生を踏み出す決意を固めるのだが…。南北戦争から第一次世界大戦までを背景に、人間に善悪、愛憎の葛藤を描く感動作。 -
請求記号・933/St/1
資料ID・310003507 -
業
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read:east of eden (John Ernst Steinbeck)
ジェームスディーン主演の映画として有名ですが、
映画は原作の終盤の一部分を元にしたもの。
原作はもっと壮大な物語となっています。
旧約聖書のケインとアベルの物語をモチーフに描かれたトラスク家の物語。 -
さて、これが、君に献呈するその箱だ。僕の持っているほとんど
すべてのものが中に入っているが、まだ一杯になってはいない。
苦悩も興奮も、この中に入っている。快、不快、よこしまな思いもあれば、殊勝な心掛けもあり----------考案の楽しみ、そこばくの絶望、
言うにいわれぬ創造の喜びも入っている。
それから、それらすべての上に、僕が君に対して抱いている
感謝と愛情の全部が入っている。
それでも、まだ、箱は一杯にはなっていない。(ジョン・スタインベックに)