エデンの東〈4〉 (ハヤカワ文庫NV)

制作 : John Steinbeck  野崎 孝 
  • 早川書房
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本棚登録 : 45
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150400040

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  • 「エデンの東(4)」ジョン・スタインベック著・野崎孝訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    400p ¥966 C0197 (2018.02.18読了)(2018.02.08借入)(2002.02.15/17刷)
    以下は、読書メモです。

    第4巻を読み始めました。
    第39章まで読み終わりました。
    トラスク家は、街に引っ越してゆきました。アロンとキャルはアブラの通っている学校に通い始めました。アロンはさっそくアブラにアプローチして夫婦気分のようです。
    リーは、本屋を始めようと、出ていったのですが、数日したら戻ってきてしまいました。トラスク家で生涯を終えるつもり…。
    アダムは、東部に新鮮な野菜がなくなる季節に暖かい西部から列車でレタスを送り込もうと試みますが、自然が味方せず、失敗に終わり多くの財産を失ってしまいました。それでもまだいくらかの資産は残ったので、めげてはいないようです。
    キャルは、母親のケイトを探し当て、アダムとの間に何があったのかも探り出しました。キャルが、博打場に入り込んでいたところを警察に捕まり、保釈後アダムにケイトのことを話しました。

    ピョンチャンオリンピックを見ていると、なかなか読書ができません。
    第45章まで読みました。半分まで来ました。
    ケイトは昔の悪事が露見するのを恐れて、悪事を知っている?エセルを部下のジョー・ヴァレリーに探させています。
    キャルは、お父さんの損失を取り返すために戦争で値上がりしている野菜の商売に手を出しています。手助けしているのは、ウィル・ハミルトンです。
    アロンは、レタス頭とからかわれるのが嫌で、サリーナスを離れたがっています。通常なら二年残っている高校?の課程を必死で勉強して、一年で済ませて、大学に入学してこの町を離れていきました。牧師になるための勉強をしているので、結婚する気はなさそうです。取り残されたアブラは、トラスク家によく顔を出しますが、アロンが牧師になるのは、反対です。

    第4巻を読み終わりました。
    アロンは、感謝祭の休暇を利用して帰省しました。トラスク家の人々とアブラは大喜びで出迎えました。
    アロンは、大学を辞めて、アブラと農場で暮らすことを考えているようです。キャルは、父への贈り物として野菜の高騰で儲けたお金を渡そうとしますが、受け取ってはもらえませんでした。
    アダムの愛は、兄のアロンに向いていると考えるキャルは、アロンに見せたいものがあると誘い出しました。
    何かのショックを受けた17歳の少年が、18歳と偽って兵役に志願しサリーナスを離れました。
    ケイトは、病気が悪化してきていることを感じて、息子の一人に資産を残すことを遺言して、…。
    知らせを受けたアダムは、脳卒中で不自由な体になりました。少しずつ回復してきています。
    キャルとアブラは、急激に接近してゆきます。
    西欧での第一次大戦は、激しさを増してゆきます。そうした中で、戦死の知らせが、…。
    キャルは、すべての責任は自分にあると自分を責めています。兄の死、母の死?、父の脳卒中、…。
    リーは、死にそうなアダムにキャルがこれから生きながらえてゆくための一言を…。
    アダムは、「ティムシェル」と。
    はて、この言葉の意味は?
    映画『エデンの東』は、こんな長い話の最期のほうの部分だけだったんですね。結末がどんなだったのか覚えていないのが残念です。(2月18日)

    今日(2月19日)、1時過ぎにテレビで番組表を表示させたら、BSプレミアムで『エデンの東』を放映しているのが目に飛び込んできたので、頭10分ほどは見れなかったけど、残りは最後まで見ました。
    見たいなと思っていたところなので、グッドタイミングでした。
    アロンとキャルとアブラに焦点を当てた映画で、小説より分かりやすいかもしれません。
    料理人のリーは登場しませんでした。
    アロンも大学にはいかなかったですね。
    ケイトも死にませんでした。キャルが、大豆の先買いに投資する資金を借りたのは、ケイトからになっていました。ケイトの商売も淫売屋の経営ではなさそうですね。
    戦争が始まってから、ドイツ人への差別行為が行われる場面が出てきます、実際にあったことでしょうけれど、小説には出てきませんね。
    終わりの言葉は、「ティムシェル」ではありませんでした。
    最後の場面で、キャルとともにいたのは、映画では、アブラですが、小説では、リーでした。

    小説でも映画でも、印象に残ったのは、アブラの言葉で、アロンは、自分の理想とするアブラの像をアブラに押しつけて、現実のアブラを見てくれない、と言っているところです。
    恋愛ではよくあることなのでしょうけど、アブラは冷静ですね。
    映画では、アブラの両親は再婚になっていましたね。

    【目次】
    第四部
    第三十四章~第五十五章

    ●キャシーについて(76頁)
    あなたのお母さんは一つの謎です。他の人達とは違うと思うのですよ。お母さんには何かが欠けているんです。思いやりかもしれない。あるいは良心かもしれない。
    何が欲しかったのか、何を掴もうとしたものか、私にはさっぱり見当もつかないのです。お母さんは憎しみにあふれている人だった。しかし、なぜ憎いのか、何が憎いのかとなると私にはわからない。一つの謎ですよ。だが、あなたのお母さんの憎しみは健康な憎しみではなかった。カッと腹を立てるのではない。冷酷なんです。
    ●血統のせいではない(79頁)
    どんなことをやろうと、あなたのやることはあなたのせいなんですよ―あなたのお母さんのせいではありませんよ
    ●仕合せ(116頁)
    人間、ものを知らなきゃ知らねえほど、仕合せに暮らせるような気がするぜ
    ●架空の人間(176頁)
    あの人は架空の人間をつくり上げて、その人間に私の皮をかぶせているみたいなの。私はあんな女じゃない―ああいう作りものの女とは違うのよ
    ●timshel(232頁)
    「『ティムシェル』―『汝―することあるべし』」
    ●『マルクス・アウレリウスの瞑想録』(321頁)
    万物は一日の生命しか持たぬ。記憶するものも、記憶されるものも。
    ●女の子(376頁)
    女の子って男みたいにいろんなものを怖がらないんだと思うよ

    ☆関連図書(既読)
    「エデンの東(1)」ジョン・スタインベック著・土屋政雄訳、ハヤカワepi文庫、2008.01.25
    「エデンの東(1)」ジョン・スタインベック著・野崎孝訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    「エデンの東(2)」ジョン・スタインベック著・大橋健三郎訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    「エデンの東(3)」ジョン・スタインベック著・大橋健三郎訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    「愛と死と反逆と」草鹿宏著、集英社文庫、1977.09.20
    「怒りの葡萄(上)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.09.10(1939年)
    「怒りの葡萄(中)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.09.20
    「怒りの葡萄(下)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.11.05
    「二十日鼠と人間」スタインベック著・大門一男訳、新潮文庫、1953.10.10(1937年)
    「真珠」スタインベック著・大門一男訳、角川文庫、1957.08.15(1947年)
    (2018年2月19日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    アダムは子供たちに教育を受けさせるため、サリーナスの町なかへと居を移した。アロンとアブラの仲はいっそう深まり、弟キャルの胸には孤独感がつのってゆく。そんなある日、キャルは母の消息に接して驚愕する。だが、その秘密を知ったが故に、やがて自分が兄を悲惨な運命に追いやろうとは夢想だにしなかった…。『怒りの葡萄』で知られるノーベル賞作家が、原罪からの人間解放を旧約聖書の物語に託して描く畢生の大作。

  • 請求記号・933/St/4
    資料ID・310003509

  • 罪とはなにか。罪悪感とは。罪なんてものは、人間が作りだしたものに過ぎないとスタインベックは切って捨てる。

  • 生きる。誰のせいでもない、自分で生きる。すごくいいよ。「ティムシェル!」

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