スペイン要塞を撃滅せよ (ハヤカワ文庫 NV 58 海の男ホーンブロワーシリーズ 2)

  • 早川書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150400583

感想・レビュー・書評

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  • 予想外に面白かった。シリーズ一作目とは趣向が変わって、ホーンブロワーの先輩海尉ブッシュの視点で話は進む。彼らが乗り組んだ艦の常軌を逸した艦長の言動により、緊張感が高まる乗組員たち。そして艦長に起きる事故はミステリ小説のようだ。その後指令により艦が向かった島でのスペイン軍との戦い。ホーンブロワーの知恵と行動力で不利な情勢を一気に覆す。帰路での思いがけない戦い、いきなりの戦争終結によるホーンブロワー達の失業と困窮、そして・・という風に目まぐるしく色々起きる。だがホーンブロワーの活躍と共に、ブッシュの公正で爽やかな性格が彼らの固い友情をもたらしていくのが読んでいて実に楽しい。それにしても、水兵の強制徴募は酷すぎるな。

  • 後のホーンブロワー一家の大番頭というべきブッシュが登場。しっかり忘れていたのですが、最初はブッシュの方が上官だったのですね。しかし、この巻の終わりの方で、既に立場が逆転していきます。
    ところでこのシリーズは士官候補生としての任官の1794年から1821年の退官までをずっと追っていきます。その頃の歴史背景を簡単に言うと、
    イギリスでは産業革命が始まっています。ワットの蒸気機関は1765年です。蒸気船はシリーズの後半で出てきます。フランス革命は1789年に起こり、1803年からはナポレオン戦争といわれる15年にわたる戦争が開始されます。その前から英・仏は戦争状態にあり、1798年には有名なネルソン提督(英)によるナイルの戦いなどが行われています。
    一方アメリカは物語りに先立つこと約20年前に独立宣言を行い、1783年には独立戦争も終わっています。そういった歴史背景を元にかかれた作品です。
    そのうち年表でも作ってみましょう。

  • ブッシュ登場。最初は先任だったのにね。でもそれより大変なことが…。たしかに外洋に出ている船はいわば密室。まかり間違うと敵に遭う前に自滅しかねないんだなあ。

  • 第二段。

    帆船対帆船の砲撃シーンの迫力ったらもう‥!!
    興奮。アドレナリンがわくわくして読んでました。

    博士の異常な愛情じゃないけど、戦いってやっぱり血肉を感じてこそだよね。戦争はしないほうがいいのだけど、争う本能を人間が持っているのは事実なんだし。そこをいかに成仏っせるかが現代人であって。
    平和な国に生まれて、人間の本能である戦う感情を本で感じられるのはお幸せなことです。平和ゆえのことですわ。ありがたい。

    個人的に海軍軍人として働き場のない鬱屈した生活の描写の惨めさと平和だと生きていけない職業軍人のアンビバレンスがやるせない。

    2010-2-15-17読了

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  • Lieutenant Hornblower
    海の男ホーンブロワーシリーズ第2巻。原作第7巻。

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