- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150401740
感想・レビュー・書評
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ジョン・ル・カレを読まずして旅立つことはできないのだよ諸君
ただ、ひとつだけ告白しておこう
ずっとジョン・カレ・ルだと思っていたよ
バーモントか!
はい、スパイ小説の教科書と言っても過言ではない『寒い国から帰ってきたスパイ』です
1961年刊行でイギリスとアメリカの最優秀ミステリー賞を同時受賞した傑作であります
いやー、こっち側もいいですなぁ
巻末の解説にもありますがいわゆるスパイ小説というのは「超人的な能力の持ち主である主人公が、《手に汗握る危機一髪》的な事件で活躍する《神話》であった」のに対して本作は圧倒的なリアリズムを持ってスパイの世界を描いているんですな
そしてもちろん、それだけでは英米同時受賞なんてことにはならないわけで、とんでもないどんでん返しとスパイの世界を象徴するような結末が待っているわけです
いやー、ジョン・カレー・ルー(開き直った)おもろいわ!
スパイ小説、どっち側もおもろいわー! -
誰が真実を語り、誰が嘘をついているのか、信じる根拠も曖昧な諜報の暗く陰惨な世界。ベルリンの壁建設後の60年代初め、英国情報部員アレック・リーマスは、ある任務を託されるが、その任務自体に幾重もの巧詐があり、真の目的を完遂する為に利用され、騙され、操られ、偽情報を渡される。全て目的は手段を正当化するという原則に基づいた情報部のシナリオ通りだったと気付いた時は…
複雑な伏線が至る所に張られ、読了後に確認して合点させられる。 -
スパイものの古典かつ金字塔と言われる作品らしい。その手の『分野で一番』と言われる作品は読めるうちに読んでおきたい、と思って読んでみた。
ラスト30頁で見事に世界が反転する様は、ミステリーファンなら嬉しい騙され方でしょう。
ラストは切ないけど。
守りたいものを守るために、敢えて嵌めに行って失敗させる、という大変逆説的な作戦で、人間の心理として、こんな作戦がとれるものだろうか、と言う気もしたが、少なくとも撹乱戦法としては機能するような。 -
【しょうらいのゆめ】
〇〇7くみ やまどり ぶんこ
ぼくわ おとなになったら スパイに なりたいです。
スパイになって てきをだまして やっつけたいです。
どうしてかというと 气もちが いいです。
でも もっとなりたいのは 二じゅうスパイです。
二じゅうスパイは うそをついて みかたをだましています。かっこいいです。からです。
でも ほんとおに 一ばんなりたいのは、てきも みかたも 知らない ひみつの 二じゅうスパイです。このひとは てきも みかたも やっつけることができます。このひとは 一ばんつおいスパイだとぼくわ思う。 -
冷戦下、イギリスと東ドイツのスパイ小説。
騙しているのか騙されているのか、確かだと思えるものが何もない。焦燥感を煽るような文章ではないけど、不安で周りを窺いたくなっちゃうような落ち着かなさで、どっしり構えていることが出来ない。
小説を読んでいるだけでそうなのだから、実際に当時の情報部員は気が狂いそうにもなったんじゃないかと思う。
全容が見えたときは愕然とした。命懸けの作戦の、根底にある思想が恐ろしい。 -
ティンカー、テイラー…がものすごく面白かったので、(スマイリー三部作の一つと勘違いして)読み始めました。
確かに色々古いんだけれど、そんなこと関係なく面白い!!素晴らしいストーリーテリングや描写力。特に人物描写がすごい。どんな登場人物にも存在感がある。
著者が訴えたかったことは、今も全く改善されていないと残念ながら思うだけに、今の戦争を舞台とした著者の小説も読んでみたいと思った。
スマイリー、ギラムはほんの少し出てきます。
あと、後味は悪いです。 -
ハデな銃撃戦とかじゃなく、リアリティのあるジメジメした感じの諜報活動がスパイ小説としては新鮮なんじゃないか。
何回ひっくり返すんだってぐらいどんでん返しがあって、淡々と進むストーリーながら退屈しなかった。ただ突っ込むなら寒い国から帰ってねぇだろと。 -
アマプラで“ナイトマネージャ”を見終えて、手元にあったこの小説を読み始めた。
流石・・スパイ小説の古典、金字塔である。
冷戦当時のリアリティと60年代を思わせる「歴史の進行、弁証法の必然性」といった表現等に時代を感じる。全体を覆う暗いトーンは新たな流行だったのだろうか。
査問会以降は最後まで一気読み。作品中の論述、展開の面白さに引き込まれてしまった。
翻訳の一部に⁇と思わせる箇所もあるが、これは翻訳小説のあるある、気にはならない程度。
後で映画の方も見てみるつもりだ。
ジョン・ル・カレの作品






これがハードボイルドですよ
これがハードボイルドですよ
けど、辛いの嫌いなんだよなぁ…
けど、辛いの嫌いなんだよなぁ…
ほんとは嫁や娘は辛口がいいんだけどお父さんが辛いのダメだから妥協して中辛が真相
ごめんなさい、ちょっと見栄はっちゃいました
ほんとは嫁や娘は辛口がいいんだけどお父さんが辛いのダメだから妥協して中辛が真相
ごめんなさい、ちょっと見栄はっちゃいました