暗い森の少女 (ハヤカワ文庫 NV 189)

  • 早川書房
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150401894

感想・レビュー・書評

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  • 最初の本なので物足りないが、
    この本からソールにはまったので、
    中毒性すごい。

  • 大好きなスラッシャー映画『アリス・スイート・アリス』の雰囲気に似ているということで購入。読むのに時間がかかってしまったが、面白かった。ベスの人格が露になる洞窟内でのシーンが生々しくて恐ろしい。

  • モダンホラーの〝古典〟として評価を得ている1977年発表作。
    100年前、断崖に面した森の中で、実の父親に陵辱されて死んだ少女の怨念が、のちの世に新たな惨劇をもたらす。その犠牲となるのが、親の世代では無く〝同世代〟となる無垢な子どもたちという点が肝だろう。幸福な家庭を破滅させることで恨みを晴らす「少女」の捻れた狂気は、悲劇性よりも加虐的な面が強調されている。
    ストーリーは極めてシンプルで、崩壊していく家族の有り様をじっくりと描き、流麗とはいかないまでも筆力はある。繰り返される惨事に人々は為す術もなく、現状を受け入れざるを得ないという虚無感も表現されている。結果的に真相は明らかにされず、事件も解決しない。消化不良気味ではあるのだが、これもモダンホラー独自のスタンダードな幕引きと捉えれば腹も立たない。

  • 処女作である本書が発表されたのは1977年。40年以上前の作品です。
    あんまり古い作品だとしっくり来ない事もありますが、十分楽しめました。
    もっと怖いホラー、もっと残虐な作品、沢山あるけどこのくらいが丁度いい。
    ちょっと気になって調べてみましたが、映画化されていないようで意外でしたね。

  • 憑き物系のホラーである。名家に伝わる伝説と怨念が幼気な少女に降臨する。まさかそれはないよね、という展開にどんどん突き進んでいく上に、結果が別のところに被さるという絶望感。和製ホラーのフォーマットに懐かしさすら感じてきたのは終盤で、理に落ちると思っていた自分が浅はかでした。オチに至っては、あぁ、やはりホラーならそうだよね、という安心の結末。そこに理由を求めてはいけないし、爽快な謎解きも求めてはいけないし、決して決してミステリだとか思ってはいけない。ましてやハッピィ・エンドなど…。

  • 森から帰ってきた時、父・ジャックは記憶をなくし、次女・セーラは言葉をなくしていたーこの設定。怪奇小説だと言ってしまえばそれまでだけど。長女・エリザベスそっくりの肖像画を屋根裏部屋から出したことで、コンジャー家に伝わる伝説が蘇る。キャー。緘黙する妹の前で近隣の子供達を次々に陥れる長女も怖いが、設定が15年前になってるのが更に怖い。ラストの現代パートは救いがなかった。

  • 「子らをして我に来らしめよ」
    どっぷりホラーだよ~ 気色の悪いホラーだよ~(気持ちのいいホラーはないか…)でも、最後まで一気読みしてしまった 映像では見たくはないが、漫画だと読んでみたいかな
    全429P ちょうどいい厚さ これが600p越えだと気持ちが耐えられなかったかも

  • 呪いの正体は結局明らかにはならないのだが、
    終始不気味でこういう雰囲気を作り出せるのは独特なものがある。

    でも確かに身近な人がこんな急に豹変したら怖い。

  • 憑依もの。
    筋としてはたいしたことがないが、雰囲気がそれなりに良い。最後にいくにつれえぐい描写がでてきて、あまり気持ちが良いものではない。

  • ソールのデビュー作。それなりの覚悟はしていたけれども……参った。ちりちりとくる不安感、陰惨な展開、救いのない結末と後味の悪さ。

    でもこれがソールの基本形かつ持ち味でもあるわけで、読み続けるうちにそれがクセになるともこの時は露知らずw

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