ラット・トラップ (ハヤカワ文庫NV)

  • 早川書房 (1988年7月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784150405045

感想・レビュー・書評

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  • 冒険に憧れる凡庸な私は新・冒険スパイ小説ハンドブックを読んでクレイグ・トーマスを知る。そこには「ファイア・フォックス」の紹介が。高校生の時に読んでピンとこなかった記憶があるけれど、新たに見つけた古本屋さんでクレイグ・トーマス20冊格安セット発見!ここは新年早々冒険して(ちっちゃ!)購入したのだった。デビュー作の本書からもう一度挑戦してみることに。
    めっちゃ面白い!パニック映画全盛の76年発表の本書のテーマはハイジャック。表題はイギリスの対ハイジャック作戦のことを指す用語。とても処女作とは思えない重厚さで登場人物の心理描写がすごい。事故に不注意が重なって作戦に思わぬ支障が重なってくる状況での対策本部長や、追われるテロ犯人の追い詰めらる者の描写に心臓バクバク。苦いラストも渋い。BGMは同じく70年代の映画「エアポート’75」、「カプリコン1」のサントラ。う〜んピッタリ。やっぱり、高校生の時ってぼーっとしてたんだなぁ。今ならわかるよ。
    テロを生み出す社会情勢(パレスチナ問題や格差は今も続く)や、対策を講じてもそれをかいくぐる航空機への侵入、対策チームの心理的重圧など、どれも古びていないことにさらに驚く。パレスチナ問題や航空機事故なども重なっている今というタイミングにゾッとする。世界は恐怖に溢れている。

  •  そろそろクレイグ・トーマスにも手を出そうかということでチャレンジ。なんか読みにくいんだよなあ。文体がくどいのかな?
     ハイジャック犯が要求している交換要員に護送途中で逃げられる、という展開は結構おいしいと思うんだけど、なんかもの足りない。個人的な意見だけど、一番重要なパッカーとラティマーの交渉のところがごっそり抜けちゃってるから、緊張感が持続しないっていうのがあるんじゃないかな。せっかくラティマーの補佐官のブラッケンの妻が飛行機の中に残されてるんだから、「ダイハード」みたいな展開だってあっただろうに。
     ブラッケンとマクソンの確執はなんか肩すかしだし、シーボーンもラティマーに反抗的な割にはそれほど優秀なわけではないしで、なんか伏線も生かされてないし盛り上がりにも欠ける。作者はヒーローなんか登場しない、リアルなサスペンスを書こうとしたということなのかもしれないけど、もうちょっとサービスがあってもいいような気がする。別にノンフィクションが読みたいわけじゃないんだから。
     ただ、ジョアンの心理分析をするところは、ちょっと目新しかったかな。こういう理由で人を殺す奴が本当にいるかどうかは別にして。他のハイジャックものを読んだことないから何とも言えないけど、このジャンルじゃこれぐらいは常識なんだろうか?
     いろいろ文句も書いたけど、読んで損した、って程ではないんで、次に期待ってところ。

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