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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784150409098
感想・レビュー・書評
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国防長官が演説中に倒れて急死。しかし死因は謎のままなため、敏腕弁護士で娘のロビンとその友人の凄腕医師かつ研究者のジェレミーは真相を探ろうとする。しかし、謎に近づくにつれ、数々の障害があらわれる。その中で、2年前にツーサムの遺伝子研究所での国防長官の手術に気が付き、ジェレミーは単身研究所に乗り込む。
作者の処女作だそうで、それらしく辻褄が合っていない部分が多々有るため、そこら辺には極力目をつぶってレビューしたい。
第一の感想としては、ハヤカワ・ミステリのジャンルだから仕方がないとはいえ、アクション系なのね、ということ。もうちょっと理論と科学的事実に基づいた、落ち着いてじっくり、理詰めで最後に爽快な結末を期待していたが、完全に、ダン・ブラウン系だ。
生化学関係のところからいうと、レトロウイルスを注入して、即効性というのは相当無理があり、特に精神障害をきたす代謝疾患ということになると、お話とはいえ「2年の空白期間」がそれらしく思えるわけだが、これは最終的に覆る。
レッシュ・ナイハン症候群(実在の病気)など、かなり勉強して書かれているのは納得なものの、日本だったら患者と家族団体から大ブーイングな内容だわなあこれ。架空の病気にしておけばよかったのに。
あと、実験手法に関してはちょっと勉強不足。PCRからのアガロース電気泳動を、門外漢なのにエチジウムや青い色素(笑)をいれるところまでちゃんと書いていたのは偉いとしても、それを電子顕微鏡でみるというのはいかがなものか。また、「マイナス18度で細胞を保存」「液体窒素で最低でもマイナス30度にキープ」など、華氏かと思って計算したけどそうでもないらしく、訳のミスなのかな?まあ、華氏として-18度F(約-30℃)で細胞も大腸菌(ゲルに存在すると書かれている)も保存することはないので、取材ミスかな。
枝葉末節はおいておいて、ストーリーについては、ワトソンとクリックの次のもうひとりの影のノーベル賞受賞者ということになっているウォーターズが、研究分野から見ても、いい感じのマッド感である。ダン・ブラウン的のアリンガローサ司教的に、もうちょっと表舞台に出てきてほしかったし、遺伝子改変人間(または動物)の現物を出して描写してほしかったなあ。
また、追跡者が非常に正確に追いかけてくるのに、肝心なところですぐにヘマをして逃げられるわ殺されるわ、ヴィクターが倒れたら全く追ってこなくなるわと、ストーリーの練りが少々足らんのではないかというのはこの辺。
まあ色々書いたけど、実の所は何も考えずに読める系統の話です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遺伝子工学をめぐる陰謀が…イマイチだな。
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