高い砦 (ハヤカワ文庫NV)

  • 早川書房 (2006年1月6日発売)
3.63
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Amazon.co.jp ・本 (544ページ) / ISBN・EAN: 9784150411039

感想・レビュー・書評

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  • 「これぞ冒険小説!」

    ハイジャックによって南米アンデス山中に不時着を余儀なくされたオンボロ飛行機。ハイジャック犯は不時着と同時に命を落とすものの、乗客の中に紛れ込んでいた元大統領の命を狙って対抗勢力の魔の手が迫る。何も持たない素人集団は一体どうするのか?

    デズモンド・バグリイの中でも評価の高い作品だが読んでみて納得。冒険小説の醍醐味が凝縮されている!A.J.クィネルのクリーシーに代表されるワンマン・アーミーの活躍も冒険小説として爽快だが、本作のようなチームとしての戦いもまた魅力的である(ちなみにクリーシーは後々、チームとなっていくが)。特に本作は戦闘とは無縁の登場人物たちが知恵と勇気を振り絞って敵と戦う物語。暗い過去を持つ落ちぶれたパイロットを中心に、歴史学者、物理学者といった一見役には立たなそうな面々がいろいろな武器を開発して迫り来る敵に立ち向かおうとする。チームとして多過ぎず、少な過ぎず、そしてその微妙な能力に至るまで絶妙な配分がされている。そのあたりが読者の共感を呼んで、ますます物語に引き込まれる。

    何と言っても驚いたのは本作が1965年に書かれたというにも関わらず、2012年の現在でも全く魅力を失っていないことだ。確かに当時は東西冷戦の真っただ中。敵対関係は明白で冒険小説も最盛期であった。本作もベースとなっているのは西と東の対立である。しかし、それに自然という更なる脅威が加わり、その中で追う者、追われる者の応酬が繰り返され、一層の面白みを増す。

    そして最後の一捻りも忘れていない。まさかあの人が・・・といった怒涛の展開に最後まで一時も目が離せない。時代が変わってもいつまでも楽しめる名作。

  • 父に勧められて古い本を初めて読みました。
    個性的なキャラクターがそれぞれの持ち場持ち場で活躍します。

    慣れない言葉が多くて読むのに時間がかかりました。
    ジリ貧系の冒険小説です。

  • 故日本冒険協会会長・内藤陳さんオススメで読みたかったのに当時絶版で読めなかったんだよなぁ〜!メッチャお薦めです!

  • 再読。前回は25年近く前。いやあ格好いいな。男も女も。後半は読んでいてシビレっぱなしだった。とどめはあの有名なセリフ! いやー参りました。それに対して共産主義者共には相変わらず嫌悪感しか感じなかった。

  • 若い頃感動し、その後18年以上再読していない本を読み直しています。これもその一冊。
    最初は不安でした。
    時代も随分変わりました。私も若い頃よく読んでいた冒険小説に手を出す事も極めて稀になりました。もう、面白いと思わないのではないかと。
    でも杞憂でした。面白いものは今でも面白い。
    東西冷戦期の1965年に発表された小説ですから、共産主義すなわちち"悪の権化"と言う書き方で流石に古さは感じられます。また、原文なのか翻訳のせいなのか、文章、特に会話が妙に硬く感じられます。でもそれをカバーして余りあるストーリ-があります。軍隊を敵に回してしまった民間人の武器は奇抜ですし、並行して語られる決死の山越えはそれだけで一つの山岳小説の様です。
    そして何より、死に瀕した男たち、女たちの生き様が見事です。

    内藤陳さんの「読まずに死ねるか!」にも選ばれた一冊です。

  • 面白いとは聞いてたけど、想像以上に楽しめた。話は単純で、アンデス山中に墜落し生き残ったパイロットと乗客が、襲ってくる悪党と戦う話。中心人物であるパイロットに悲しい過去があったり乗客の1人と恋に落ちたりするのは定番だが、その他の客たちもそれぞれ個性的で人物像がしっかりしている。歴史学者が中世に使われた石弓や投石器を作るのは単純に楽しい。特に際立っていたのは、助けを求めて徒歩でアンデスの雪山を越えようとするミゲルとフォレスターの道行きだ。山岳小説かと思うほど真にせまっていて息を飲む。悪の描き方は単純だけど、そこは時代かな。

  • 母の勧めで。古い本。
    登場人物それぞれが活躍するのが良い。状況の描写からでは場面が少し想像しきれない部分もあったが(たぶん自分の読解力の問題)、壮大な冒険・戦いだった。特に氷山をゆくシーンがとてもよかった。

  • 冒険小説史上屈指の名作と書かれていたが、それ程の物か?
    デズモンド・バグリイと言えば、冒険小説の第一人者だけども、主人公達が努力して武器を作るのだが、少し安易ではないか?
    そんなに、簡単に作れるとは思えない。
    面白いのは、殆ど装備らしい装備もなく山を越えて行く話の部分は十分に面白かったが、敵との戦いで生き延びる為に、あの手この手で頑張るが、少し話が単調過ぎる気がした。
    ワクワクドキドキより、飽きが来てしまう。
    期待した程には、面白く無かった。残念。

  • 不時着した皆が助かるのか、どきどきしながら一気に読んだ。雪山を越えていく場面が壮絶すぎてどうしようかと。
    思わぬところで思わぬ人が死んでしまうので動揺したけど、ハッピーエンド?で良かった。

  • the・冒険小説といった感じでとても熱い。

  • 南米某国の飛行機がハイジャックされる。そこには亡命中の要人が乗っていた。

    彼を巡って共産勢力との激しい戦闘が展開する。
    乗客の中に科学者や歴史学者、元軍人などそれぞれの経験と知識で立ち向かう。

    ハリウッドのアクション映画のような展開です。

  • 6.2読了。これはいい。落ちたあと、DIYで闘うというアイデアが秀逸。戦闘から決死の登山、最後は戦闘機ファイトまででてきて、サービス満点。

  • 近代軍に弩や投石機で戦う物語と聞いて、喜び勇んで読んでみたけど、たしかにそれは本当だし話としては重要だったけど、それだけではなかった。

    それは冒険小説としてはほめられるべきなのだけど、私の趣味的には、ひたすらそれだけやっててほしかったです。それは話の筋が違うってか。
    冒険小説を読もうと思って読んだわけではないのだけど、久しぶりにこのジャンルの本を読んだ。昔、スパイものにはまっていて、ハヤカワや文春文庫のこういうのよく読んだなあと思った。
    でも、いつごろ読んでたっけ? と思い返してみると、高校生ぐらいのような気がする。20世紀後半の政治経済地理思想に関する知識は当時と段違いだから、今読んだらもっとも面白いかもしれない。
    それも悪くないな。

    この小説の初版は1974年らしいが、朝鮮戦争に従軍した主人公が、青年と中年のあいだぐらいで出てくるから、文中に根拠はないけど、40歳ぐらいだと思う。舞台は1970年ぐらいとみてよかろう。1970年の南米の架空の国を舞台にしている。
    この小説の中の政治世界は「芝居の書割」であって、突っ込んで考えてみてもしかたない。だけど、逆に、1970年当時のアメリカ人のノーマルな世界認識というのが現れているように思う。
    こういうの(ノーマルで通俗な世界認識)というのは、「あたりまえ」なので、構成に残らない。読み返してみようかというスパイものと合わせて、もしかして冷戦期の再構成になるかもしれない。

    もし今の時代を21世紀後半か22世紀前半の歴史学者が分析するだったら、ビジネス書とか、自己啓発本とか、そんなのを分析するのだろうなあ。

  • どうも表現が古いとおもったら、1974年の作品でした。
    冷戦まっただ中ですね。
    だとしたら、文中の表現も納得。

    アンデス山中で墜落した航空機に乗っている人たちが、
    生還するまでの話・・・と言ってしまったら身も蓋もないんですが、
    要するにそういうことです。
    ですが、無事生還するところまで描くのかとおもいきや、
    山中で、敵と戦う所で物語は終わってしまっています。
    まぁ、無事生還できるという所までは描ききっていますが、
    舞台が、寒々とした山というのは、こっちも寒くなりますね。

  • 冒険小説の名作として知られている作品です。
    今となっては時代を感じさせる部分もありますが、ほとんど何も持たない主人公たちが、待ち構える兵士たちと知恵を武器に戦う展開は面白かったです。

  • -

  •  高い城の男と間違えて買った
    特に後悔はしていない
     クロスボウというか、ボウガンは
    やっぱり
    強い

    攻撃ヘリだって撃墜できるしな

  •  冒険小説って言葉の響きは、必ずしもいいものではないのかもしれないって、最近思うようになってきた。なんか、マッチョな主人公が活躍する、ありがちなアメリカ映画のようで。荒唐無稽って言葉が頭に浮かんだりして。

     高い山に落ちた見ず知らずの男女のグループが助かろうと思って山を下りて、なぜか川の向こうにはマシンガンを持った連中が自分たちを殺そうと待ちかまえていて、で、戦う手段は何もない、って状況、どうする?

     たまたま中世の武器の研究家がいて、そのあたりにある廃材から武器を作って、現代の武器と戦うって話、それだけでもわくわくするくらいおもしろい。

     だけど、荒唐無稽なアメリカ映画になってないのは、ちゃんと理由がある。まだ読んでいない人には言えないんだけどね。

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著者プロフィール

1925年、大分県杵築に生まれる。現在、北九州予備校講師。

「1996年 『こうやって解くセンター現代文』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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