深海のYrr 〈中〉 (ハヤカワ文庫 NV シ 25-2)

著者 : フランク・シェッツィング 北川和代

• 早川書房 (2008年4月23日発売)

作品紹介・あらすじ

異変はさらに続いた。大規模な海底地滑りが発生、大津波が起きてヨーロッパ北部の都市は壊滅してしまう。この未曾有の事態を収拾すべく、ついにアメリカが立ち上がった。女性司令官ジューディス・リーのもとに、ヨハンソン、アナワクら優秀な科学者が世界中から集められ、異変の原因を探り始める。だがその矢先、フランスを襲った病原体が奇怪なカニの大群によってアメリカの大都市に運びこまれ、パニックを引き起こした。

感想・レビュー・書評

[溢れ出る涙さんの感想 · 2024年1月21日]

予想を超えてきた展開。知性とは何なのだろうか？

[cinejazz0906さんの感想 · 2020年4月20日]

深海からの脅威は、得体の知れぬ生命体の襲来だけにとどまらなかった。巨大な地滑が地殻変動を誘発、大津波が引き起こされてヨーロッパ北部の沿岸都市を壊滅させるに至る。インフラの破壊、バイオ感染、食料危機が地上の人間を襲う地球規模のディザスター（大惨事）を目前にして、アメリカ合衆国大統領は国家安全保障会議を招集。深海に潜む未知の生命体〝Yrr（イ－ル）〟の正体を突き止めるべく、世界の海洋科学者、地球外知的生命研究員らを総動員した想像を絶する戦いが始まる。人類の地球環境破壊に警鐘を促すドイツ版エンタテイメント。

[マタンさんの感想 · 2018年11月25日]

一部ある種の災害を彷彿とさせる
描写があります、一応ぼかしますが
それらにトラウマのある人の読書は
推奨しません。

ただ、そこがとてつもなくリアルな描写で
分からない人たちはおさまったからと言って
安堵してしまう…
でもね…

ついぞあらゆる場所で海の生き物が牙をむきます。
カニが病気を運びあらゆる場所で
パニックが巻き起こるのです。

どうやらそこにはある男が軍を去るきっかけとなった
とんでもない計画が絡んでいるようで…
これに関しては本当にえげつないです。
実現は現在はしていないものの
人間が愚かであり続ければ
やりかねないことでしょう。

アナワクも宿敵であるグレイウォルフも
心に抱えきれないほどの傷を持っていました。
本来は同じくクジラを愛するものでした。
だけれども宿敵はある件により
人間の所業を憎むようになったわけで…

どこまで人は勝手なんだろうねぇ。

[まじめがねさんの感想 · 2016年11月3日]

話が全く想像してなかった方向へ進んで行く。

ただ津波の描写・説明は5年前テレビでずっと流れていた内容に近いものが多く、読んでいて結構辛い気分になった。
（本書は2008年出版）

著者はアメリカをバカにしたいのだろうか？軍、特にリーとヴァンダービルトが滑稽すぎる。何れにしても進行方向が全く読めずワクワクするので早く下巻を読み始めたい。

[bandit250fさんの感想 · 2024年1月9日]

盛り上がって来ました！
遂に牙を剥く深海の知的生命体！
感想は下巻で！

[pginさんの感想 · 2023年8月24日]

これアナワクの帰郷編いるか？人間と自然の関わり合い、人と人との関わり合いという部分が、Yｒｒとのコンタクトにダブってくるんでしょうかねぇ。伏線じゃなかったらびっくりしますよ。
ヨハンセンの説は分かってても「マジかこのおっさん」と思ってしまったｗｗｗ　人間の仕業かどうかからの検証で知性体らしきものが仮定されただけで、真相は次巻へ。
なるほどメキシコ湾流ってそうやって止めるんか…。

[afukuziさんの感想 · 2023年8月6日]

＜上＞の感想にて「これから何が起こるか楽しみやね」と記載したが，まさかカタストロフが発生，さらにはNYを壊滅させるバイオ攻撃．いや，そこまでは期待してませんでしたって．誰が日本沈没と復活の日を一冊に纏めろっていいましたか．

イヌイットのスピリチュアルに比重が置かれつつあるようで，そこから想像される解答がどうしても陳腐なものでしかないから，若干不安はありますが，とりあえず今は面白いからそれで良し！

[resionさんの感想 · 2023年2月5日]

・海に関する描写が過剰に細かくて最高。津波発生のメカニズムとか。省いても物語の進行にはまったく問題なけど。
・大災害発生→科学者集結！　の流れ、最高にわくわくする。CIAからの招集はロマン。
・アメリカとヨーロッパ以外の研究者も呼んであげてよ...。
・キリスト教文化圏の人だけで深海知的生物と交渉するの、価値判断にだいぶバイアスかかりそう。
・終盤、「知性とは何か？」みたいな哲学的な問いまで深掘りされて楽しすぎる。
・クロウさんの配役はシガニー・ウィーバーで決まり。

[youyou1223さんの感想 · 2022年12月5日]

海からの攻撃はますます過激になっていく。
大陸棚がゴカイによってとうとう崩壊し、大津波がヨーロッパ沿岸地域を襲う。
海岸地域はほぼ壊滅状態に。そして海の上では大型タンカーまでもが沈没する。
いや～すごい展開やね。
もう目が離せないってのはこの事かと。
難しい専門用語の羅列に斜め読みする部分もあったりするけどそれぞれの登場人物の過去、生き方、悩み等々もすべてリアル感ありあり。
下巻まで一気読み必須。
https://ameblo.jp/harayou1223/entry-11332229453.html

[akahiraさんの感想 · 2021年3月5日]

話は一気に進むが、表現が細かすぎで読むのに一苦労。
面白くて次が気になるのだが、読むのに時間がかかって
イライラする。
イライラ>面白さとなって、イマイチ内容が頭に入ってこないという本であります。