沈黙のエクリプス (上) (ストレイン)

  • 早川書房
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150412616

作品紹介・あらすじ

皆既日蝕に騒然とするニューヨークで、滑走路上に突然、活動停止したジャンボ機に残された、乗員乗客の死体と巨大な棺。バイオテロかアウトブレイクか? CDC(疾病対策センター)は疫学者イーフリアムをリーダーとする特別チームを招集し、原因究明にあたるが……。

アカデミー賞監督ギレルモ・デル・トロが贈る、究極のエンターテインメント〈ストレイン〉三部作、始動!
※2009年に刊行された『ザ・ストレイン』の改題文庫版です。

感想・レビュー・書評

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  • "映画「パシフィック・リム」を見て、ますます好きになった監督ギレルモ・デル・トロさん。
    彼の小説ということで、シリーズを大人買いしました。
    なぞの飛行機事故から始まり、その事故から最初の夜を迎え、さらなる恐怖の帳が落ちる予兆が展開。
    続きが楽しみです。"

  • これは久々にゾッと鳥肌が立ちました。

    ヴァンパイア物と聞いて油断していたけど、これゾンビに近いよ(笑)
    まるで「バイオハザード」や「サイレントヒル」に出てきそう。
    もはやヴァンパイアというよりもクリーチャーですね、これは。

    着陸した飛行機に乗っていた乗客は、ほぼ全員死亡していた。
    数名が一命を取り留めたが、自分達に何が起こったのか分からない。
    目立った外傷はない、毒か、感染症か??

    死んだはずの娘が帰ってきたり、
    死人が街を徘徊していたり……想像するだけでオソロシイ。

    続きが楽しみ。

  • メキシコ出身でアカデミー賞監督「ギレルモ・デル・トロ」とアメリカの作家「チャック・ホーガン」の共著『沈黙のエクリプス(旧題:ザ・ストレイン、原題:The Strain)』を読みました。

    〈ストレイン〉三部作の第一作となる作品… 珍しくホラー色の強い作品です。

    -----story-------------
    歴史研究者の長年の夢がついに実現した。
    過去への時間旅行が可能となアカデミー賞監督「ギレルモ・デル・トロ」が贈る
    究極のエンターテインメント
    〈ストレイン〉三部作、始動!

    〈上〉
    皆既日蝕に騒然とするニューヨークで、滑走路上に突然、活動停止したジャンボ機に残された、乗員乗客の死体と巨大な棺。
    バイオテロかアウトブレイクか?
    CDC(疾病対策センター)は疫学者「イーフリアム」をリーダーとする特別チームを招集し、原因究明にあたるが……。
    アカデミー賞受賞監督「デル・トロ」がその奔放なアイディアを注ぎ込んだ、究極のエンターテインメント・シリーズ、ここに開幕!
    (「『ザ・ストレイン』改題文庫化)

    〈下〉
    沈黙したジャンボ機の四人の生存者は事件の記憶を失っていたものの、たちまち快復する。
    だが、自宅に戻った彼らに異変が起こり、「イーフリアム」らの懸命の努力もむなしく、禍々しい悪疫が街を襲う。
    ルーマニア生まれの老質店主、「セトラキアン教授」は、若き日の恐怖の体験とその後の生涯をかけた研究の内容を「イーフリアム」に告げ、協力を要請するが…。
    全米ベストセラーの傑作ノンストップ・サスペンス。
    -----------------------

    メディカル・サスペンスやウィルス・パニック風に幕を開け、目まぐるしく場面転換を繰り返しつつ、ハイスピードで進んで行くエンターテイメント作品でしたね、、、

    ホラー、SF、アクション等の様々なジャンルを織り交ぜた独特の世界観が愉しめました… グロテスクなシーンは苦手なので、想像力を封印しつつ淡々と読み進めました。

     ■ユセフ・サルデューの伝説
     ■はじまり
     ■着陸
     ■搭乗開始
     ■到着
     ■掩蔽(オカルテーション)
     ■覚醒
     ■動き
     ■第一夜
     ■夜明け
     ■老教授
     ■第二夜
     ■曝露
     ■増殖
     ■日光
     ■ねぐら
     ■氏族
     ■エピローグ
     ■訳者あとがき 大森望


    2010年9月28日、ベルリン発ニューヨーク行きボーイング777、リージス航空753便がJFK国際空港に着陸し、誘導路に進入した直後に外部との無線連絡を絶ち、照明を消し、すべての電気系統を落として誘導路上で沈黙… 管制官の呼びかけにも応答はなく、電気系統もすべて落ちたうえにすべての窓にシャッターが下り、扉も閉まっている、、、

    機体下部を焼き切り進入路を作ろうとした直後、翼の上の扉が開いた… 進入した緊急救助隊員が見たのは、座席に座ったまま死亡している210人の乗員・乗客だった。

    バイオテロやアウトブレイクの可能性への警戒から、CDC(疾病対策センター)の疫学者「イーフリアム(イーフ)・グッドウェザー」をリーダーとする特別チーム「カナリアプロジェクト」が召集される… チームを率いる「イーフ」は最愛の息子「ザック」と過ごす貴重な週末を切り上げて空港に急行し、機内のバイオハザード調査に入る、、、

    事件の原因究明にあたる「イーフ」はやがて、この悪疫がいくつもの家族を、そして社会秩序を引き裂き、猛烈な勢いで蔓延していくさまを目の当たりにする… それは同時に、太古の昔からこの地球に生きる、忌まわしい吸血鬼種族の復権を意味していた――

    吸血鬼ウイルスを寄生させてDNAを乗っ取り、人間の身体を変成させることにより猛烈な勢いでマンハッタンに拡大した吸血鬼たち… 「イーフ」は、部下の「ノーラ・マルティネス」や、大量のネズミが集団で街を去っていることから異常に気付いた害獣駆除業者「ヴァシーリ・フェット」、ナチの強制収容所で吸血鬼と遭遇して以来吸血鬼を仇敵と思い定めて生きてきた元ウィーン大学教授で質屋の店主「エイブラハム・セトラキアン」の協力を得ながら、銀の剣や純銀の無頭釘を装填したネイルガン、紫外線ランプを武器に吸血鬼の掃討を進めていく、、、

    「イーフ」たちは、幾度となく生命の危険に晒されながらも、少しずつ吸血鬼たちの掃討を進める… そして、彼らの巣窟がワールドトレードセンター跡地(グラウンド・ゼロ)の地下であることを突き止め、悪疫の原因となった吸血鬼の「マスター」を追い詰めるが、あと一歩のところで逃がしてしまう。

    「イーフ」は、吸血鬼の活動を全世界に知らしめるため、荒れ狂う吸血鬼の証拠映像を公開… というところで、次作へ続く、、、

    スリル溢れる展開で、一気に読んじゃいました、これから次作の『暗黒のメルトダウン』を読もうと思います。


    以下、主な登場人物です。

    「イーフリアム(イーフ)・グッドウェザー」
     CDC(疾病対策センター)所属の疫学者。カナリア・プロジェクトのリーダー。ケリーとザックの親権を係争中

    「ザカリー(ザック)」
     イーフの息子。11歳

    「ケリー」
     イーフの妻、別居中。小学校教師

    「マット・セイルズ」
     ケリーの同棲相手。シアーズの店長

    「エヴェレット・バーンズ」
     CDC局長

    「ノーラ・マルティネス」
     疫学者。イーフの部下

    「ジム・ケント」
     渉外担当。イーフの部下

    「エイブラハム・セトラキアン」
     ニッカーボッカー骨董質店主。元ウィーン大学教授(東欧文学および伝承を専門)

    「ドイル・レッドファーン」
     リージス航空パイロット

    「ゲイブリエル・ボリバル」
     ロックスター。リージス753便、ファーストクラスの乗客

    「ジョーン・ラス」
     カミンズ・ピーターズ&リリー法律事務所所属の弁護士。リージス753便、ビジネスクラスの乗客

    「ロジャー・ラス」
     ジョーンの夫。クルーム&フェアスタインの国際金融部に勤めるビジネスマン

    「ニーヴァ」
     ハイチ出身のラス家のベビーシッター

    「アンセル・バーバー」
     コンピュータープログラマー。リージス753便、エコノミークラスの乗客

    「アン・マリー」
     アンセルの妻

    「ベンジー」
     バーバー家の8歳の長男

    「ヘイリー」
     バーバー家の5歳の長女

    「エマ(エム)・ギルバートン」
     リージス753便の乗客、最年少12歳

    「ゲアリー・ギルバートン」
     エマの父

    「オーガスティン(ガス)・エリサルド」
     メキシコ系ギャング。18歳

    「クリスピン・エリザルディ」
     ガスの兄。ドラッグ中毒者

    「ヴァシーリ・フェット」
     ニューヨーク市有害生物駆除サービス課の仕事を請け負っている害獣駆除業者

    「エルドリッチ・パーマー」
     ストーン・ハートグループを率いる投資家。大富豪

    「ミスター・フィッツウィリアム」
     パーマーの資金援助を受けメディカルスクールを卒業アシスタント兼専属看護師。元アメリカ海兵隊

    「ユセフ・サルデュー」
     ポーランド貴族

  • 面白い!前半、F・P・ウィルスンのナイトワールドを髣髴とさせたけど、ヒタヒタと迫るパンデミックによる大崩壊を予感させる。下巻へGo!

  • パンズ・ラビリンスの監督が小説にも取り組んでいたとは知らなかった。読んでみればたしかに映画チック。ベタベタのB級ホラーなのだが、手垢のついた素材だけでここまで料理して読ませるのも職人芸。

  • 上巻読了。ドラマでの第4〜5話辺りの様子。ドラマの補完としても読んで良かったという感じ。まだまだ先は長く、この後に文庫本5冊控えてますもんね。かつてブラム・ストーカーを読んでワクワクした人にも、そうでない人にもお勧めの現代版「ドラキュラ」!超絶におもしろいですよ。

  • 始まりは物音ひとつない飛行機の大きな棺から始まり、さいごまで棺からが目の前に浮かびます

  • 起承転結で言えば、「承」まで。

    着陸した最新航空機が突然停止ということだけでも、
    かなりセンセーショナル。
    でも、そこからの展開が、さらに、センセーショナル
    なんですよねぇ。
    死んだはずの人物たちが、よみがえるなんてねぇ。

    上巻では、その死んだはずの人物たちがよみがえり、
    街が騒動に巻き込まれ始める当たりまでで終わりです。

  • 最初から謎だらけで、ゾンビものにしては、規模の大きい話。一気に読める。登場人物の個性が豊か。先が楽しみ。

  • 三部作の開幕。序盤から全く先の読めない展開が続く。そもそもホラーなのか、SFなのか、ミステリーなのか、国際謀略小説なのか…

    エイブラハムの過去、パーマーの狙いが気になる。

    まるでマイクル・クライトンかスティーヴン・キングの作品を読むかのよう。非常に面白い。このレベルを三部作の最後まで維持出来たら凄い。

    チャック・ホーガンも共著に名を連ねてるが、ハヤカワ文庫だとチャック・ホーガンの名前が小さい。ギレルモ・デル・トロがメインで書いたのかな。

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著者プロフィール

映画監督・脚本家・小説家。
1964年10月9日生まれ。メキシコ出身。
劇場長編監督デビュー『クロノス』(92)が各国の賞で高く評価され、97年の『ミミック』でハリウッド・デビューを果たした。『デビルズ・バックボーン』(01)、『ブレイド2』(02)を経て、念願だったマイク・ミニョーラの人気アメコミの映画化『ヘルボーイ』(04)を実現。映画はヒットを記録し、続編『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』(08)はスタジオをユニバーサルに移して製作。その間にスペインで製作した『パンズ・ラビリンス』(06)は、アカデミー賞脚本賞にノミネートされたほか、カンヌ国際映画祭など各国で高い評価を受けて気鋭の監督として国際的に広く認知されるように。07年にはペドロ・アルモドバルらとメキシコで製作会社「チャチャチャ(Cha-Cha-Cha)」を設立。『ロード・オブ・ザ・リング』の前日談にあたる大作『ホビット』シリーズでは脚本を手掛けた。10年『パシフィック・リム』で、久々に監督に復帰。14年にはチャック・ホーガンとの共著で発表した初の小説「ストレイン」シリーズ(09年)のテレビドラマ化が実現。本作に続き、今後は『Pinocchio』『ヘルボーイ3』『パシフィック・リム2』などの話題作が予定されている。

「2016年 『ギレルモ・デル・トロ クリムゾン・ピーク アート・オブ・ダークネス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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