パインズ―美しい地獄― (ハヤカワ文庫NV)

  • 早川書房 (2014年3月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784150413033

作品紹介・あらすじ

この町では尋常でない何かが起こっている。捜査官バークの生還可能性はゼロなのか?

みんなの感想まとめ

記憶を失った特別捜査官が、美しい町パインズで目を覚ますところから物語は始まります。主人公イーサンは、行方不明の同僚を捜索するために派遣されますが、事故に遭い、町の病院で目を覚ますと、外部との連絡が断た...

感想・レビュー・書評

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  • 行方不明になっていたシークレットサービス捜査官のエヴァンズとケイトを捜していた特別捜査官のイーサンバークは交通事故に遭い、負傷したが、命からがら事故現場から逃げ出す。
    偶然とどまった、ウェイワード・パインズの町の屋敷で、行方不明になっていたエヴァンズの死体をみつける。
    外部と連絡を取ろうとするが、意識を失い、ウェイワード・パインズの病院に入れられて、そこから出してもらえなくなってしまう。
    イーサンは外部の人間と全く接触できなくなってしまう。インターネットも電話も通じない。
    町の保安官に車を借りることすらできない。
    「おかしいのはこの町のほうだ」
    ケイトが知らない家の主婦となっていて、イーサンのことを全く知らないという。が、問いただすとケイトはイーサンを実は覚えていた。だけど、ケイトは歳をとりすぎている。二十は上だ。イーサンが事故に遭ってまだ4日しかたっていないのに。
    ケイトは「この町でだってすばらしい人生を送ることはできる」という。
    イーサンは車を盗難してパインズを出ようと試みる。
    しかしポープ保安官にみつかって止められてしまう。
    ポープは言う「きみは芝居をしているんだよ。きみがエヴァンズを殺したんだ」

    ウェイワード・パインズ 美しい地獄
    ラストシーンでは、真実を突き止めたイーサンがどういう選択をするのか息をのみました。

    • くるたんさん
      まことさん♪
      楽しまれたみたいで良かったです♪
      この町の秘密、意外でした!
      これはこの選択をするしかなかった…と、思いますよねぇ(; ´ᵕ`...
      まことさん♪
      楽しまれたみたいで良かったです♪
      この町の秘密、意外でした!
      これはこの選択をするしかなかった…と、思いますよねぇ(; ´ᵕ` )
      住めば都ってやつですかね(笑)

      読んでいただきありがとうございました♡おつかれさまでした(*≧∀≦*)
      2019/08/29
    • まことさん
      くるたんさん♪
      そうですね。その選択肢しかなかったのかもしれないですね。
      で、続きはどうなるのか?とドキドキします。

      期待を裏切ら...
      くるたんさん♪
      そうですね。その選択肢しかなかったのかもしれないですね。
      で、続きはどうなるのか?とドキドキします。

      期待を裏切らない面白さでした!!
      本当にありがとうございました♡
      2019/08/29
  • 記憶を無くしたシークレットサービスの特別捜査官が、アメリカの田舎町パインズで目を覚ます。自分の名さえ思い出せない。しかも全身がやけに痛む。病院で少しずつ記憶を回復し、自分が捜査官だと思い出した彼は、町の保安官や住民に助けを求めるも、まったく要領を得ない。自分の身分を証明するものは何も無く、携帯電話もお金も無い。しかも外部と連絡が取れないし、取ろうとしても邪魔が入る。この町で過ごすにつれ、少しずつこの美しい町パインズが何かおかしいと感じてくる。何となくおかしい。何かが狂っている。

    読者は本書を読み進めるにつれ、彼が本当に捜査官なのか、彼が思い出した記憶すら本当のことなのか分からなくなってくる。何がいったい真実なんだ。

    駄目だ、これ以上は書くとネタバレになってしまう。
    ただ、すごく面白い、まさに一気読みだった。
    この本のジャンルの詳細を書いてしまうとそれもネタバレになるので、ものすごく大きく分けるとすれば「脱走・脱出もの」ということになるのかな。

    筆者は幼少の頃、往年の傑作ドラマ『ツイン・ピークス』にはまり、自分でもこのような物語を書いてみたいと思い、20年間構想をあたためて本書を書いたそうだ。『ツイン・ピークス』と本書の話はまったく違うが、アメリカの美しい片田舎の町が実は・・・という感じは非常に似ている。

    本作を読み終わるまで本作が3部作であることは知らなかったし、映像化されていることも知らなかった。この1冊で十分面白いし、完結している。でも、続きがあると知ったら読まずにはいられない。第二作『ウェイワード-背反者たち-』、第三作『ラスト・タウン-神の怒り-』、早速、読んでみよう。

    • くるたんさん
      早速読まれたんですね♪

      しかも楽しんでいただけてさらに素晴らしいレビューをありがとうございます!!

      雰囲気がやっぱりツイン・ピークスです...
      早速読まれたんですね♪

      しかも楽しんでいただけてさらに素晴らしいレビューをありがとうございます!!

      雰囲気がやっぱりツイン・ピークスですよね。

      私も三部作、読みたい気持ちでいっぱいです(o^^o)
      2019/06/03
    • kazzu008さん
      くるたんさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      くるたんさんのおすすめということで、早速読ませていただきました。

      最高...
      くるたんさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      くるたんさんのおすすめということで、早速読ませていただきました。

      最高でした!これこそまさに「ページターナー」というやつです。あっという間に読み切ってしまいました。
      この本の最後ですが、自分だったらどうしただろう?って考えちゃいますね。
      何も知らなかったふりで家族と過ごすのか、それとも家族には本当のことを教えるのか・・・。まあ、教えられないですよね・・・。
      もしかしたら、2作目、3作目でこのあたりのことが書かれるかもしれないので、ぜひ続編読んでみようと思います。
      また、素敵な作品の紹介、よろしくお願いします!
      2019/06/03
  • 舞台は美しい町パインズ。

    消息不明の同僚捜索のために町に派遣された主人公のイーサン捜査官。
    到着早々に事故に遭い目覚めたとたん始まる悪夢のような出来事。

    記憶も不確か、所持品もなくあるのは孤独だけ。

    これは夢か現かと彷徨う感覚、周囲の狂気、地獄に気づきながらも脱出できない恐怖…と、ミステリアスな展開、町に隠された秘密と地獄に心が釘付け。

    何よりこの町の雰囲気が最高だ。

    脳内映像で、ブラックスーツのイーサン捜査官は勝手に
    カイル・マクラクラン♡

    終盤ちょっとSFチックな展開にスピードは落ちつつも明かされた秘密は予想外。
    真相の言葉が心を刺激する。

    ジュラシックパークから引用された言葉が心を震わせた。

    ドラマ化されているようだけれど、一本の映画を身終えた気分。
    面白かった。

    • くるたんさん
      けいたん♪

      おはよう٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

      ここ1、2年海外小説を読むようになったよ♪
      カタカナにも慣れてきた(笑)。

      この作品は設定はも...
      けいたん♪

      おはよう٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

      ここ1、2年海外小説を読むようになったよ♪
      カタカナにも慣れてきた(笑)。

      この作品は設定はもちろん、訳も読みやすくてスラスラいけたよ♪
      最近の訳はどれも読みやすい気がする(o^^o)

      カササギ…は読んだよ〜◟( ˃̶͈◡ ˂̶͈ )◞
      上巻の雰囲気がクリスティそのもので良かった♪♪
      上巻だけでも充分だけど下巻あってのカササギ…って感じかな(o^^o)

      私、外国の俳優さんはほとんど知らないよ〜(*≧∀≦)ゞ
      映画をたくさん観てるけいたんは詳しそう♡
      2019/05/30
    • まことさん
      くるたんさん♪ おはようございます!

      やっと読みました。読みだしたらあっという間でした。著者あとがきを読んで、昔、何が何だかさっぱりわ...
      くるたんさん♪ おはようございます!

      やっと読みました。読みだしたらあっという間でした。著者あとがきを読んで、昔、何が何だかさっぱりわからなかったけれど観ていた『ツイン・ピークス』を思い出しました。
      ストーリーはさっぱりわからなかったけれど、音楽の退廃的なかんじが好きでした。

      面白かったです!!やっぱり続編も読んでみようと思います(^^♪
      注射器を持って追いかけられるところが怖かったです~。

      『ツイン・ピークス』とは違う話だけれど懐かしい作品でした。
      ご紹介ありがとうございました!
      2019/08/29
    • くるたんさん
      まことさん♪
      おはようございます♪

      うわぁ、美しい地獄の町へ行ってらしたんですね♪♪
      無事にお戻り、何よりです(๑•̀ •́)و✧

      ミス...
      まことさん♪
      おはようございます♪

      うわぁ、美しい地獄の町へ行ってらしたんですね♪♪
      無事にお戻り、何よりです(๑•̀ •́)و✧

      ミステリアスな雰囲気気、良かったですよね♪♪
      あ、私もツイン・ピークスは ラストの方はモヤモヤでしたけど、ハマりました♪
      リターンズはサッパリでしたが(笑)。

      パインズ、私もまた再読したくなってきました٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
      2019/08/29
  • 通常のミステリーのつもりで、読んでいくとあれ?何これ?SFやんと思いながら、先が気になりほぼ一気読み。
    面白かった。
    三部作のようだがSFやからなー。次どうしようかなー。

  • 時間を取って一気読みすべき本。途中で読むのを一時停止すると、あまりに気になって&気持ち悪くて、他のコトが手につかなくなりそうなのでご注意を(笑
    (ハヤカワのSFにしては、スイスイ読める方だと思うので数時間で読み終わるかと)
    既にFOXでドラマ化もされているんですね。あまりアメリカのドラマは見ないのですが、数少ない見た作品の中だとXファイルに近いかなぁ。

    本著のストーリーは、アメリカの田舎街へ捜査に向かったところ、事故に巻き込まれて記憶喪失状態で目覚めた捜査官が、この美しいながらもどこかがおかしい街の謎に挑んでいくという話。
    読み進めていくと、「えっ!?」と引っかかる矛盾とも思える要素が次々と出てきて、捜査官の過去のトラウマとも相まって、一体誰がおかしいのか?と混乱の極みに達するのですが、最後は「おー、そう来たかー!」と驚かされます。裏表紙のあらすじに「絶対予測不可能の衝撃のラスト!」と書いてあって、そこまでかなぁとは思いつつ(笑 でも、そう書くのもわかるドラマチックなストーリー展開でした。

    著者の筆力は素晴らしく、文章を読んでいて非常に落ち着かない気持ちにさせられます。途中の閉塞感と言ったら、個人的な読書経験の中でここまで追い込まれた感覚を味わったコトは無いってくらい。
    諸々の謎が明かされた後の展開は、逆に少しアッサリしすぎていて、これで良いの?って感もありましたが、全般的には楽しませていただきました。
    しかし、もし自分があの街の住人だったとしたら遠からずおかしいと思い始めると思います。あんまり書くとネタバレなので言えませんが…。

    SFの中でも、知的な気付きがあるものと言うよりはエンタメ寄りだと感じました。続編読むかなー、どうするかなー。

  • 自然豊かな田舎町に閉じ込められた男の話。不運な展開に翻弄されつつ、驚異的なバイタリティで脱出を試みる。ジャンル的には、SF、ホラー、ミステリー、冒険、家族愛などいろんな要素があった。

    町の風景描写や追っ手と戦う場面の迫力は情景が目に見えるようで、まるでハリウッド映画を観ているようだった。狂った大富豪の酔狂でできた町なのかと思いきや、後半、壮大な町の秘密が明らかになってくる。驚くべきSF的展開にページを繰る手が早くなり、本の分厚さも気にならず読み終わってしまった。文句なく面白いです。

    洋の東西を問わず、大風呂敷を広げたストーリーは得てしてエンディングが物足りない感じに終わりがち。でも、この本は綺麗な大円団が決まっていた気がする。その辺も映画的だと思ったゆえんかな。

  • ひょっとしたら苦手な不条理系の暗いミステリーかと思っていたんだけど、イヤイヤどうして。どうなってるの?どうなっちゃうの!?そうきたか!のエンターテイメント。とても楽しめました。三部作になるそうで、このあとも楽しみ。早く続編が読みたいです。

  • 途中、昔みた映画「トゥルーマンショー」を思い出してしまった。
    話のオチも雰囲気も全然違うのだが、そんな瞬間がある。
    共通点は監視だからであろうか。

    途中でてくる、ジュラシックパークの一節。
    「人類が明日滅亡しても、地球は気づきもしない。」
    2秒ぐらい手を止めて考えた。

  • 目覚めると見知らぬ土地に倒れていて、自分が何者かも、何が起きたかも思い出せない男。彼はバークという捜査官で、仕事でこの街、ウェイワード・パインズに来たことを思い出すが、パインズはのどかな景色とは裏腹に奇妙な気配に包まれた街だった。一体ここは何なのか、住民達は何を隠しているのか。

    同著者のダークマターが面白かったので読んでみた。
    すごい設定なのと、ナイト・シャラマンが映像化してることもあり、オチが微妙だったらどーしようと思いましたが(特にケイトが老化してた時。もうこれ普通には辻褄合わせんの無理だろってなった)、すごい!!わー、そうか!!って見事に騙されました。
    それだけに、すべてはもう取り返しがつかないと知った時の絶望感と、家族と再会した時の嬉しいけど複雑な気持ちとにどっぷり共感できました、
    いやまじで絶望するだろ、これ。よくこんなの思いつきますな。。
    そして何がすごいって、このオチで続編があって3部作ってことです。この展開で続きって。。ってなりますが、どうなるのか!? 気になりすぎ。

  •  んーこれは予想の斜め上を行く壮大な話だった。行方不明になった同僚の探索にとある田舎町にやってきて事故に遭った主人公。意識を取り戻してみたものの何かがおかしい。外部との通信手段は一切なく町から出ようとするが出られない。町中で旧知の人らしき人を見かけるが年齢が合わない。時空のゆがみに投げ出されて異次元の世界にきてしまったかのような。説明のつかないファンタジーなのかと思って読み進むと最後に明かされる驚愕の真相。実現可能かどうかは別としてすべてを説明できる唯一の解答が提示される。なるほどねえ、これはやられたわ。

  • 恩田陸おすすめ、の帯につられて買いました。
    SFとしてはまぁまぁ面白かったけどミステリーとしてはオチが読めてしまうので面白くなかった…
    それにしても理不尽に人が死にすぎるので読んでてつらかったです。飛行機での移動中でこれしか読むものなかったから全部読んだけど、再読はないな〜
    まさにアメリカの連続ドラマ、ってかんじ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    川沿いの芝生で目覚めた男は所持品の大半を失い、自分の名さえ思い出せない。しかも全身がやけに痛む。事故にでも遭ったのか…。やがて病院で記憶を回復し、みずからが捜査官だと思い出した男は、町の保安官や住民に助けを求めた。だが、この美しい町パインズはどこか狂っていた。住民は男が町から出ようとするのを執拗に阻み続け、外部との連絡にも必ず邪魔が入る―絶対予測不能の衝撃のラスト!

  • パインズという町で記憶消失の男が目覚める。彼は病院に送られじょじょに記憶を取り戻すのだが・・・住人の不可解な行動に疑問を持つ彼は、協力者を得て町の謎を暴こうとするのだった。パインズの正体を知ればあなたは驚愕すること間違いない、壮大な結末には圧倒される。

  • 訳者が東野さやかさんというところで新規開拓した1冊。
    ジョンハート、ウイリアムランディと大当りだったのもあってワクワクして読み進めると…。なんだか微妙。
    基本的にストーリーに気持ちを目一杯引きずられる私としては入りずらい、完全な『ミステリー』。
    半分くらいまでガマンしたけれど、耐え切れずに結末を読んでしまうという荒技で最後まで読み切った。
    結論から言えば、結末を知ってからの後半は一気読み。確かに面白い。
    でも…。やっぱり『義理を通せば最後には正義が勝つ!』的なストーリーが、私的には好みのよう。
    ちなみに。寝る前に読むと夢を見てしまいそうで怖くて、いちばん心安らぐ『大草原シリーズ』を再読中。
    秀逸なストーリーとは思うけれど、好みの分かれる1冊かもしれない。

  • 絶対原作を先に読もうとドラマを見ないようにしてたけど、他の番組の間にちょくちょく番宣が入るからなんとなーく内容がわかってしまい、読後の衝撃はそんなになかった。ドラマは「ウェイワード」も含まれているみたいなので、三部作全部読んでからゆっくり視聴予定。

  • 途中から気がついたがジャンルが普通のミステリではなかった。しかし、なかなか面白かった。

  • パインズという美しい町で、着の身着のままで目を覚ました主人公イーサン。事故にでもあったかのように身体が痛み、当初は自らの名前さえ思い出せなかったが、病院で記憶を回復し、自分がシークレットサービスの特別捜査官であったことを思い出す。イーサンは町の住人に上司への連絡や捜査協力を求めるが、彼らはどこかおかしく非協力的。イーサンが町から出ようとするのを阻害しようとするが…ってなストーリー。本の紹介で「衝撃のラスト」と記載されてるけど、アイデアはそこまでオリジナリティないかも。そして、SFとわかっていないといまいち納得しづらいかも。前半はサイコ系のミステリっぽいので、後半での展開の仕方がちょっとウルトラCすぎる気がしましたわ。臨場感あって読みやすいだけに、ちょっと残念。まぁ、軽く読む分には楽しめると思いますん。

  • うーん、これは何と言ったらいいのだろう。「予測不能のサスペンス」というところか。いったいどういうこと?という興味で最後まで読んだけど、正直に言うと、駆け足の斜め読み。確かにサスペンスフルで、真相も「予測不能」ではあるけれど、それだけでは面白い小説ではないということだなあ。

  • 奇妙な町の描写にドキドキし、自分のおかれた状況と戦い続ける主人公にワクワクさせられる作品。
    中盤から終盤あたりで驚くべき事実があきらかになり、奇妙な状況に説明がつけられる。
    なるほど、とは思う反面、SF的展開ではない方向性で話をまとめていたら(実際できるかはともかく)、どうなっていただろう、と考えてしまう。

  • アメリカの作家「ブレイク・クラウチ」のSFスリラー作品『パインズ―美しい地獄―(原題:Pines)』を読みました。

    巻末の『著者あとがき』に記載されていた「『パインズ―美しい地獄―』は、『ツイン・ピークス』のような気持ちにさせてくれる作品を生み出すために二十年にわたる努力の集大成だ。」という言葉を見て本書を購入しました、、、

    「デヴィッド・リンチ」と「マーク・フロスト」の製作総指揮により製作され、1990年(平成2年)から1991年(平成3年)にかけてアメリカで放映されたテレビドラマ『ツイン・ピークス(原題:Twin Peaks)』は、当時、日本でも注目されたし、自分も友人に録画してもらったビデオで食い入るように観たことがあり、忘れられない作品なんですよね。

    -----story-------------
    この町では尋常でない何かが起こっている。
    捜査官「バーク」の生還可能性はゼロなのか?

    川沿いの芝生で目覚めた男は所持品の大半を失い、自分の名さえ思い出せない。
    しかも全身がやけに痛む。
    事故にでも遭ったのか…。
    やがて病院で記憶を回復し、みずからが捜査官だと思い出した男は、町の保安官や住民に助けを求めた。
    だが、この美しい町パインズはどこか狂っていた。
    住民は男が町から出ようとするのを執拗に阻み続け、外部との連絡にも必ず邪魔が入る―絶対予測不能の衝撃のラスト!
    -----------------------

    舞台となるのはアイダホ州ウェイワード・パインズ… 地名にパインズとあるとおり、松の森と急峻な山々に囲まれた小さな町だ、、、

    シークレット・サービスのシアトル支局に所属する「イーサン・バーク捜査官」は、消息を絶った捜査官二人の行方を捜すため、この町に派遣されるが、早々に交通事故に遭い、運転していた同僚の「ストーリングズ捜査官」は即死、「イーサン」は一命をとりとめたものの大怪我を負い病院に収容される… そこから彼の悪夢は始まった。

    病院の看護師「パム」は一見親切そうだがどこか怪しく、保安官事務所では居丈高な保安官「ポープ」に不愉快な対応をされる… 財布や携帯電話等の私物の所在はわからず、家族や上司等、町外との連絡が一切とれない、、、

    事故の後遺症なのか記憶が不確かで、おまけに首の付け根から這い上がってくるような痛みが頭を締めつける… 絵に描いたような長閑な町で「イーサン」は孤独と闘いながら状況の打開を試みるものの、益々”美しい地獄”に絡めとられていく。

    「ノーマン・ロックウェル」の世界を地で行くような美しい町ウェイワード・パインズにはどんな悪意が潜んでいるのか?
    行方不明になった二人の捜査官はどうなったのか?
    「イーサン」は無事にこの町を脱出することができ、愛する家族と再会できるのか?

    この町の異常さに気付き、自らも町を脱出しようとする「ベヴァリー」の協力を得て、「イーサン」が脱出を試みる際に、お互いの素性や、町に連れ去られた時期を明かし合うあたりから時間軸がおかしくなっているなぁ… と感じ始めるのですが、まさか、二千年近くの時の隔たりが生じているとは、、、

    終盤には、異形生物アビーまで現れて、ちょっと『進撃の巨人』っぽさも感じましたね… 意外なだけでなく、強烈な印象が残るエンディングでした。

    面白かったです… 本作品には『ウェイワード―背反者たち―(原題:Wayward)』、『ラストタウン(原題:The Last Town)』という続篇があり、3部作の構成になっているようです、、、

    本作品で残された疑問が、続篇で解決されるのかな… 機会があったら、残りの2作品も読んでみたいですね。


    以下は主な登場人物です。

    「イーサン・バーク」
     シークレット・サービス・シアトル支局所属の特別捜査官

    「テレサ」
     イーサンの妻

    「ベン」
     イーサンの息子

    「ウィリアム(ビル)・エヴァンズ」
     行方不明になっているシークレットサービス捜査官

    「ケイト・ヒューソン」
     行方不明になっているシークレットサービス捜査官

    「アダム・ハスラー」
     イーサンの上司。首席特別捜査官

    「アーノルド(アーニー)・ポープ」
     ウェイワード・パインズの保安官

    「ベヴァリー」
     <ビアガルテン>のバーテンダー

    「ジェンキンス」
     ウェイワード・パインズの精神科医

    「パム」
     ウェイワード・パインズの看護師

    「デイヴィッド・ピリチャー」
     シークレットサービスの捜査対象になっている億万長者

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