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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784150413682
感想・レビュー・書評
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面白過ぎた。
容赦ないシリアルキラーのグロい事件現場に
恐れを成しつつ、ドキドキしながら読む体験は、
クセになる。展開も早く、飽きさせない。
レクター博士、〈歯の妖精〉は元より、調査官グレアムもFBI捜査官クロフォードも何か凡人とはかけ離れていて、危うさを持っている。どこか狂っている。狂人と常人との境界線はあいまいなのかもしれない。
重要なモチーフの赤き竜の絵(表紙の絵)は、ウィリアム・ブレイクという画家の有名な絵らしいが、とてもグロテスクで、本作にピッタリ。一度見たら忘れられない。
羊たちの沈黙 レッドドラゴンと準備は整った。
次はいよいよ「ハンニバル」へ。
ようやくレクター博士と直接対面できるのが、
今から楽しみだ。
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何から何まで合わなかった。
犯人を追い詰めるところはさすがに盛り上がったけど、ちょっと犯人の過去と突然のロマンスにページを割きすぎでは...。
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シリーズの「羊たちの沈黙」「ハンニバル」は映画で観ていて、強烈な印象があった。活字で読めばどんな風か知りたかったので、シリーズの最初のこれを手に取った。
解説が三つもある。よほど話題作と期待、違わぬ。次の場面が知りたく息つくまもなくページをめくるほど面白かった。(!?)
解説を桐野夏生さんも書いてらっしゃる。読了後彼女の解説をよみ、感想を言い尽くされた感あり、しかも投影のほどはわからないが、最近の桐野さんの作品の傾向が理解出来たような気になった。
私など書かなくてもいいのではないか、と思いつつ気を取り直して。
私は想像力を珍重する。楽しみでさえある。でも覗いてみてぞっとするようなものをみつけると困惑、途惑う。それが本の中、想像の世界だけなら問題はない。しかし、現代は悪魔のささやきが当たり前のように、堕落していくようだ。落ちていく先がどこでもかまわなくなっている。
『人は観るものしか見えないし、観るのはすでに心の中にあるものばかりである。』(アルフォンス・ベルティヨン)
という冒頭の挿入句がこの本をよく表している。
FBI捜査官に助太刀を頼まれた異常犯罪捜査の専門家ウィル・グレアム(主人公)が、異常な殺人犯人に心理を沿わせていく過程が、心憎い。グレアムが悪人ではないのかとまで思ってしまう。
凶悪な悪人、殺人鬼の心理とは何か。自分の心の投影ではないか。と、グレアムは悩む。
私は「食人鬼」とか「肉体を噛み切る」とかのオカルト要素は大して恐くなかったが、犯人の心理を読み取るグレアムの「さが」が怖ろしかった。
有名な「ハンニバル・レクター博士」はここでは脇役なのだが、強烈な登場と印象するのは後の作品がなせるわざ。そのレクター博士も真っ青になのではないかと思われるほど。いや、作者トマス・ハリスの頭の中か恐い。
「カラマーゾフの兄弟」も怖ろしかったが、宗教と思想という救いがあった。ここには現実しかないようである。世紀の違いだろうか。
しかし、読んでよかった本である。 -
「羊たちの沈黙」を読んだときも思いましたが、今シリーズで描かれる殺人者たちは、愛や自己承認欲求など、何らかが欠如した幼少期の歪みからだんだんと狂っていく印象。これらの犯人たちが絶対悪でない(もちろん到底許される行為ではありませんが…)のを補うかなのように、純粋な悪としての役割をレクター博士が果たしているのかな等々、読了後も色々と考えてしまいました。
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はじめに、この作品が1981年発表ということに驚いた。
全く古さを感じさせない!
トマス・ハリスにしか書けない世界観。
素晴らしかったです。
ダラハイドがかわいそう…でも人を殺してはいけないわ。
あとがきにも書いてあったけど、「サイコ」を思い出してしまう。
幼少期って本当に大切だな、としみじみ感じた。
そしてレクターがやっぱりスマートで、本当に恐ろしい殺人鬼なのに、人をひきつけるキャラクターになってしまう。
なんて魅力的なんだろう。
映画は見ていたけど、ラストを忘れていたので、もう一度見たい。 -
最近ドラマ版ハンニバルにハマりにハマりまくって、起きてる時間の9割はウィル・グレアムとハンニバル・レクター博士のことを考えている。ドラマ版ハンニバルと映画、原作小説の相違点および共通点を知りたく本書を読んだ。あ〜この人は原作とドラマで性別が違うんだーあ〜!あのシーンは原作のここに繋がってるんだーなどと思いながらの読むのは非常に興味深く、普段とは一味違う楽しさがあった。
この新訳版レッド・ドラゴンのウィル・グレアムは訳者のあとがきにもあったようにドラマ版の人物像に近い印象。しなやかなのに孤独で不安定で、神からのプレゼントといえるかもしれない共感覚や類い稀な知性すら本人にとっては苦痛に繋がるものでしかなくて…もうなんていうか博士じゃなくても庇護欲を掻き立てられる。ウィルの、かろうじてあちら側に堕ちないように踏みとどまっている様はとにかく魅力的。そして性的。みんながウィルに構う気持ちがすごくわかる。レクター博士はほんの数ページしか登場しないというのに強烈な存在感がある。それなのに、あぁこの人はウィルの唯一の理解者であり、破壊者であり、創造者にもなり得る人なのだ、ということが伝わってくるあたりがとても恐ろしく、しかしそんなところにとても興奮する。でもウィルには幸せになってもらいたい…幸せになってもらいたいんです…博士…博士お願いします…あああああ!!! -
読んだ本 レッド・ドラゴン 下 トマス・ハリス 20250925
そうか、こんな終わり方だったんだ。犯人が残っていた良心か愛だかを見せながら、でも結局解離性人格障害ってやつだったのかな。グレアムの皮肉なラストシーンがなんか惨めな感じがするんだよな。手を離したような離れていったようなものにすがりつこうとしている姿が、犯人が最後に残したものと対照的で、どっちが幸せなのかわかんなくなってしまう。大乗的にはハッピーで、小乗的には悲惨。ドラマですね。
上巻ほどにレクター博士の存在感がない気がして、羊たちの沈黙からブレイクしたのかな。 -
ハンニバルシリーズ1作目。
サイコノワールという感じかな?
ピカレスクロマンっぽいところもある。
読み応えがあって面白かった。
次は有名な『羊たちの沈黙』。
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こうして、サイコパスは誕生するのか。
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エンタメとしてはいいんだろうけど再読はないな。
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なんだか訳がヒド過ぎて、違和感のある文章が多い本だな…という感想のまま終わってしまった。
英語と日本語は例えとか表現が異なるんだから、そのまま訳せば良いというものではないよね。
性格に違和感がある人物がキモである小説の訳そものもが違和感だらけだったら、楽しめるものも楽しめないわ。 -
サイコスリラーの金字塔。
登場人物の全員に影があっていい。
『羊たちの沈黙』に突入します。 -
一気に読んでしまったからか、映画(2本目)をなぞっているように感じてしまった。逆なんだけど。
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羊たちの沈黙から入って、こちらを読みました。
レクター博士濃度が思ったより低くて残念でしたが、ダラハイドも魅力的な悪役で楽しめました。
羊たちの沈黙で「ウィルはひどい目にあった」ということはわかっていたので、最後までハラハラしてましたが、最後の展開には「きゃー!」と読みながら叫んでしまいました。
次はハンニバル! -
犯人は既にわかっているのに最後までドキドキハラハラ。恋人のリーバが盲目であることが凄く効いてるし。愛されずに育ち愛を求めつつも歪んでいく猟奇殺人鬼と恋愛。やっていることは気持ち悪いし怖いのに同情やら親近感やらどんどん感情移入していってしまう。映像では観たくないんだけれど本だとスイスイ読める。登場人物の人物増がしっかりしているのがほんとすごい。トマス・ハリス大好き!
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原書名:RED DRAGON
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FBI捜査官たちは翻弄され、グレアムの身にも危険が迫る。悪の牙はゆっくりと肉に喰らいつき始める…サイコ・サスペンスというジャンルの狂気の殿堂に燦然と輝く、名作中の名作。(e-hon)より
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後半に行くにつれ、犯人の悲劇性が浮かび上がる。そして異常さも。
なんというか、いままで、ここまで犯人頑張れって気持ちになるミステリはなかった。新しい読後感。
そして本作品ではレクター博士は顔出し程度なのね。
しかし、解説。解説! この作品のネタバレはともかく、シリーズ全体のネタバレを前置きなしに書くのはどうかと思う。うん。新約版読んでるからもう読んでるよねって言う前提はちょっと……。少しテンションが下がった。
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