ノース・ガンソン・ストリートの虐殺 (ハヤカワ文庫NV)

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  • 早川書房 (2016年9月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784150413927

作品紹介・あらすじ

荒廃した地獄の町で起きる凄惨な連続警官殺し。非道な悪党に刑事たちの怒りが炸裂する

感想・レビュー・書評

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  • 2020年3月22日 紹介本

  • 負の連鎖どころではない、地獄の復讐(犯罪)劇。
    ザラーの映画を見ていると読みながら情景(シーン)が浮かぶので、ザラーの新作と出会えたような気にもなり、俺はかなり楽しんだ。
    善悪は揺れ続け、殺されないだろうと思っていたキャラクターもあっさりと死ぬ「容赦の無さ」がザラーの表現。
    殺し屋が家族を人質に取るくだりがとても良くて、ザラーの世界は間抜けが出てこないから最高。プロとプロの戦いを描く作家が俺は大好き。

  • アメリカの雪国の片田舎に左遷させられた黒人刑事が、警官対マフィアの抗争に巻き込まれていくハードボイルド。
    暴力、ハードボイルド読み応えあるが、それとは別に、
    人種の表現が気になった。日本にいると気付かないのだが、アメリカの雪国の田舎にも、白人黒人がいて、黒人に対しても色の濃い黒人などの表現があったり、アジア人、アジア系、当たり前のようにアジア料理が出てきたり、この本がどの程度世の真実を表しているのか知らないが、世界はどんどん人種や宗教関係なく広がってきているなと感じた。

  • 面白かった!終始、緊張感が漂って気が抜けない。なんともやりきれない西部劇のようだ。ヒープスという土地が、あまりにもディストピア過ぎる。現実にこんなところがあるのだろうか。一気読みでした。

  • 訳者あとがきにあるまさにその通り。「凄まじい作品」

  • ヴァイオレンス主体の無味乾燥な凡作で、カタルシスも無く、単に下劣な作品といった印象。米国片田舎にある腐敗した警察と町に蔓延るギャング団とのケンカ/縄張り争いを描いているのだが、「やられたら、やりかえす」という短絡的な復讐の連鎖のみで展開し、冒頭から結末まで印象に残る情景がひとつもない。要は、この作家が何を主題に書いたのか、という創作の基点が分からない。仮に本作のような、警察官自体に「正義」という倫理観が欠如した物語にするのであれば、アイロニーも含めた社会批判性や、無常/虚無感など少なからず感じ取れるはずだが、殺伐とした文体と起伏のない構成、おざなりな人物造型から伝わるものは、限りなく「ゼロ」だ。主人公の刑事をはじめ登場人物は須く俗物で、含蓄のある言動など望むべくもない。挑発/攻撃に対して、即の宣戦/リベンジが条件反射。教養のある人物は皆無で、警官を含めて悪人は小物ばかり。通常であれば、物語を大きく揺り動かすはずの復讐のエピソードは共感できず、〝売り〟であるというヴァイオレンス・シーンも中途半端で退屈。中身は薄く、ひたすらに長い。味気ない文章でテンポ良く読めるというのが唯一のプラス点だ。

  • ミステイクが元で豪雪吹き荒れる打ち捨てられた街、ヴィクトリーへと飛ばされた黒人刑事。そこで警官たちの暴虐に追い詰められた麻薬密売人が牙を剥いた。警官狩りの殺し屋たちに追い詰められる刑事たちの、剥き出しの暴力、そして殺し合い。家族を犠牲にされた主人公もまた、狂気の殺戮劇の渦中へと巻き込まれて行く。
    暴力が凄まじい勢いで吹き荒れる怪作。途中途中に2度ほど全体の構図のおさらいが入るのは有難い。

  •  黒人刑事が治安の悪い町に赴任した。
     そこで起きる刑事殺し事件。
     なんというか、もう、これでもか、と言わんばかりの陰惨な暴力。硬質で力強い文体から、それが興味半分では無くて、人が何故生きるのかという根源的な問に見えてくる。
     いやー、面白い、でも重い。
     これを映画化ってどうなるんだろう。

  • ただただ暴力と恐怖に溢れた話だ。善悪とか分かりやすく分かれてない。警官も悪党も同じ論理で考え、死には死をもって復讐する。それだけだったら読むに値しないだろうが、警官たちの個性が際立っていて人間味にあふれた描写が、俄然この話を面白くしている。口ぐせとか仕草とかさりげなく挟まれている特にズヴォリンスキー警視がサイコー!殉職した刑事たちについて、部下たちに演説する場面にはグッときた。

  • 何と残虐な小説か。怒りと悲しみが全てを支配する。勢いはある。物語は破綻している。何で鳩があれほど死んでいたのかわからない。爆走している。

  • なるほどタイトル通りの”虐殺”が繰り広げられる。
    ストーリーは単純ながら、ブラックユーモアを通り越してエッジのたったセリフの応酬、皮肉でペシミスト的な比喩や暗喩が散りばめられ、まるで近未来のディストピアのような破滅的な街を背景に、刑事達と殺し屋?の執念の捜査と闘いが繰り広げられる。
    ここまで残酷な描写が必要だとは思われず、その分、物語のカタルシスが下がったのは間違いないが、緊迫感、疾走感は並大抵のものではなく、昔ミッキー・スピレーンを最初に読んだ時のような衝撃がある。そういう意味ではこれだけ暴力描写があふれた中でも際立ったピカレスク調のハードボイルトと言える。
    しかし、その中で本書が救われるのが、この狂気の中にあって主人公はどこまでも家族のことを考えて行動している点。たとえ常軌を逸してきてもそこに家族への愛情がある故、この小説はドラマとしても成り立っていて、夫と妻、父と娘、そして描写が少ない分、父と息子の交流が胸を打つ。
    作者のストーリーテラーとしての力量は間違いなく、今後の作品を期待。

    しかし、これを映画化、というのはどうだろう?
    比喩も暗喩も使えないし、映像化できないシーンも多いだろうし。しっかりとした脚本とデビッド・エアーのような監督がみつかればいいかもしれないが…。

  • 凄まじく狂ってる世界。正義って何ぞや。

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