消えたはずの、 (ハヤカワ文庫NV)

  • 早川書房 (2017年11月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784150414245

作品紹介・あらすじ

誘拐された少女が8年ぶりに我が家へ帰還を果たす。だが母親は彼女の正体に疑問を抱き……。胸を打つ結末の傑作サスペンス小説!

感想・レビュー・書評

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  • 8年前、13歳の時に失踪した娘が生きて帰ってきた!ぎこちないながらも家族が揃って、幸せな時間が戻ってきたと思ったのもつかの間、母のアナは、娘が嘘をついていることに気がつく。そんな折、彼女は本当にあなたの娘なのか、と尋ねる人物が現れる。

    翻訳の特徴なのか何なのかわかりませんが、ちょっと独特な文章(特にアナ視点のところ)なので、読みにくい、感情移入しづらいと思う人もいそう。ただこの効果もあって、アナの一人称であるにも関わらず、ちょっと自分を客観的に見てる風なアナの性格が伝わってきます。そしてこの、ちょっと引いた雰囲気があるからこそ、時々爆発してしまうアナの激情(マックスウェルとの対決シーンは泣きました。。)が際立つのかなと。

    夫婦、親子、姉妹、その切っても切れない、時に面倒で腹立たしく、それでも愛しい家族へ複雑な思いが詰まった作品だったと思います。特に「母と娘」の普遍的な難しさ、その上での互いへの思いというのに、特に女性は共感できるんじゃないかな。ジュリーがカルの電話だと思って残したメッセージ、「最悪の事実を知ったのに追いかけて来てくれたのなら、きっとまだあなたはわたしを愛しているはず」(p267)は、まさに、ジュリーが本物でも偽物でも、あるいはどれほどの嘘をついていたとしても、「あなたがどんな人間だろうと、わたしはあなたを愛している(p.293)」というアナの答えに繋がっているんだなと思いました。

    「棺の女」でも、自分はもう元の自分ではないから母の娘ではいられない、というのがありましたが、どちらの母も強かった。どちらも精神的にキツい部分もありますが、女子におすすめな作品です。

  • 行方不明だったはずの娘が帰ってきた。うれしいはずなのに……この娘は本当に自分の娘なのか?

    あらすじもおもしろそうだったし、何か賞もとっていたようなので読んでみたが、あまりおもしろくなかった。
    時がさかのぼっていくのだが、それがおもしろくもあり、読みにくくもあった。

    ラストは、ええっ!? と衝撃的だが、特に伏線もなかったように感じたので、ずるいなぁと思った。

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