本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784150500764
みんなの感想まとめ
新米獣医師の奮闘を描いた物語は、動物への深い愛情とユーモアに満ちています。主人公ヘリオット先生は、へっぽこでお人好しながらも、様々な動物たちとの心温まるエピソードを通じて成長していきます。多彩な登場人...
感想・レビュー・書評
-
何十年も前のこと。リーダーズ・ダイジェストなる出版社から手紙が送られてきて、抽選?に当選したので、無料のプレゼントを差し上げるという。そんなものに応募してはいないし、子供ながら胡散臭いと思う程度の分別はあったが、電話で問い合わせてみたらプレゼントは確かに無料で、気に入ったらリーダーズ・ダイジェストの定期刊行物(もちろん有償)をとってくれという話だと理解したので、プレゼントやらをもらうことにした。
送られてきたのは1冊のレンガみたいな分厚い本。リーダーズ・ダイジェストの掲載物をまとめたものらしい。1冊に4つ、150ページくらいの中編が載っていた。そのうちの一つが「私は獣医」というタイトルで、イギリスの田園地帯で働く獣医の話だった。主人公の名前はジェームス・ヘリオット。
ぼくはこの一篇に夢中になった。何度読み返したかわからない。それほど面白かったのだ。
これがその後世界的なベストセラーになる「ヘリオット先生」シリーズが日本に紹介された最初のタイミングではなかったかと思う。
ちなみにヘリオット先生が面白すぎて、リーダーズ・ダイジェストの読者になるのは忘れてしまった。
リーダーズ・ダイジェスト版のヘリオット先生はその名の通り要約(ダイジェスト)だったので、そのフルバージョンを読むことがぼくの夢となった。といってもいつ翻訳が出るのか、そもそも出るのかどうかもわからない。インターネットどころかパソコン通信すら存在しなかった当時、子供のぼくには調べようもない。
だからそれから何年も経って、書店でたまたま「ヘリオット先生奮戦記」のタイトルを見つけたときの衝撃は理解してもらえると思う。ヘリオット先生の名前は忘れようにも忘れられなかったのだ。それはあの「私は獣医」のフルバージョンに違いなかった。
で、読んでもう一度衝撃を受けた。翻訳が違う!
このショックは大山のぶ代のドラえもんや、山田康雄のルパン三世に親しんだ世代には理解してもらえると思う。
何回かの引っ越しを経て、リーダーズ・ダイジェスト版はとうに失ってしまっていたが、決め台詞やポイントとなる言い回しはぼくの中にばっちり根を下ろしていたのだ。違和感が強すぎて、ハヤカワ文庫版のフルバージョンをまともに読めるようになるまで少し時間がかかった。もちろん、それはそれで夢のように面白かった。
ただ、翻訳はリーダーズ・ダイジェスト版のほうがずっと上だ。
2つの翻訳を読み比べると、ニュアンスだけでなく意味が違っている文章もある。例えば無愛想でぶっきらぼうだが親切なクーパーの奥さんが往診したヘリオット先生に自家製のソーセージをお土産として持たせるシーンがあって、この部分はリーダーズ・ダイジェスト版だとこうだ。
彼女の目は、なにか言えるものなら言ってみろと言わんばかりの警告を発していたので、わたしは二、三の感謝の言葉を口の中でもごもごと言うだけにとどめなければならなかった。
ハヤカワ文庫版のフルバージョンだとこうだ。
彼女はさらに目顔で何かひと言いってほしい様子を示したので、私は二言三言感謝の言葉を小声で述べると、自分の車のほうへと出ていった。
元の文章を知らないから断言はできないが(見ても断言できないと思うが)、前後の文脈から考えるとリーダーズ・ダイジェスト版が正しそうだ。ハヤカワ版は意味が通らない。
記憶に頼っている割には妙に詳しいと思われそうだが、実は最近もう一つの夢がかなった。何十年も前になくしてしまったリーダーズ・ダイジェスト版を手に入れたのだ。記憶だけを頼りに、しかも普通の市販本ではなかったのでずいぶん苦労をした。手に入れたと思ったら、別の本だったこともあった。数十年ぶりに読んだが、やっぱり面白い。
リーダーズ・ダイジェスト版を翻訳したのは中島早苗という人だ。あのキレの良い、当意即妙の翻訳でフルバージョンが読めるなら、ぼくは10万円くらいまでは払っていい。 -
この本は、上下刊です。
「ドクターヘリオットの生きものたちよ」
集英社刊 大熊栄 訳
「Dr.ヘリオットのおかしな体験」
集英社刊 池澤夏樹 訳
この本を好きだ。と言う人とはすぐに友達になってしまいます。
ヘリオット先生が、へっぽこで、お人好しで
何より動物を愛していて、話しの中に出てくるエピソードが面白すぎて‼️
猫派も犬派も大満足の本です。
-
第3回(テーマフリー)
-
何度目の再読でしょう。上巻は本棚から消えてなくなり、下巻は表紙も取れてボロボロになり、廃刊にでもなったら困ると考えて再購入しました。特にすぐ読もうという思いもなかったのですが、一度手をつけると離せなくなって。。。
”吹きっさらしの戸口から雪が吹き込んできて、裸の背中につもってるのを感じながら、私は、このことについては書物に何も述べられていないな、と思った。石の間に爪先をあてがって滑らないようにし、陣痛を起こしている牝牛の腹のなかに片腕を深く突っこみながら、玉石を敷いた土間の汚物の中にうつむきに横たわっていた”
そうなんです。新米獣医の戸惑いをあらわす、この書き出しでした。
一言でいえば暖かい、いつ読んでもホッとできる物語です。
それはちょっとユニークで笑いを誘う多彩な登場人物であったり、愛らしい動物達や彼らが見せる生命の奇跡だったり、あるいは荒野であるダウロビー高原の自然の美しさが醸し出すものだったりするのですが、根源からみれば、それをこういう物語に変えてしまう著者の人柄によるものなのでしょう。
時に思わず吹き出してしまう笑いと、感動に潤む目と、そして暖かで爽やかな読後感。
文学史に残るような作品ではないとは思いますが、長く読み接いでほしい作品です。
-
新米の獣医師のストーリー。
最初は「わかりにくい英国ジョークが多いのかな」
という心配がありましたが、
意外とわかりやすい英国のユーモア感覚でよかった。
テレビシリーズをyoutubeで観てから読むと、
よりイメージが湧くかと思います。 -
獣医の経験は本になる程、面白いの
-
最初にジュブナイルのを読んだので・・・。あちらのほうが良かった。先生の就職先にはキャラの濃い先輩獣医と弟。新米獣医と田舎のいろんな人々。ほっこりする本、というよりその日に起きたいろんな出来事が書いてある。失敗やトラブルも。結果的には獣医として成長します。
-
田舎で働く獣医ヘリオット先生の奮戦記。個性的な患者の飼い主たち。
市川図書館
2009年10月17日読了 -
上下
イギリスと言えば、犬好き動物好き。ヨークシャーの田舎を駆け回る獣医の奮闘記。 -
ずいぶん昔からヘリオット先生のファンです。古き良きイングランドの田舎での、古くもなければ、いいことばかりでもない毎日。それが楽しい。
-
スコットランドのグラスゴー出身のヘリオット先生が新米獣医としてヨークシャーのダロウビーで奮闘する姿が描かれている。上巻は雇われてから仕事に慣れていくまで。
ジェイムズ・ヘリオットの作品
本棚登録 :
感想 :

わたしも、リーダースダイジェス版読んでみたいです。
わたしも、リーダースダイジェス版読んでみたいです。