ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF スティーヴン・ホーキング著)
- 早川書房 (1995年4月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784150501907
作品紹介・あらすじ
〔ビッグバンからブラックホールまで〕宇宙はどうやって生まれ、どんな構造をもっているのか。この根源的な問いに挑む「アインシュタインの再来」にして、難病と闘いながら遥かな時空へ思考をはせる「車椅子の天才」ホーキング。宇宙の神秘さえ解き明かす人間理性の営為に全世界が驚嘆した、現代最高の宇宙論。
感想・レビュー・書評
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チャレンジはしてみたものの、難解で良く分からない。ただ、そうした読書の助けになるのがインターネットであり、AIだ。それらを駆使して頑張って読解してみようという試みの読書となった。本書は、宇宙の起源や構造についての洞察を提供する一冊だ。
宇宙の起源と哲学的議論について、ホーキングは、哲学的な議論を紹介している。聖アウグスチヌスは、文明の進歩を根拠に宇宙の創造を紀元前5000年と考えたが、アリストテレスやギリシアの哲学者たちは、宇宙が永遠に存在していると主張した。挿話として面白かったのは、ホーキングがカトリック教会が主催した宇宙論会議に参加した際の話。法王から「ビッグバン以後の宇宙の進化を研究するのは大いに結構だが、ビッグバンそれ自体は探究してはならない、なぜならそれは創造の瞬間であり、したがって神の御業なのだから」と言われたらしい。その時、ホーキングが講演していたのは「時空は有限であるが境界をもたないという可能性であったが、これは時空にはじまりがなく〝創造の瞬間がなかった“こと」。気付かれなかったために、ガリレオと同じ運命をたどらずに済んだという、とても高度なジョークである。
宇宙に「創造の瞬間がなかった」。悪あがきだが、ここから理解に挑戦してみよう。
イマニュエル・カントは、宇宙には時間的な始まりがあるかどうか、空間的に限界があるかどうかを検討した。彼は、宇宙にはじまりがあるという定立と、宇宙は永遠に存在してきたという反定立の両方に有無を言わせない論拠があると考えた。ホーキングが主張している理論は「無境界仮説」。この理論は、宇宙が時間的にも空間的にも境界を持たないという考え方。具体的には、宇宙の始まりが特異点ではなく、滑らかで境界のない状態から始まったとするもの。
宇宙は永遠に存在していたという。誕生の起点がない。
もうここで挫折。何度読んでも、AIに聞いても分からない。観測時点では「存在していた」としても、観測前に遡れば「誕生の瞬間はどこかであった」と言えないのか。では、少し視点を変えて〝限りなく起点に近い状態の宇宙とはどのようなものだったのか“。
宇宙の始まりに最も近い状態は「プランク時代」と呼ばれ、ビッグバンから約10のマイナス43乗秒後の非常に短い期間だという。プランク時代は、宇宙の温度と密度が極めて高く、現在の物理法則では完全に説明できない状態だという。プランク時代の後、宇宙は非常に短い時間で急激に膨張し、宇宙は現在のような広がりを持つようになったという。これがインフレーション理論。無境界仮説は従来の「発生点」から始まる宇宙のイメージを覆し、より滑らかで連続的な始まりを提案するとの事だが、まだ分からない。
これだとプランク時代に至る起点があるように思うし、そもそもビックバンの存在を肯定している。また、完全に説明できないという。で、ここをAIでつついてみたが、無限ループに入っていく。どうやらシンギュラリティはまだらしい。
どこかの時点で収束し、ビックバンを起こし、また膨張のサイクルに入る。これを無限に繰り返すという事か。その方が分かりやすいと思ったが、これはどこかで読んだアインシュタインの「サイクリック宇宙論」。ホーキングの「無境界仮説」の方が新しい理論らしいが。良く分からないままだが、繰り返し思考するたびに〝滑らかで境界のない状態から始まった“という表現が気に入ってきた。何だか、我々の誕生や意識そのものも、ヌルっと境界のない状態から始まったと言えるのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界中で数100万冊読まれているホーキング博士の宇宙論の教科書なのであるが、とにかく扱っている内容がすごい。僅か2百数十頁の本であるが、数百頁の存在感がある。優しい言葉で書いてあるのだが、内容が高度なので理解するのが大変である。しかも一つの文章が長くて、区分けが不十分なので、この本のみで消化するのは困難であるの
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またまたオイラの本棚に「いいね」をありがとうございます。
この本はやりましたよね。
でも全然わからなかった…苦笑。
今、再読してもわから...またまたオイラの本棚に「いいね」をありがとうございます。
この本はやりましたよね。
でも全然わからなかった…苦笑。
今、再読してもわからないんだろうなぁ。2025/01/28
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ホーキング教授の本を久しぶりに読みました。
かなり昔の本にも関わらず、ブラックホールの詳細な記述やマルチバースにいたるまで、幅広い知見と鋭い洞察に驚かされました。
また、宇宙は何であるか、という科学的な問いだけではなく、宇宙はなぜあるのか、という哲学的な問い、あるいは神との関係について明らかにしたかったのだと気が付かされました。
そこが他の科学者との違いなのですね。
改めてすごい科学者なのだと思いました。
ありがとうございました。
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単行本発売の頃は、テレビの解説番組はいくつかあったけれども、本を読むほどの関心はなかった。文系人間としては当然の反応だろう。文庫本発売の時は時期が悪かったと思う。阪神大震災とオウム事件の真っ最中であって、文庫本が出たことすら知らなかった。今回氏の死去の報を受けて、やっと私はこの本を手に取った。
数式のない理論物理学の本。氏が出来得る限りわかりやすく書いた本。しかしだからと言って、物理の点数が50点より上に行ったことのない私に理解出来たかと言うと、否、というしかはない。それでも驚いたことがある。「たいへん愉しめた‼︎」ということである。
この本は私流に一言で言うと「宇宙の歴史書」である。だとすると、私の守備範囲だ。
文献歴史学はとりあえず置いておいて、考古学視点から日本史を見ると、歴史を一年に換算すると、大晦日の午後に文献史が始まる。人類史を見ると、大晦日の紅白歌合戦の辺りで文献史が始まるだろう(と、いかにも物知りのように書いたが根拠調べていない。だいたいそんな所というだけ)。地球史で見れば、果たしてどうなるのか?戦争なんて細かいことをしているのは、今さっき始めたことだから、気の迷いだったと言えるだろう。
ホーキング氏は、さらに進めて宇宙の始まりから語り初めて、宇宙の終わりを予測する。そこから更に進めて「我々はなぜここにいるのか?」という根本問題に答えようとする。
解説者池内了氏は「ホーキングは、優れた現代神話の語り部」だという。私もそう思う。弥生時代の農民が、見たこともない金属を振り上げた巫女の言葉を、その言葉の意味をわからぬままに有り難がり信じたように、ホーキング氏の、この長い祝詞は、ちょっとした古代体験だった。
2018年4月7日読了 -
筋萎縮性側索硬化症という難病を抱えながらも、宇宙の謎を追求し、世界に影響を与える程の知識の深さは尊敬する。自分がいかに恵まれている環境下なのに努力を怠り、誰かに良い影響を与え、何らかの結果を出し切れていないのが恥ずかしくなる。
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車椅子の天才科学者・ホーキング博士を一般人にまで広く有名にしたベストセラー。当時読みそびれて気になっていた本を、映画『博士と彼女のセオリー』を観たのをきっかけにやっと読んでみた。初版はもう40年近く前!時が経つのはなんてはやい。
その時間について、宇宙について、専門家以外にもわかるよう数式を使わず簡略化して解説してくれている本なのだが、それでも難しかった!
宇宙の始まりはビッグバンで、それ以前は以後と何の関連も持たないため決して知ることはできない、と言われてしまうと一見思考停止のような気もするが、そもそも時間という概念、過去から未来への矢印としての時間はビッグバン以降に生まれ、宇宙が膨張していく間のものかもしれない、と言われると説得力があるような、いやでもやっぱりわからないような…。
宇宙の始まりと終わりは?創造主がいるとした場合、それを創り出した創造主は?
考えれば考えるほどわからなくて不思議で、それを数学的理論と観測による証跡で追求していく科学者たちの頭の中と自分の頭の出来はなんでこうも違うのか、というのも悔しくて不思議。そして、ALSによってすべての筋肉の動きを止められても脳は活発に最先端の宇宙物理学を探求し続けたホーキング博士の存在も、素晴らしくて不思議だ。 -
ホーキング氏逝去と映画『博士と彼女のセオリー』観賞をきっかけに読書。
「一般層向け」と謳いながらも内容は相当難解(かの有名な「E=mc2」以外数式を排しているのは有難いところか)。素人にとってはその分読み応えがあり知的好奇心がくすぐられる。ハードSFの理論的元ネタ満載だ。
宇宙創成に関する相対性理論の「古典的理論」の理論破綻に対して、エントロピーといった熱力学の思考も援用しつつ、無境界時間や虚時間の概念を発想し、量子力学への論理的帰結させ、ビッグバンという大いなるロマンを生み出した理論物理学者たちの頭脳にはただただ感嘆するばかりだ。しかもこれを数式を持って説明していると思うと頭がクラクラする!
ホーキング氏は特異点定理でその名を知られるが、そこに至る相対性理論と量子力学、熱力学その他諸々の背景知識の豊富さはやはり天才の名に相応しい。相対性理論と量子力学の統一理論が発見されるのは相当先であろうが(そもそも両理論の誤りが指摘され刷新の可能性もあるが)、人間の知への飽くなき好奇心と探求心そして可能性にワクワクさせられる本であった。 -
ホーキングが一般向けに宇宙を語った初めての本。訳者あとがきや書評によると、天才の力量で難解な宇宙の理論を明快に解き明かしているとのことだが、やはり難しい。結局、全て読み込むのは諦めてしまい、最後は斜め読みになってしまった。それでも、宇宙が始まりを持つ存在で膨張していることの論証、完璧な正確さで粒子の位置と速度を観察することはできないという不確定性原理、全ての質量が中心に引き寄せられ最終的には密度および重力が無限になる天体崩壊の仕組みなど、部分的にでも興味深い知見は得られた。
ホーキングは、宇宙が「どのように」できたのかに留まらず。宇宙が「なぜ」できたのか、存在するに至ったのかという科学が未だ応えられていない存在理由の問題に究極的には取り組もうとしている。やはり、宇宙の法則と我々の存在には不可分な関係がある。自分も願わくば宇宙の理論を突き詰めた上で、我々の存在意義・理由を問う哲学に昇華したかったものだと改めて思った。自らの才能や性格的にその道は選べなかったが。かのウィトゲンシュタインも、宇宙理論と我々の存在の不可分な関係、その宇宙理論の難解さを感じていたようで、「哲学に残された唯一の任務は言語の分析である」と述べているらしい。彼でさえも宇宙理論に立脚した哲学を諦めていたのだ。ホーキングのいうように、今やアリストテレスからカントの時代とは違い、宇宙理論は専門家でない哲学者には理解が困難なところまで高度化・精緻化してしまった。専門家でない我々はもはや蚊帳の外なのだろうか。しかしホーキングは、完全な宇宙の統一理論を見いだせれば、それは専門家だけでなく多くの人に理解されるものになるであろうと述べる。そしてその時、宇宙がなぜ存在するのか、我々はなぜ存在するのか、という哲学の究極命題が解き明かされ、創造主の意思に辿り着き、人間の理性は完全な勝利を収めるだろうと。 -
世の中にはたくさんの人がいるけれど、全く違う見え方をしている人がいるんだなあとしみじみ思う。それぐらい訳わからんかった。初心者向けに噛み砕いた本である旨、冒頭に記載があり期待したものの、文系頭にはまあ厳しかった。
物化生地のうち地学選択をしており、少なからず宇宙に対する興味や関心があると自負していたが勉強不足が露呈。
また、物化生地それぞれが複雑に絡み合っていることから、もはや学生時代に教科として分けられていたこと自体ナンセンスだったんじゃないかと一瞬逆ギレしたくなる。
でも悔しいなあ、理解したかった。もうちょっと時間おいて再チャレンジしたい。 -
希代の天才物理学者、スティーブン・ホーキングによる理論物理学の入門書。
専門外の人にもわかりやすく説明するという著者のコンセプト通り、理論物理学のメインテーマがこれ以上ないくらいに易しく解説される。数学的な解説もないため、かなり親しみやすい内容となっている。
それでも馴染みのない概念ゆえに理解の難しい部分がある。こんなにも自分の知らない世界があるのかと思わされる。
自分と同じ世界に生きて同じ現象を観察しているはずなのに、著者をはじめとした物理学者たちはまったく視点を異にして世界を見ている。
その捉え方を理解することは並大抵のことではないが、彼らがどう世界を見ているかを少しでも知ることで視野を広げることができると思う。 -
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高校時代に落第点を取っていらい物理にはトラウマがあって、80年代にこの本が刊行されて平積みになっていた頃はスルーしました。ホーキング博士が亡くなった時に意を決して購入したものの今日まで放置。
食わず嫌いしていたことを激しく後悔しました。若い頃に読んでいたら、少し違う人生を歩んでいたかもしれないと思うほど面白かった。
こんな私でも楽しめたので、きっと誰でも楽しめます。 -
天才物理学者の本が理解できるか不安だったけど、すごく分かりやすかったです。ホーキングは無神論者だと思っていたけど、思ったより神という言葉が出てきたのが意外でした。
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初版が出たのは98年らしい。その頃に買って読みました。難しかったなあ。
先日、ホーキング博士の元妻の本が、ベースになった映画「博士と彼女のセオリー」を観て久しぶりに読みたくなりました。
前半はなんとなくわかる。後半はヤッパリ難しい。 -
「空間と時間に関する一般向きの書物」と端書きに書いてあるがここの一般向きの書物とは進学校レベルの高校物理までマスターしていることが対象かと思われるほど難しい。私は完全文系であり、高校は物理すらやらなかった程度であるからほとんどが理解できなかった。しかし、物理や宇宙の形態についてわかったような気がする。これはホーキング博士の天才的な表現によって物理を全く知らない私を気が付かぬうちに説得しているのではなかろうか。文系の私が物理の世界に興味を抱かせてくれた。もう一度ブラックホールの箇所について読み直しておきたい。
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ホーキング博士、難しいです。
宇宙物理学を専門家以外の人にも優しく説明するというコンセプトのもとで書かれた本らしいけど、やはり科学用語をいちいち全て説明しているわけではないので、自分も含め、宇宙科学について何も知らない人が読んで理解できる類のものではなかった。
せめてもう少し図があれば理解ができたかもしれないけど。
ただし、数式は1つしかなく、平易な言葉で説明されているので、理論が発展してきたキーワードは追うことができるようになっています。
関連する本を読んで、また戻ってきたいと思える本。 -
三体Ⅲの興奮で下手な宇宙ものSFを読む気になれず読みたいリストの中から思い出したのがこちら。
相対性理論も量子力学も弦理論もそれぞれ読んだことはあったけどそれらを一貫して、常になぜ?の疑問を提示しながら一般読者に面白く読ませ続ける語り口にうなります。 -
約30年ぶりの再読。89年の発売時に話題になり目黒駅前の本屋で購入した単行本の表紙は銀河の写真だった記憶がある。当時、時間をかけて無理矢理読んだが全く理解できなかった。
時が経ち、高校生の息子からオススメと渡された早川文庫版はホーキング博士の白黒写真。30年ぶりの再読は2ケ月かかった。
理論的に難しい部分は依然として難しい。理解できない概念もある。でも、20世紀の発見の積み重ねの歴史、そしてホーキングさん自身が若い研究者時代に提唱した理論が宇宙の成り立ちを把握する理論の一部となっていく経緯が物語としてとても面白い。
本書の最後は、量子力学と一般相対性理論を結びつける、いわゆる統一理論の可能性に触れている。ホーキングさんは、70年前には一般相対性理論を理解していたのはたった2人だったが、今日では何百万もの人たちがこの理論に慣れ親しんでいることを指摘する。そして、大統一理論が解き明かされれば、時とともに多くの人にそれが浸透する未来を提示している。
人類の19世紀と20世紀の科学は、まさに先人たちが見出した法則や理論を礎にして発展してきていることを実感できたのは、俺がジジイなった証か。 -
ホーキングさんも亡くなっちゃったと思い、敬意を評して読み始めるがやっぱ難しいですね。この手のものは映像で見た方が理解が進む。途中でやめました。
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