あなたのココロはダイジョーブ (ハヤカワ文庫 NF 209)

著者 : 香山リカ

• 早川書房 (1997年4月1日発売)

作品紹介・あらすじ

筒井康隆断筆宣言、多重人格ブーム、阪神大震災、オウム真理教事件、宮崎被告の精神鑑定、君島ファミリー、薬害エイズ、ジミ婚、インターネット、援助交際、ストーカー、『新世紀エヴァンゲリオン』-1994年から96年にかけて起こった出来事を、精神科医はいかに見つめ、どう考えたのか。時代の深部に耳をすませ、そこから聞こえる微かな音を明晰に読み解き、あなたの中にある不安を取り除く文庫オリジナル・エッセイ集。

感想・レビュー・書評

[hetarebooksさんの感想 · 2012年6月27日]

私が11、12、13歳だった頃に起こった出来事。
中学入試前でテレビを見る暇もなく、世相に無関心だったせいか「こんな事件ありましたっけ？」と思うことも。

いろいろあったんだなぁ。で、その翌年からエヴァはもう始まってたのね。

[rcnさんの感想 · 2011年12月25日]

98035

１９９４～９６年の世相風俗ウォッチング。ややミーハーな感も。９０年代を行き詰まり、閉塞感と空虚感の時代と観る。

[出雲一寸さんの感想 · 2011年11月12日]

「あなたのココロはダイジョーブ！！」3

著者　香山リカ
出版　早川書房

p212より引用
“やっかいなのは小学校受験には巨大な“受験産業システム”
がくっついているということだ。”

精神科医である著者による、
その時々の話題や問題を精神医学的に分析したコラム集。
1994から1996年までのいろいろな雑誌などに書いたもので、
当時の大事件についても多く書かれています。

上記の引用は、
小学校受験についての一文。
何でもかんでも経済のルールに組み込んでしまうのも、
そろそろ考え直した方がいいかも知れないなと思います。
ずっと私立で上がってきても、
卒業の時点が大不況だったら何にもなりません。
まさか小学校入学時に本気で本人が、
学問で身を立てると思っているとも思えませんし。
何でもかんでも経済というので思い出したのが、
マイケル・ムーア監督の「シッコ」という映画です。
保険制度の民営化の問題点について描かれた、
ドキュメンタリー作品です。

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著者プロフィール

たくましいリベラルとして、右傾化する政治状況から現代社会の病理まで、メスをふるう行動派知識人。1960年生まれ。精神科医。立教大学現代心理学部教授。『若者の法則』『ぷちナショナリズム症候群 若者たちのニッポン主義』『生きてるだけでいいんです。』『弱者はもう救われないのか』『「悩み」の正体』『リベラルじゃダメですか？』ほか、著書多数。

「2017年 『憲法の裏側 明日の日本は……』 で使われていた紹介文から引用しています。」