天才数学者たちが挑んだ最大の難問 (ハヤカワ文庫NF 数理を愉しむ)

  • 早川書房 (2003年9月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784150502829

みんなの感想まとめ

数学の進歩の歴史と、それに挑んだ天才たちの物語を追体験できる作品です。特に有名なフェルマーの最終定理に焦点を当て、その解決に至るまでの壮大な過程が描かれています。難解な数学の話はほとんどなく、専門知識...

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「天才数学者たちが挑んだ最大の難問」4

    著者 アミール・D・アクゼル
    訳 吉永良正
    出版 早川書房

    p183より引用
    “しかし、何がフェルマーの最終定理を面白
    くしているかと言えば、それはこの問題が文
    明の始まりから現代に至る数学の歴史に関
    わっている点なのである。”

    目次から抜粋引用
    “史上最大の難問が解けた!?
     フェルマーの問題のルーツ
     近代数学の巨人たちの遺産
     数学は革命の馬車に乗って
     日本人数学者の早すぎた夢”

     大学教授である著者による、数学史上最高
    の難題の一つである、フェルマーの最終定理
    が証明されるまでを綴った一冊。
     人類の文明の始まる頃についてから証明の
    完成まで、数多くの数学者と歴史をたどりな
    がらまとめられています。

     上記の引用は、フェルマーの最終定理の他
    の数論の問題との違いについて書かれた一節。
    古くはメソポタミア文明の農地の面積の計算
    がルーツとのこと、どんなに訳の分からない
    複雑でややこしく思われることでも、人の生
    活の中に何がしかの根っこが刺さっているの
    かもしれませんね。
     数学についての知識が多ければ多いほど、
    より深く楽しめそうな一冊です。
    正直私は数学について明るくないのですが、
    それでも、歴史上の数学者達の逸話を見てい
    るのは面白いものでした。
    あらゆる過ぎた歴史の上に、現在があると思
    い直せる一冊なのではないでしょうか。

    ーーーーー

  • フェルマーの最終定理が解けたのは、人類が生まれてからその時までのそうそうたる数学者達の総決算のようなもの。
    だと私は受け取った。

    数学の進歩の歴史とそれに携わった天才たちを学べる。

    そんな高等な数学の内容が理解できるわけはないから結構飛ばし読みやった。

    けど、
    フェルマーの最終定理が解けるまでの壮大な過程は熱い。

    理解なんか出来なくたって熱いのだ。

  • 567円購入2011-02-09

  •  算数の難しい問題を考えるのは、実に楽しいものだ。でも、数学の難しい問題を考えるのは、本当につらい。
     最近私は、時々大学生からやり直したいと思うことがある。自分が夢中になれるテーマを見つけて、何年か、研究に没頭してみるのも悪くないな、と思うからである。でも、もし私にそのチャンスが与えられたとしても、数学科に入ることだけはないと言い切ることができる。

     さて、この本は、有名なフェルマーの定理が解けるまでのエピソードを紹介するものだ。安心して欲しい。難しい数学の話はほとんど出てこない。難しい用語はいくつか出てくるが、そのほとんどは、話の展開に無関係なので、読み飛ばしても問題がない。実際、私も辞書や数学の用語辞典を調べることは放棄して、勇気をもって読み進めた。
     実は、その魅力的なエピソードと同時に、数学の歴史を追体験することができる。何しろフェルマーの定理の先祖は、ピタゴラスの定理までさかのぼるからだ。

     どちらのストーリーも、厳密な話をされれば、難しすぎてにっちもさっちもいかないに決まっている。でも、筆者は巧みなたとえ話を駆使して、専門的な数学の知識が全くなくても楽しめるように書いている。

     私も、フェルマーの定理は無理としても、いろいろ考えないとなあ。でも、何から考えるかなあ。

  • 下手な推理小説よりワクワクします。完全な文系の私でも面白く読みました。

  • 解けたからと言ってどうなのかは別として、
    挑むのがすごい

  • フェルマーの最終定理が証明される歴史。「証明とは帰宅した時にある部屋の明かりが灯っても、次の部屋の闇を照らすための灯りを探し続けるのと同じ」とはウマい。答えは一つと教えられる数学もそこに至るまでには幾筋もの道がある。そこが面白い。

    この本を読んで改めて感じた。

  • 命題としては,リーマン予想よりもはるかに分かりやすいフェルマーの最終予想を証明し,定理に見事に昇格させるまでの経緯を,数学史から説くという本。こういう人こそ真の研究者たち(本の中にはセコい人物も登場するが)なんだろうなと,その研究魂に引きこまれ,一気に読んでしまいました。多少の脚色はあるにしても,おおよそ事実で構成されていると思います。


    *****
    …,何がフェルマーの最終定理を面白くしているかといえば,それはこの問題が文明の始まりから現代に至る数学の歴史に関わっている点なのである。そして,この定理の最終的な解決が,広範な数学の分野,数論以外にも代数学,解析学,幾何学そしてトポロジーと,実質的にすべての数学の分野と関連していたことなのだ。(p.183)

    ワイルズはフェルマーの最終定理を証明しようという子供時代の夢をいったんは放棄しなければならなかった。大学院生にはとてもかなわない問題を研究することは時間の浪費のように思われた。それにまた,三世紀ものあいだ,世界のもっともすぐれた頭脳でさえ解けなかったそんな大昔のパズルを研究しようという学生を受け入れる指導教官などいるだろうか。一九七〇年代は,フェルマーは人気がなかった。当時流行だった,数論における重要研究課題は楕円曲線だった。そこで,アンドリュー・ワイルズは楕円曲線と岩澤理論と呼ばれる分野の研究に時を過ごした。…(p.188)

     理由が何であれ,ワイルズは屋根裏の勉強部屋にこもって研究を進めた。彼はあらゆる他の研究から手を引き,すべての時間をフェルマーに捧げた。ワイルズは代数学,幾何学,解析学,その他の数学分野から現代的な理論の威力を総動員した。彼は同時代人や歴史的な先駆者たちが得た重要な数学的結果も取り入れた。(p.190)

    「突然,まったく不意に,私はこの信じがたい天啓を得たのです。あんなことは二度と起きないでしょう……」その瞬間,涙があふれ出し,ワイルズは激しい感動にとらわれた。(p.212)

  • 学生時代、数学は大の苦手だったが、逆に理解が全くないから、憧れの対象でもある。意味不明の数式を理解できたら、どんなに人生が華やかになっただろう、と考えてしまう。喋れない言語を話している人を見て、すごいなと感心するのと同じである。そんな数学への渇を少し癒してくれるノンフィックション。フェルマー予想の解決までの道筋が生き生きと書かれている。数式もあまり出てこない。筆者は文系読者に理解させるべく苦労して書いたのだろうなあと思う。読み物としては非常によくできていて、面白かった。

  • サイモン・シンの方を先に読んだからか、ものたりない感じ。
    訳者も書いてましたが、筆者の感情的な部分が垣間見える。
    読みながら、この描写はちょっと過剰じゃない?と思うところも…

  • サイモン・シン読んだ後に読むとどうしても薄く感じます。

  • フェルマーの最終定理という、
    文系の私には「名前しか知らない」定理がある。

    見た目は非常にシンプルで、『多分正しいだろう』ということが分かっていながら、
    どうやっても証明できない不思議な定理。

    この本は、フェルマーの最終定理が
    300年以上にわたる数学の進歩を組み合わせて、
    20世紀末に証明されるまでの歴史を綴った『物語』です。

    数学の理論を理解しながら読もうとすると、挫折すること請け合いです。
    そんな読み方は絶対にやめて下さい!(特に文系のみなさん!)

    その辺は適当に読み流しながら、とにかく最後まで進んでください。
    「この人とこの人が、最後にはちゃんとつながるんだぁ・・・」
    ぐらいに気がつけば、全部が分かった気になります。

    私も、フェルマーの最終定理が解けた気になりました。
    楕円曲線とか、モジュラーとか、さっぱりわかりませんが・・・(-_-;)

    たぶん、それくらいで十分だと思います。

  • 高校生の時、嫌いになりかけた数学が好きになった一冊。
    知的好奇心を呼び起こす、最高の人間ドラマ。


  •  数学にまつわる物語は、
     いつもいつも、
     ぞわぞわと心に波起こす。



     こんな気分になってみたい。

      〜 夢を見ているのにちがいない。
        本当なら、あまりに上手くできすぎている、
        と彼は思った。

        だがのちに彼は、
        偽りであるためにはあまりに上手くできす
       ぎていたと言い直している。

        その発見はそれほど強力で、
        美しすぎたので、
        それは真でなければならなかったのだ。  〜






     わお。



  • 未読

  • 文系でもわかるように書いてくれているのがありがたい。様々な人と出会い磨かれ美しくなっていく『フェルマーの最終定理』の伝記。

  • 自分が理系だからでしょうか??この手の話は大好きです。

    フェルマーという数学者が残した一見なんてことないこの問題が数百年もの間様々な数学者達を悩ませてきたこと、それを20世紀の数学を駆使してついに証明したアンドリュー・ワイルズ。

    ちょっと専門用語が多くて分かりにくいところもあるけど、きっと数学が苦手な人でも面白く読めると思います。

  • 下手な推理小説よりおもしろい。

  • 専門知識がなくてもスンナリ読めます。数学者ってロマンティストなのねえ…。

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著者プロフィール

1953年生。京都大学理学部および同大学文学部哲学科を卒業。大東文化大学文学部准教授(哲学・論理学)。サイエンスライターとしても活動。『数学・まだこんなことがわからない』(91年度講談社出版文化賞科学出版賞)、『「複雑系」とは何か』(講談社現代新書)など多数。

「2011年 『神が愛した天才数学者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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