数学をつくった人びと 「数理を愉しむ」シリーズ (3) (ハヤカワ文庫NF)
- 早川書房 (2003年11月19日発売)
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感想 : 8件
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Amazon.co.jp ・本 (100ページ) / ISBN・EAN: 9784150502850
感想・レビュー・書評
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数学者列伝最終巻。
イギリスの詩人ジェイムズ•トムソンの科学者の苦しみがテーマの詩で終わっていた。
くじけ、打ちのめされても、彼女(科学の象徴である女神)は探究をつづける。
魂が疲れ、病んでも、彼女はなおのこと探究を続ける。
それを支えているのは、彼女の不屈の意志。
死という「友であり敵であるもの」が、
ようやくこの苦しい戦いを終わらせるまで。
ここに書かれた数学者たちは、死ぬまで探究し続けて、死んだら途中でも無念でもその人が進めたところはそこまで。でも他の人たちがその後を継いで発展させて、また死んでの繰り返し。こうして今の数学にまで繋がってきたという、この本に相応しい結びだった。
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3冊目では、ワイエルシュトラス&コワレフスカヤ、ブール、エルミート、クロネッカー、リーマン、クンマー&デデキント、ポアンカレ、カントールが取り上げられています。
内容は2巻よりさらに複雑で抽象的になり、わからないことも多かったですが、それを差し引いても凄く面白かったです。原著の刊行から100年近く経過しているので、本書で語られなかった、現在までの数学の歴史も知りたいと思いました。 -
古今の大数学者たちの伝記シリーズ。最終の第3巻には、ワイエルシュトラスとソーニャ・コワレフスカヤ、ブール、エルミート、クロネッカー、リーマン、クンマーとデデキント、ポアンカレ、カントールが描かれる。英語原著の初版は1937年、なんと86年も昔で第二次世界大戦前だ。和訳にしても1976年で、48年前である。さすがに記述は古く、カントールの評価などはこの本ではまだ定まっていない。それでも読み継がれてきたのは、本の魅力もあるが、数学者たちの人生があまりに面白いからだろう。女性で初めて数学教授となったコワレフスカヤ、「無限」の概念に果敢に挑んだカントールなど「知の冒険者」という言葉がふさわしい。
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495円購入2013-12-18
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第1巻の書評を参照してください。
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読了。
数学をつくった人びと III / E・T・ベル
シリーズ三作目。
今作では
ワイエルシュトラスとコワレフスカヤ、ブール、エルミート、クロネッカー、リーマン、クンマーとデーデキント、ポアンカレ、カントール
が登場。
有名ドコロはリーマン予想のリーマンと、ポアンカレ予想のポアンカレ
リーマン予想は証明されてないけど、ポアンカレ予想を証明したのは、ロシアの賞金を辞退したペレルマンですな
この作品では最後の万能選手ポアンカレとされていて、数学から天文、物理など幅広い。
ニュートン、ガウス、とともに頭ひとつ抜けた存在だったようですね。
相変わらず数式はさっぱりわかりませんが、人物像を見るとたいへん面白い本でございました。
カントールは悲しい感じ。 -
2003年以来の再読だったが、いっきに読み終わってしまった。数学者たちの伝記としても読めるし、数多くの数学上の話題をざっと概観することも可能。この本が1930年に発表されていたということもおどろきで、高校生の時に読んでいたらまた変わった人生を選ばせたかも知れない。訳も大変よい。好みが分かれるでしょうから星4つ。
E.T.ベルの作品
