はじめての現代数学 (数理を愉しむ)シリーズ (ハヤカワ文庫 NF 346 〈数理を愉しむ〉シリーズ)
- 早川書房 (2009年3月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150503468
感想・レビュー・書評
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一応理系で学び位相空間とか高木先生の解析概論なんかで数学をかじったはずなのですが・・・実社会に出てからはすっかり遠ざかっていました。大変面白い内容で数学ってこんな面もあるのだと感じることができます。数学ガールなどこのところ多く数学読み物が出ておりますが、通勤電車で挑戦しながら読める数学本です。パズルを解く感じで。
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現代数学を比喩的に語る、という困難な挑戦をした本。個人的には「2 無限の算術」まではなんとかついていけたような気がしたが、トポロジー以降は全く歯が立たなかった。
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数学
サイエンス -
「モノ」から「コト」へ、現代数学は「コト」を扱っている。
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数学、特に現代数学がなぜ分かりにくいのかが見えてくる。本文中では数学が「モノ」から「コト」を扱うように変化した、とあるがまさにこれが分かりにくさの原因。つまり何を言っているのかイメージできないことにあると思う。集合論においては無限の個数が決まってしまったり、幾何学も数学的には成り立つが実体として作ることのできない図形が示されたりと、とにかくイメージすることが難しい。逆にグラフ理論やフラクタルは「モノ」が見えてくるため、理論としては難しくてもなんとなく分かった気になってしまう。「コト」を「モノ」として上手くイメージできるようになれば理解が進むのではないかと思う。
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あかん。理系の本に頭痛が。。
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いやぁー難しかった。内容は半分くらいしか理解できないけど、主に描かれているのはこういういこと。
19世紀から20世紀へ大きな転換を迎えた現代数学。それはモノからコトへの転換でした。たとえば方程式の解というモノから方程式が解けるコトを問題にしているのが現代数学ということです。
特に無限の取り扱いは創造をたくましくしないと理解不能でした。無限にも大小がある等です。ゲーデルの不完全性定理にいたってはお手上げ。
もともとは講談社現代新書におさめられていたものです。
「モノ」から「コト」へ◆無限の算術・集合論◆柔らかい空間・トポロジー◆形式の限界・論理学とゲーデル◆現代数学の冒険
著者:瀬山士郎、1946群馬県出身、数学者・教育学者、群馬大学教授 -
本屋で平積みしてあったので購入したが、手強い本でした。
帰宅時の電車の中で読んでるんじゃ判らないよ。
無限の話が集合論に繋がっていく辺りが現代数学ということかな。
後半でゲーデルの一般不可能性定理が出てくるが、論理の記号化の先は集合論で見た対角線論法ではないか。
数学の論理一貫性の破綻として、僕でも知るぐらいに有名なゲーデルだが、突発的に出てきたわけではなく、現代数学の発展のもとに出現したわけだ。
兎も角、現代数学の概要を無理して通読したが、細かいところは判らないので、読み飛ばしてしまった。いくら読んでも判らない処も多かったし。
対角線論法ぐらいはもう一度読み直そうかな。 -
(2013.05.12読了)(2012.07.28購入)
20世紀に創られた数学を、「現代数学の手ざわりを確かめたいという人のために」書いた本ということです。
新しい数学の名前はわかったのですが、内容までは、残念ながらわかりませんでした。ひとによって感性が違うので、同じように説明されてもわかる人と分からない人がいます。
僕の場合は、分からない方に入ってしまったようです。
この本は、同じ題名で1988年に講談社現代新書で刊行され、その内容に、今回、ファジイ理論、カタストロフィー理論、フラクタル理論、「四色問題」を追加した、とのことです。
【誤植】
55頁、7行目
n→0 は n→∞ の間違いと思われます。
【目次】
まえがき
文庫版まえがき
1 「モノ」から「コト」へ
2 無限の算術・集合論
3 柔らかい空間・トポロジー
4 形式の限界・論理学とゲーデル
5 現代数学の冒険
☆関連図書(既読)
「新しい数学」矢野健太郎著、岩波新書、1966.02.21
「現代数学対話」遠山啓著、岩波新書、1967.05.20
「ファジイ理論がわかる本」向殿政男著、HBJ出版局、1988.11.28
「無限の果てに何があるか」足立恒雄著、光文社、1992.05.30
「√2の不思議」足立恒雄著、光文社、1994.03.30
「はじめまして数学(1)」吉田武著、幻冬舎文庫、2006.12.10
「はじめまして数学(2)」吉田武著、幻冬舎文庫、2006.12.10
「はじめまして数学(3)」吉田武著、幻冬舎文庫、2006.12.10
(2013年5月12日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
20世紀に入って発達した数学を現代数学と呼ぶなら、その特徴は「モノからコトへ」と集約できる。この観点を一貫した先導役として、本書では学校の授業や教科書からはこぼれ落ちてしまう数学の生きた手触りを感覚的に味わっていただけよう。「無限にも大小がある」とか「コーヒーカップはドーナツだ」といった奇妙な表現の飛び交う現代数学は、本当はどんな貌をしているのか。数学に興味ある人必読の名作解説、待望の復刊。 -
数学科出身なのに数式を見ると眠くなってしまう自分には読むのがつらかった。面白そうな話をしてるように思えるのだが。