予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 早川書房
4.13
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本棚登録 : 3977
レビュー : 214
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150503918

作品紹介・あらすじ

ゆかいな実験が満載の行動経済学ベストセラーが、文庫に! 推薦/大竹文雄大阪大学教授

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと前から積んでたんだけど、ランキング上位に返り咲いた理由とは何なんだろう?(おかげで探しやすかったのですが)

    印象的な部分だけかいつまみ。

    二章。
    筆者が自分の朗読に対して、あるグループでは「お金を払う」、別のグループでは「お金をもらう」をデフォルトの選択肢に設定して実験をした。
    アンカリングによって、前者はお金を払い、後者はお金を要求する結果になる。
    これ、応用出来ないかなー。

    価値があるというアンカリングを上手く出来れば、消極的な気持ちも動かすことが出来るかも?

    四章。
    無償で手伝ってもらえるようなことに、少しのお金を提示すると、社会規範が市場規範に切り替わり、請け負ってもらえなくなる内容。

    意欲に報酬を結び付けると、意欲が削がれてしまうのもこの論理。
    だけど、ちょっとしたプレゼントなら社会規範に留められるというのは初めて知った。

    九章。
    所有を手放すことへの執着。
    一つの扉で多くの利益を得るよりも、他の扉を閉じない執着の方が強くなる。
    選択肢で迷う時、迷っている時間による損失を考えてみる、というのは面白い。(クレジットカードを氷漬けにするよりも、笑)

    十三章。
    不正に対して、何も手立てを打たなかったグループと、『十戒』を思い出させ、内容を書かせたグループでは、後者に不正がなかったという実験。
    よく道端に警告の看板があるけれど、あれって罰則の金額を書くより、道徳心に訴える文言の方が効果があるんだろうか?
    ちょっとした疑問。

  • とても面白かった。

  • こういうことを学生時代に研究したら面白かっただろうなと思わせる本。
    色々研究内容がありますが11章のプラセボ効果が一番良かったですね。
    自分の経験で言えば、、、この2点が実例なんでしょうね。
    私は演奏会の本番前にエナジードリンクを飲むのですが、それがただの味付き飲料だったとしてもきっと効果あるのでしょう。実際の成分よりルーチンワークが大事ということ。
    同じように何かを心配している人がいたとして、なんの根拠もなかったとしても「大丈夫だよ、きっとよくなる」と言ってあげるだけで相手が安心するのでしょう。実際の根拠よりその人自身の暗示やその人に寄り添ってもらえる人の存在が大事ということ。

  • 人は理性があり合理的に行動する。しかし実際には薬の成分が全く同じでも価格に差をつけると高額な方が効く。不合理としか言いようのない人間の行動に驚くばかりだったが、それ以上に人に愛着を持てるようになった。行動経済学は何とも面白い。

  • ◯行動経済学の入門の入門といった感じの本。著者の興味深い実験と軽妙な語り口に、経済学?と思わず訝しんでしまうくらいに面白く読める。
    ◯ユーモアさやエピソードから感じる西洋感がなければ、訳出された本であると思わないほど読みやすいのも特徴的。
    ◯肝心な中身についても、幅広く興味を持ってもらい、ここから次につなげる一冊としては学部生向けであり、忙しい社会人でもさらっと読める良い本。

  • 「行動経済学」の入り口本。面白かった!読みながら、あんな言葉で高級官僚の座を棒に振ったあの方、トップアイドルとして走り続けたのにお酒で理性を失った高い好感度の彼の行動や、我が家が上手に貯蓄できない理由等、この学問で随分説明がつくなあと、苦笑い。人はいかに完璧からほど遠いものか。様々な実験結果をもとに、人の意思行動決定が相対比較や、思い込み、過去の経験等々に大きく影響されることが分かり易く説明されています。小説に私が求める人間の弱さ脆さのデータ満載でした!

  • アメリカでベストセラーになった行動経済学を扱った一冊、らしい。たしかに2016年11月下旬現在のアマゾン・ジャパンでも、本書は「経済思想・経済学説」部門ランキングで第一位となっており、おまけにベストセラーの札も付いている。普段経済書など読まないわたしは、とりあえず前ならえで本書をお買い物カートに入れた。すばらしい!わたしはこの場面で、本書の第一・二章のとおりの行動をとったようだ。すなわち、経済学に明るくないためにどんな本を読むべきかの判断基準を持たないわたしは、相対的に評価の良い本書にハーディングした(群れた)。わたしはなんと「予想どおりに不合理」なのだろう。

    本書で扱われいる事柄は、誰しもが薄々感づいていることなのかもしれない。不必要な消費とわかっていて、それが企業の思惑と知っていても、損でないならその手にのる。自分の癖は百も承知で、同じ失敗を繰り返す。人間とはじつにじつにおもしろい生き物である。しかしながら、著者やその研究仲間によるさまざまな実験によってその不合理性が明らかにされてはじめて、わかっていてもみないことにしていた事柄をより客観的に評価できる。ヘタな自己啓発本よりよほど示唆的である。相対的な選択も今回は当たりである。

    個人的に教訓を得たのは、第九章である。本章の副題には、「なぜ選択の自由のせいで本来の目的からそれてしまうのか」とある。著者は実験によって、的を絞ったほうがより良く利益を得られることが明らかな場合でも、人は選択肢を残して力を配ることを証明する。結果的に不利とわかっていて、自らその道を選ぶとはどういうことなのか。著者は選択肢を残すことはなにかを手放していると指摘する。残しておけば失うものはなにもない一安心ということはなく、その代償になにかを必ず失っている。それがどうでもいいことならいいのだが、往々にして気づかぬうちに重要なことを捨ててしまう。人は普通、経験則としてこのことを知っている。しかし、実証は語る。行動経済学は人に冷静な判断などないことをよく理解させる。

    「経済」と聞くと、わたしなんかは悪寒がする。小さいころからの理数への劣等感がわたしに経済学を嫌悪させるのだが、社会や人を理解したいと思えば思うほど、経済を抜きにしてはそれは不可能であることを渋々認めざるをえない。しかし本書は、わたしの背中を寒くはさせず、むしろ何度も笑わせた。それは彼の語り口がアメリカンなユーモアに満ちていたから(著者はイスラエル人ではあるが)というのもあるが、なによりこの学問がおもしろいと思えたからである。数字の羅列ではなく、だれもが身に覚えのある違和感が問題となっている。わたしにもあなたにもなにがしかの収穫があるだろうし、わたしは自分の関心のある分野に行動経済学の知見を活かせるのではないかと、読中読後わくわくしている。もう少しこの分野に足を突っ込んでみようと思う。

  • 行動経済学の本だが、読み物として単純に面白い。

    自分の考えや行動はその場で思い立ったことではないこともあり、人間の本能的に行われていることも多い。

    これを学べば、より自分にとってよい行動を心がけることができるし、もしビジネスに転用するのであればこれらを前提にマーケティングなどに活用することもできそう。

  • クリティカルシンキングがなぜ大切なのかということを学んだ。

  • ちょっと社会実験の記述が冗長でボリュームある本になっているけど、その実験から人の意思決定というものが、自分自身の確固たる合理性に基づいて行っているように見えて、実は周りの要素に影響されてややもすると不合理な選択をしていることがよくわかる本。ある意味、あらゆるところにこの手の事は起きていてマーケティング手法にも利用されているんだなあってよくわかる本。飲み会で誰を誘うかはともかくとして、おとり選択を用意する手法は何にでも利用できそう。

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