- 早川書房 (2013年8月23日発売)
本棚登録 : 10714人
感想 : 511件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784150503918
作品紹介・あらすじ
ゆかいな実験が満載の行動経済学ベストセラーが、文庫に! 推薦/大竹文雄大阪大学教授
みんなの感想まとめ
人間の行動の不合理さをユーモラスに解説した本書は、私たちが日常的に行う判断や選択の裏に潜む心理を明らかにします。著者は多くの実証実験を通じて、合理的な思考が実は幻想であることを示し、私たちが見えない力...
感想・レビュー・書評
-
わかりやすくユーモラスに説明しようという親切さが伝わる内容でとても読みやすくおもしろかったです。タイトルの予想通りに不合理、まさにそうですね。
文章でみると、そんなバカなことはしないよと思うような判断を人間は日々し続けています。人間が全て合理的に動いているならば世界は違う姿のはずです。
ただ、だからおもしろいのだと思います。
世界の見方が変わる素晴らしい本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私は自分の行動を振り返ると、「なぜこうしたのか」「また同じことをしてしまった」「おかしいな」と後悔や不思議に思うことが多い。自分で判断し行動しているはずなのに、その理由を理解できないことがしばしばあった。
本書『予想どおりに不合理』を読んで、腑に落ちた。人間の行動は合理的ではなく、むしろ不合理さに満ちている。著者は数々の実証実験を通して、私たちの判断がどのように歪められているかを明らかにしている。その結果は「予想どおり不合理」であり、経済学で語られるような合理的な決断は存在しなかった。私たちは見えない力に操られているのではないかとさえ感じる。
本書で紹介されている不合理さはどれも共感できるものであったが、特に共感できたのは第11章の「価格の力」である。まさに価格によって自分の考えや感情まで変えられていることが多い。それどころか無意識の領域で身体に影響まで及ぼしている。そんなことがあるのかと正直驚かされた。しかし、理解はできても、脳がフィルターをかけているので対処は難しいようだ。
それでも本書を読んだことで、人間の行動が実に興味深いものであることを改めて実感した。完全に合理的なAIのように生きたいとは思わないが、不合理な選択によって「また失敗した」と後悔することは減らしたい。せめて大きな決断をするときには一度立ち止まり、「これは本当に後悔しないか」「自分の判断以外の力は働いていないか」と考える習慣を持てるようになりたい。そう思わせてくれる一冊であった。 -
面白かった。
中でも、コンピューターゲームに強い学生に「消える扉ゲーム実験」をした結果が面白かった。
パソコンに、赤、青、緑の3つの扉が現れる。
ひとつの部屋に入ったら、クリックするごとにある金額が自分のものになる。
どの部屋からいくら獲得できるかは入ってクリックしてみないとわからない。
クリックできる回数は全部で100回。
画面には現在の獲得金額が表示される。
最大にお金を稼ぐには、もっとも高い賞金が用意された部屋を見つけて、制限時間内にできるだけ多くクリックすること。
部屋から部屋へ移動する方が高い賞金の部屋を探すのにいい戦略であるが、お金を稼げたかもしれないクリックの回数を減らしてしまうというデメリットもある。
そして、1回クリックするごとに他の扉が少しずつ縮んでいき、そのまま放っておくと消えてしまう。
学生は、他の扉の金額分からないので、消えてしまわないように他の部屋もクリックし、元の大きさに戻す。
部屋が小さくなる度に部屋を移りクリックする。
選択肢から選択肢へと飛び回る。
この行動は不経済で、とてもストレスになる上に、消えない部屋の実験結果に比べると、獲得金額が15%減少した。
ほんとうは、どの部屋でもいいから選んだ部屋でひたすらクリックしていればもっと賞金を稼ぐ事ができた。
選択肢が自由で多いが故の難しさ。
なかなか勉強になりました。
買い物をする時の商品を選ぶ時も、結構時間をかけて似たような商品で悩んでます。
確かに、手に入れてしまえばどちらを選んでも大差ないです。
その選んでいる時間に出来た事を考えると、早く手に入れて活用した方が何倍もお得です。
他にも興味深い実験がたくさん。
不合理な行動に、自分もだ!と当てはめて読んでいました。笑
人間て面白いなぁ。 -
人は合理的に行動する訳ではない。
自分の行動を振り返ってみたとき、合理的ではないことに反省しました。そして、人に対する誘導術の参考になりました。 -
行動経済学ブームの火付け役となった本…だそうです。(帯に書いてあった)
印象に残ったのは、社会的インセンティブで行動している時はみんな共存共栄、互いを思いやって進んでいきますが、一度金銭的インセンティブ(市場経済原理)が持ち込まれると、社会規範的なものは消えてしまって、市場原理を廃して社会規範方式に戻っても復活しないということです。
世界が全体として、こういう方向に進んでいる気がして気になります。 -
行動経済学者が明かす、人間の行為はどれだけ合理的ではないか。
人気の本だけに、さすがに面白かった。
「はじめに」に筆者が記す以下がこの本のテーマ
________________
この本は、人間の不合理性、つまり、わたしたちがどれほど完璧とははど遠いのかについて描いている。
(中略)
わたしたちは不合理なだけではなく、「予想どおりに不合理」だ。つまり、不合理性はいつも同じように起こり、何度も繰り返される。
(中略)
わたしたちの不合理はでたらめでも無分別でもない。規則性があって、何度も繰り返してしまうため、予想もできる。
_______________
■1章 相対性の真相
相対性はわかりやすい。
相対性の比較の選択の際、選んでほしい商品より少し劣った方向性が同じおとりを選択肢に含めることで選んでほしい商品が選ばれる。
「相対性は身のまわりのどこにでもあり、わたしたちはあらゆるものごとを相対性の色メガネで-バラ色だろうがなんだろが-見ていると自覚することだ」
■2章 需要と供給の誤謬
私たちは最初に示された値段にアンカリングされてしまう。
他人がとった行動によって善し悪しを判断することを「ハーディング」という。
自分の過去の経験によって判断することを「自己ハーディング」という。
スターバックスは、ダンキンドーナツのように低価格にアンカリングされなかったのは、入店の経験がほかとはちがったものになるように、高級感を演出するためにできることをすべてやった。
同じ経験でも恣意的にとらえ方を左右することができた。筆者が朗読に対して聴衆にお金を払うか、お金をもらえるかそれぞれ前提を変えて質問すると、払うか聞かれた側は払うように、もらえると言われた方はもらうように考え出す。
「消費者が支払ってもいいと考える金額は簡単に操作されてしまう。」
「ふつうの経済学の枠組みでは、供給と需要の力が互いに独立していると仮定するが、アンカリングの操作は、実際にはふたつが互いに依存していることを示している。」
■3章 ゼロコストのコスト
無料の魅力。
自分のほんとうに求めているものではなくても、無料になると不合理にも飛びつきたくなる。それは人間が失うことを本質的に恐れるからではないか。
■4章 社会規範のコスト
社会規範と市場規範のバランス。
プレゼントは社会規範として機能する。経済効果(市場規範)としては効率が悪いものの、社会の潤滑油として機能する。
市場規範で考えるなら、プレゼントをあげるより、現金を上げた方がよい。
「企業が社会規範で考えはじめれば、社会規範が忠誠心を育てることに気づくだろう。さらに重要なことに、社会規範は人々を奮起させる」
「人は給料の為に働くが、そのほかにも仕事から無形の利益を得ている。」
■5章 無料のクッキーの力
クッキーを無料で提供すると、皆、社会規範の重要さを念頭において、1つか2つクッキーをもらうが、有料にした途端、たくさん買う。
お金を求めることで市場規範を持ち込み、無料のくっき0の時に作用していた作用していた社会規範を追い出してしまった。
もう一つの実験では金銭をかかわらせず、労力でクッキーをもらるようにしたが、無料と有料の間だった。
労力を伴う取引が金銭的取引に比べて社会規範を維持できるのだから、どうすれば人々がサービスに対してお金を払う代わりに、自分たちの労力をもっと投資するようになるかを考えるべきだろう。
■8章 高価な所有意識
自分の所有物を過大評価してしまう傾向は、、人の基本的な偏向であり、自分自身に関係のあるものすべてにほれこみ、過度に楽観的になってしまうという、もっと全般的な成功を反映している。
■9章 扉をあけておく
選択の自由の何がこれほどむずかしいのだろう。たとえ大きな犠牲を払ってでも、できるだけ多くの選択の扉をあけておかなければならない気がするのはなぜだろう。
■10章 予測の効果
知識が先か後かで経験が変わる。
予測とビールの味
あらかじめバルサミコ酢を入れたビールを飲んでもらう時に、バルサミコ酢が入っていると飲む前に教えるとおいしくないと思う。飲んだ後に教えるとそれほどおいしくないと思わない。
あるグループにステレオタイプを抱くと、こちらの反応が変わるだけではなく、ステレオタイプ化された人たちのほうも、押し付けられたレッテルに気付けば反応が変わる(心理学のことばで言うと、レッテルに「プライミング」される)
高級料理を汚い部屋で出してもおいしいと思えない。
クラッシックのプロの演奏家が朝の出勤時にストリート演奏してもほとんどの人が気付かない。
肝心なのは、芸術でも文学でも演劇でも建築でも料理でもワインでも、とにかくなんにつけても、それを経験し評価するうえで、期待がどんな役割を果たすのか、ほんとうのところはわかっていない。
11章 価格の力
プラセボ効果
値段が高い薬の方が効果がある
12章 不信の輪
「共有地の悲劇」はふたつの競合する人間の理解につきる。一方では、長期的な観点から、個人は共有資源の持続可能性を気にかけている。その個人を含むすべての人が共有資源から利益を得ているからだ。だが、同時に、短期的に見ると、個人は自分の公正な取り分以上とることで、すぐに利益を得る。
13章 私たちの品性について その1
世の中には2つの不正がある。
1つは、強盗を連想させるような不正。
もう一つは、自分が正直者だと思っている人たちが犯す不正だ。
あらかじめ十戒を読んでから実験をすると不正が減った。十戒で正直の概念を呼び起こせる。
14章 私たちの品性について その2
不正の機会が与えられたとき、得られるものが現金の場合より、代替貨幣の時の方が断然不正が増える。
15章 ビールと無料のランチ
独自性要求
独自性を表現することに関心のある人ほど、テーブルでまだだれも頼んでいないアルコール飲料を選んで、自分がほんとうに個性的だと示そうとする傾向が強い。 -
タイトルにある「行動経済学」という学問は名前の通り経済学を下敷きにしているが、この本は行動経済学のお堅い教科書ではなく読み物として楽しめた。
伝統的な経済学では、人間は非常に合理的な存在であると考えられてきた。しかし、実際のところわたしたちの意思決定は不合理なところがあるのは誰もが認めるところだろうし、自分もそうだ。しなければいけない電話やメールをいつも先延ばしにしてしまうし、配信サービスなどは無料期間の後で解約すればいいやと思って契約したはずなのに、そうした試しが一度もない。著者はこのような意思決定の不合理さには、一定の法則性があるという。行動経済学は、このような不合理な意思決定の「クセ」を実験を行って明らかにし、これを経済理論に取り入れようという学問である。
本文でたくさん取り上げられる不合理な行動のほとんどが身に覚えのあるもので、薄々感じてはいたが言葉にすることができなかったことが明快に書かれているので、目の覚める思いだった。ベストセラーになるのもうなずける良書だと思った。この本を読んだからといって合理的な存在になれるわけではないが、自分がいつ不合理な判断をしそうか、どうやったらそれを止められるかを考える契機にすることができるのではないだろうか。 -
行動経済学の名著。たまたま視聴したTEDスピーチが面白かったので、本書を手に取った。冷静に考えれば愚かな判断を繰り返してしまう私達。その不合理な行動を起こしてしまう精神状態と環境について、あらゆる実験から徹底して分析している。ページ数が多く、読了まで時間が掛かったが、自分がこれまで失敗してきた「不合理な行動」を思い出しながら、楽しく学ぶことができた。
それぞれの実験の設定が大変ユニークで、驚いてしまった。「アンカリング」や「先延ばし」といった考え方は少しだけ知っていたが、興奮状態において理性を失う行動や、社会規範VS市場規範の話、所有(執着)に関する考察は大変興味深かった。不正を行ってしまう動機や環境を解明する実験も面白かった。
モノの価値が分からなくなってしまう人間の本性についても触れられており、テレビ番組「芸能人格付けチェック」でタレント達が苦戦する様子が連想され、読みながら1人で笑ってしまった。 -
ちょっと前から積んでたんだけど、ランキング上位に返り咲いた理由とは何なんだろう?(おかげで探しやすかったのですが)
印象的な部分だけかいつまみ。
二章。
筆者が自分の朗読に対して、あるグループでは「お金を払う」、別のグループでは「お金をもらう」をデフォルトの選択肢に設定して実験をした。
アンカリングによって、前者はお金を払い、後者はお金を要求する結果になる。
これ、応用出来ないかなー。
価値があるというアンカリングを上手く出来れば、消極的な気持ちも動かすことが出来るかも?
四章。
無償で手伝ってもらえるようなことに、少しのお金を提示すると、社会規範が市場規範に切り替わり、請け負ってもらえなくなる内容。
意欲に報酬を結び付けると、意欲が削がれてしまうのもこの論理。
だけど、ちょっとしたプレゼントなら社会規範に留められるというのは初めて知った。
九章。
所有を手放すことへの執着。
一つの扉で多くの利益を得るよりも、他の扉を閉じない執着の方が強くなる。
選択肢で迷う時、迷っている時間による損失を考えてみる、というのは面白い。(クレジットカードを氷漬けにするよりも、笑)
十三章。
不正に対して、何も手立てを打たなかったグループと、『十戒』を思い出させ、内容を書かせたグループでは、後者に不正がなかったという実験。
よく道端に警告の看板があるけれど、あれって罰則の金額を書くより、道徳心に訴える文言の方が効果があるんだろうか?
ちょっとした疑問。 -
-
行動経済学が理解できる本である。なぜか、最近この行動経済学が、かなり気に入った。この問題をどう行動経済学で考えるか?を考えるだけで、随分と視野が広がる。人間って、なんと矛盾した生き物であることだと思うが、そこに人間らしさがあるのだろう。
トランプを行動経済学で見てみると、 「Make America Great Again(アメリカを再び偉大に)」や「America First(アメリカ・ファースト)」といったシンプルで力強いスローガンは、愛国心や自己防衛の意識といった感情に訴えかけ、国民に特定の行動(トランプ氏への支持など)を促すナッジとして機能し、支持を集めた。メキシコ国境問題を語る際に、「麻薬密売人」「犯罪者」といった言葉を繰り返し用いることで、移民をネガティブな存在として印象付け、壁を作り、不法滞在者(でない人も)を国外に追い出した。「CNNは嘘をついている」などを繰り返しいうことで、支持者が主流メディアの情報を疑い、自分の発言のみを信頼する状況を作り出し、支持者は「トランプの言うことは本当で、他のメディアは嘘をついている」と思い込むようになり、彼の主張が浸透しやすくなった。とにかく、大統領が率先して分断•差別するから威力がある。「失われた栄光を取り戻す」を繰り返しいうことで、昔の強いアメリカの頭で突き進む。トランプの行動は、有権者の非合理的な意思決定傾向(バイアス)を誘導し、この非合理的行動が、実に時代を先取りしているのが、トランプなのだ。
経済学は、「人間の決断はすべて情報にもとづいた合理的なものであり、あらゆる品物やサービスの価値と、あらゆる決断によってもたらされるだろう幸せ(効用)の大きさについての正確な観念によってくだされる。こうした仮定のもとでは、市場のだれもが収益を最大にしようとし、経験を最高のものにしようと努める。」ということを追求してきた。
しかし、行動経済学は、人間の判断や行動が非合理であることを追求する。
人は物事の価値を比較によって判断するものである。比較対象として「おとり(デコイ)」となる劣った選択肢が存在すると、ある特定の選択肢が魅力的に映りやすくなり、選ばれやすくなるという相対性の法則を示している。つまり、人間は、相対的な観点から物事を選択するのである。これは、販売のシーンで活用されている。売れないものも置くことで、売れ行きが良くなる。
カルガモのように、最初に見たものが、母親である。物事を選ぶのは、最初に見たもので選ぶ。それを、アンカリング効果という。無料だと分別なく、いらないものでも、欲しい。無料のためなら、地の果てまで駆けつける。それほど、無料は人間をワクワクさせる。糖質ゼロも、ゼロに惹きつけられ、魅惑的だ。
社会規範と市場規範があり、親切に対してお金を払うものではない。関係が崩壊する。愛はお金で買えない。ビートルズも歌う「キャントバイミーラブ」と。
興奮すると、見境がなくなる。ドーパミン効果は、全てを許す。だから、興奮するとコンドームをつけるのも忘れるのだ。セックスするために、愛してなくても愛してるとさえ叫ぶのだ。情熱はわたしたちが思っている以上にあついのだ。困ったモンだ。行動経済学は、冷静にデータをとって分析する。
高い化粧品ほど、美しくなるって思い込むのは人間だ。プラシーボ効果は、エジプトのミイラの粉でさえ、万病に効くのだ。聖者が触ると病気が治るのはプラシーボ効果なのだ。民間伝統秘薬でがんが治るって、ありえないのに治る人もいる。多くは、死んでしまうが、人間は一度は死ぬのだ。
共同で使用する冷蔵庫にあるコーラは、なくなるが、冷蔵庫に置いた1ドル札はなぜかなくならない。共同トイレのトイレットペーパーも同様で、そのささやかな罪は容認されるのだ。シェークスピアは、「人間とはなんとすばらしい傑作か!」と表現した人間像とは違う非合理であることに、行動経済学は、解明し、理論づけるのだ。
オレオレ詐欺は、行動経済学に基づいて完成する
犯人はまず、「息子が事故に遭った」「トラブルに巻き込まれた」など、緊急かつ深刻な事態を装い、被害者に強い不安や動揺を与える。
この情動ストレスが高まることにより、被害者は冷静な思考が難しくなり、「騙されているのではないか」という合理的な疑いを抱く余地が失われる。視野狭窄となる。動揺している状態では、人は複雑な状況を深く分析するよりも、提示された具体的かつ単純な解決策に飛びつきやすくなる。
詐欺師が警察官、弁護士、銀行員などの権威ある立場を装うことで、「この人物の言うことは正しいに違いない」と無意識のうちに信じ込ませる。複数の人物(例えば、息子とその上司、警察官など)が関わっているかのように見せかけることによって、「多くの人が関わっている=本当の事態に違いない」と認識させ、信憑性を高める。そして急がせ、周囲の人に相談させないようにする。
返報性の法則を使い。人は他者から恩恵や親切を受けた場合、「お返しをしなければならない」という強い心理的義務感を抱かせる。詐欺者は親身になって話を聞き、トラブル解決に協力的な態度を示すことにより、被害者に対して「この人は信頼できる」「助けてもらっている」と感じさせ、最終的な金銭の要求を断りにくくさせる。シナリオはできているのだ。こうやって、年寄りのタンス預金を奪う。行動経済学のたくましく、完成された構造に感心をするのだ。
ダン•アリエリーは、アンカリング効果、無料の魔力、損失回避などを提唱。
行動経済学は、ダニエル・カーネマン が確立。『ファスト&スロー:あなたの意思はどのように決まるか?』が代表作。2002年にノーベル経済学を受賞。リチャード・H・セイラーが、『行動経済学の逆襲』が代表作、2017年にノーベル経済学を受賞している。
なぜ?を考える上で、行動経済学は、わかりやすいロジックが見つけることができる。 -
この本は、「行動経済学」について書かれた本で、「人間の選択は不合理なものだ!」ということを様々な実験を通じて検証しており、読み物としても、とても面白かったです。
行動経済学に火をつけたベストセラー本です!
ぜひぜひ読んでみて下さい。 -
行動経済学のケースが数多く、易しい文体で取り上げられている為、人がどれほど不合理か、ということがよく理解ができる一冊。
タイトルの通り、人は予想通りに不合理である
しかも、不合理であり続けているため、未来にとる行動も不合理と予測できる、ということが一番の気づきであった。
たとえば、無料の魔力。
1000円のギフトカードを無料で貰うか2000円のギフトカードを700円で購入するか、という選択肢の場合どちらを選ぶでしょうか。
合理的に考えると、1300円得をする方を選ぶのだが、ほとんどの人は1000円のギフトカードを無料で貰うこと選ぶ。
また人は自分が何を求めているかわかっていない。そのため、他の選択肢と比較して、初めて自分が求めているものを理解する。
その際、似ているAとA’に加えて、異なるBの選択肢という3つの選択肢であれば、AとA’に目がいきどちらかが選ばれる
つまり、何を選ばせるかはコントロールがされやすいことを意味している
他にも、アンカリングであれば、何の根拠のない数字、例えばマイナンバーの下二桁を記載した後にオークションに参加すると、下二桁が大きい数字の人は入札価格が高く、下二桁が小さい数字の人は入札価格が低くなる。
これは、はじめに見た数字がアンカーとなって、人の判断基準に影響を及ぼしている。
こういった合理的に考えれば選ぶであろう選択肢を選ばない、という不合理さを一貫して持っていることに気づき、日々の生活やビジネスに役立てられる本です。 -
軽妙な文章で、不合理ではあるけれど何故かそうしてしまうという、人間の行動特性についての、様々な実験と考察が書かれていました。
このような行動経済学の成果を、世界で起こっている様々な問題の解決に活用できないかなと、期待してしまいます。 -
面白かったし、人生で言語化してないものを言語化してくれた感じでした
読むの疲れた -
人間はなぜ不合理な選択をしてしまうのか、その原因や原理を理解すると、予想どおりにその不合理が繰り返し起こることを理解できる。行動経済学の15トピックについての実験について触れられているため、行動経済学で取り上げられる効果、原理を深掘りしたい場合に読むのが良いだろう。
-
行動経済学は、心理学と経済学をあわせたような学問でとてもおもしろい。様々な実験から、人間はいかに不合理か、操られやすいかということを教えてくれる。自分の思考や行動パターンを見直すきっかけになる本だと思う。
-
行動経済学が認知されて久しい。ずっと読みたかった本ではあるが、マーケティングを直接の仕事としていないこともあり、なかなか時間が作れなかった。
この本の価値は「今まで経験上は感じていたけれども、伝統的な経済学では否定されていた点について言語化された仮説を提示した」点、および、「実験の上でその仮説を実証した点」の2点にあるように思う。
経済学と銘打っているが、実質的には心理学である。何が人の心にどういった影響及ぼすかについての考察が深く述べられており、実生活と合わせて考えると納得感が高い。
また、この本の凄いところは、きちんと仮説が実験で実証されていることところにあり、説得力が上げている要因の一つとなっている。
---------------
個人的にも納得感が高かったのは「第12 不信の話」である。
企業広告には嘘が多い、と言うのは今はもう言い過ぎだろうが、ネガティブをポジティブなワードに包んでに誤魔化したり、不利な事は意図的に隠して後でバレたり、というのは往々にして見かけるところである。
実際、値段はそのままでではあるが紙パッケージを小さくした牛乳や、容器を底上げして容量を少なくしたコンビニ弁当の例は論を待たない。
これらは実質値上げであるにもかかわらず、「持ちやすくなって新登場!」「食べやすくなって新登場!」とされ、アピールされているが、ここで騙されるほど顧客はバカでは無い。
一度失った信頼を取り戻すのは非常に難しく、いまでもことあるたびに「同じことをしていないか?」といった疑いが向けられることになった。当然、不信感から顧客離れが発生する。
本書ではそういった「不信を生ませない方法」も留意すべき点の一つとして取り上げられており、この点を他者に伝える上で非常に参考になった。 -
1.行動経済学の第一人者の人なので絶対に読もうと決めてました。
2.本書はファスト&スローのファストの部分、つまり、感情の面で人間がどのような行動をとるかについて述べられている。
人間は基本的には合理的な判断を下すものの、ある状況下では不合理な選択をすることがわかっており、保有効果やアンカリングなどがあげられる。
人間の直感は頼りになるのだが、完璧ではないため、多くのミスをしてしまう。本書では、起こったミスに対して、どのような解釈がされているのかが述べられています。
3.不合理な選択をしてしまうのはある意味人間らしいと思います。人間の不合理さによって商売が成り立つ部分があったり、喜びがあったりします。この時に、自分はどのミスに陥っているのか、このお客さんはどの選択をしてるのかを分析できれば理想的なマーケティング担当や営業担当になると思いました。
ダン・アリエリーの作品
