色のない島へ 脳神経科医のミクロネシア探訪記 (ハヤカワ文庫NF)

  • 早川書房 (2015年3月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784150504267

作品紹介・あらすじ

先天性全色盲、原因不明の神経病など風土病とともに生きる人々の姿を描く医学エッセイ

みんなの感想まとめ

多様な文化や歴史を持つ島々での医療と人々の生活を描いた本は、全色盲や神経疾患に関する深い洞察を提供します。脳神経外科医の著者がミクロネシアの島々を訪れ、未知の病気やその背景を調査する過程で、冒険感や緊...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館本

    全色盲の島
    リティコーボディグ
    聞いたことがない言葉がたくさん

    脳神経外科医のオリヴァーがミクロネシアの島々を訪問した記録

    冒険感がすごくあって、飛行機の件はドキドキした

    今まで全く知らなかった島々、その歴史、住んでいる人たち、病気の事
    途中難しいところもあったけど、世界は広く、知らない事がたくさんあるんだなと感じた

    医師たちの情熱に尊敬!

  • 全色盲の人々が多い島と原因不明の神経病が多発する島を調査に訪れた脳神経科医の著者。病の学術的な考察以外に、シュノーケリングを楽しむ姿や、過去何カ国もの占領下に置かれた島の歴史、植物学に魅せられた幼い日々など引き込まれた。

  • 全色盲に興味があり読み始めたが、全色盲のことを冷徹に学ぶよりも深く、人間の温かみを感じながら、体全体で「知る」ことができたような、そんな感覚を抱く本だった。その上、全色盲だけでなく、神経疾患について、熱帯の島々の文化について、雰囲気について、人間関係について、シダについて、ソテツについて……等など、著者が見た景色、感じたものがそのまままるっと込められていて、良い「熱さ」が迸る本だった。特に自分はシダについて興味があるので、シダに関する記述が異様に細かく、熱量があることに親しみを感じた。ソテツについても勉強したいと思った。

  • 医学エッセイ。
    全色盲の人が極端に多い島・原因不明の神経病が多発する島。
    奇妙な病気が広がる島を医者が訪ねて回るエッセイ形式の本。
    グアムでのリティコ-ボディグの話が非常に面白かった。
    日本もグアムを軍事占領した過去があり、決して無関係ではないらしい。歴史は苦手で全く知らない。
    本書で一番心に響いたのは、医療における家族のサポート。
    入院は愛しい人々との別れでなく、愛しい人々を病院の医療体制の中に移動させること、という趣旨の記述に感動した。
    普段はこの種の本は読まないが、興味を惹くタイトルと感慨深い内容の素晴らしい本だと思う。

  • アメリカンブッダでちらっと題名が出てきたので興味を持って。
    思ったより旅行記で全色盲の人の言及が少ない。全色盲や奇病への学術的好奇心や哀れみというよりも、偶然的な条件によってそのような現象が起きる人体の不思議さとその中で共存して暮らす人々への敬意が端々から読み取れる。著者が自然科学への造詣と情熱が深いのでミクロネシアの島々の日差しが強く豊かな自然が生き生きと描写されている。とにかくシダとソテツの説明が長くて詳しい笑

  • 全色盲の患者さんの多い島とALSやパーキンソン病の症状が多いグアムへの調査旅。グアムってただのリゾートのイメージやけど日本は戦時中にだいぶひどいことしたんやね。この病気とは関係ないけど。

  • 今生きている世界は未だ人間が知らない事ばかり

  • 第24回アワヒニビブリオバトル「color」で発表された本です。
    チャンプ本
    2017.04.04

  • 神経科医師のオリヴァーサックス先生のミクロネシア探訪記。ピンゲラップ島とポーンペイ島には遺伝による先天的な全色盲の人が多く存在する。そしてグアム島にはリティコという筋萎縮性側索硬化症に似た進行性の神経麻痺とボディグというパーキンソン病に似た症状で痴呆を伴うことがある、この2つの病気が混ざり合って発症する風土病がある。
     医者の記録だから症状の話や病気の原因の考察などがあるがそんな話は置いておいて、こうした原因不明の風土病に対して人間は寛容に受け入れる。これを病気と捉えず、ありのままに家族は受け入れる。何が普通、正常なのか知らないが、病名を付けて騒ぎ立てる現代医療には少し不信感がある。性格にも病名つけてつまらない病気を増やしていると感じている。病気を受け入れるミクロネシアの人たちに共感を覚える

  • 自在であると思っていることが(時には意識すらしていないことが)、誰かにとっては自在でも当たり前でもない。色彩異常やALSなどの風土病が多発するミクロネシアへ向かった著者の生活のノンフィクション。
    果てしない時間を生き抜いてきた植物や菌や自然に囲まれて生きる人間の、戦争や略奪そして忘却の歴史を通じて、人の生き様の密度と短さを思う。
    各島でのバラバラの話が、最後、緩やかにつながるような不思議な感覚を覚えた。

  • 色のない島へ: 脳神経科医のミクロネシア探訪記 (ハヤカワ文庫 NF 426)

  • この本は南太平洋の人々の暮らしを紹介する旅行記であり、遺伝子の隔絶により発生する先天性異常や病気の原因を探求する医学の記録であり、その病気の原因と思われる植物や生態系に関する植物学的、生物学的なだったり、ジャンルが多岐に渡っていて興味深くも読みにくかった。読み終えて印象に残っているのは「色盲とパーキンソン病(もどき)とソテツ」。

  • 医学エッセイというよりは、ちょっと風変わりな旅エッセイとして読むべきなのかもしれない。
    島の中で結婚を繰り返したために、先天性全色盲が頻発するミクロネシアのピンゲラップ島。
    グアム島ではパーキンソン病やアルツハイマー病に似た、リティコ-ボディグと呼ばれる神経難病の患者が多い。こちらはまだ原因が特定できていないようだ。
    そして最後にくっついているのはソテツ属に対する著者の思い入れ。
    それらしく書いてあるからなんとなく読んでしまうのだが、よく考えてみるとまとまりのない、いまいちなんだかわからない本なのだった。

  • 色の無い世界なんて想像したことがない。色を持たない人がたくさん住む島のはなし。夜、カヌーに乗って海に出る場面がうつくしかった。
    リティコ-ボディグと闘う人たちの焦りや、著者のソテツ愛が伝わった。

  • 『音楽嗜好症』が面白かったのでこちらも購入。『音楽嗜好症』は音(音楽)をテーマにしていたが、本作はミクロネシアの風土病を主題としている。
    前半では『全色盲』と呼ばれる色覚異常が、後半ではグアムの神経病が扱われているが、最新(※当時)の研究を参照しながらも、患者を取り巻く現地の社会や人々の様子がきめ細かく描写されている。風景描写が叙情的で美しいのも特徴。

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